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『相棒19』第16話「人生ゲーム」そこに愛はあったという感動回 右京さんが優しく包み込んでくれていた

『相棒19』第16話「人生ゲーム」の感想です。

 

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いやぁ~めちゃくちゃ感動しました。
感動しすぎて久しぶりに相棒で大泣きです(照)。
今も余韻が残っていて、考えがまとまるかわかりませんが語ってみます。


しかし、今野浩喜さんが出演するので楽しみにしていたのですが、「そこに愛はあるんか!」っておかみさんがいつやってくるのかドキドキしていたのは内緒です。


監督は東伸児さん、脚本は瀧本智行さんでした。

 

▽目次です▽

 

悲しいが心温まるエンディングだった

今回はかなり人情ものっぽい部分と、人間ドラマがメインなので、人によっては不満があるかもしれませんけど、私はめちゃくちゃ感動しました。
とにかくストーリーにぐいぐい引き込まれていきましたし、バックボーンを語ったり、事件の真相を語るのにも説明くささがなく、ストーリーに溶け込んでいたという印象。


しかも、右京さんはしっかり事件を解決しますし、相棒ファミリーもみんないい部分がでていてホッコリ。
なかなか屈折している人たちではあるのですが、こういう一面が揃う時もあるよねっていうところでしょう。
すごく良かった!

 

なんといっても、冴えない男性を演じたらやっぱり上手いのが今野さん。
今回の事件の鍵を握っており、誘拐犯の一味として登場する安村。
彼が中心で事件が動くわけですけど、右京さんと冠城さんたちで紐解く事件の真相がわかるにつれ、単に巻き込まれてしまった哀れな中年男性でした。

 

不器用で要領が悪い安村は腕のいい和菓子職人でしたが、悪い友人の口車に引っ掛かって借金を背負わされ、挙句に店まで手放す羽目になります。
本来は人が良すぎるのでしょう。
周りが悪かった。
そういう縁しかなかったのが安村の不幸でした。


借金を抱え死にたくなった時に現れたのが、同様に死のうとしていた少年、将くん。
母親の再婚で連れ子だった将くんは義理の父親からDVを受けてました。
父親は人間のクズそのもので、人の心すらないどうしようもない男で、将くんを殴るのは日常茶飯事で、階段から突き落とすこともあったという最低最悪な人間です。


その境遇を知って、自分よりもはるかに不幸な少年だと悟った安村は、将くんと友達になります。
右京さんが「本当に年齢を超えた友人関係」と称してましたけど、そのとおりでしたね。


暇課長が助けてくれたおかげで、児童相談所に引き取れた将くんは、ラストに安村さんに会いたいと懇願して、実現します。
本来は規則として絶対にダメなことであり、右京さんは指摘しますが、そんな右京さんも心の底では暇課長の粋な計らいを歓迎していました。
右京さんの笑顔がその証拠。


人を信じることができないほどの絶望を味わっていた安村と将くん。


この2人がきっと悪い縁を断ち切って、いい未来へと進む一歩になればいいなぁと心の底から思いました。
どのくらいの罪になるのかはわかりませんが、元は騙されての計画に引き込まれた形ですから、少しでも軽くなって、罪を償ったら美味しい和菓子をたくさん作る職人さんになって欲しいですね。
そういうお店で働けることを祈っておきます。


将くんの未来も明るいものになりますように。
そう願わずにはいれませんでした。

 

 

 

善良な人たちとの対比の悪人側もお見事

さて事件の方はといえば、安村の悪い友人である大槻が仕掛けたこと。
もっと辿ると、実は大槻ではなく、大槻の塾の教え子の入れ知恵と判明。
頭が良い子はいますが、頭の良さの発揮の仕方を間違えてしまっている悪例です。
その頭のキレをもっと違うこと、良いことに使わないとダメなのですが、家庭環境の悪さでしょうか。
父親からちゃんとした愛情を受けていないのが不幸の始まりだったように感じます。


お金があっても愛情不足の犯人側の小峰翔太少年は、非常に利己主義で自分勝手な少年へと成長してしまいました。
愛情深そうなお母さんっぽかったのですが、お母さんもダメだったのかなとちょっと残念。


子供を誘拐された小峰も裏リベートという後ろ暗い背景がありつつ、人格も破綻している俺様気質。
パワハラをしまくってました。


そして、犯人側の大槻は頭と要領はいいが、人を踏み台にする性格の上ギャンブル狂。
単なるギャンブル好きというレベルでなく、もはや病気の域に達してました。
父兄や友人に借金しまくるってどういう性格だよって思います。
挙句に、安村を借金地獄に陥れるというクズっぷり。


この対比が非常にうまく演出されてました。


だからこそ、ラストは引き込まれます。

 

 

今回の相棒

上記でも指摘しましたけど、相棒ファミリーが一丸となって解決していく様が痛快でした。
普段はいがみあっている感アリアリですが、いざとなった時にはブーブー言いながらも協力をするという。


捜一トリオもよかったです。
出雲さんが昔の刑事ドラマがお好きなのか、張り込みには「あんぱんと牛乳」というのがおかしかったですし、伊丹さんはフルーツサンドが好きだというのもお茶目。
あんな強面なのにフルーツサンドが好きなんて…。
いやいや人の好みを笑ってはいないですよ。
ホッコリしただけです。


芹沢さんと出雲さんがカップル役になるというのも新鮮。
でも全然カップルっぽくないのがいいんですけど、カップルになってもいいのかもというギリギリの雰囲気がいいんじゃないですかね。


青木くんもブーブーうるさかったですけど、なんだかんだと右京さんの言いつけを守って見張りをしていましたし、大福とローストビーフを喜んでいたのが丸わかりでした。
右京さんがヨイショしつつも適当な感じというのもオツ。


そして、今回の影の立役者はなんといっても、暇課長。
冠城さんが「なんだかんだいっても人情家」と言っていたとおり、ぶっきらぼうな中に優しさが溢れていました。
最後暇課長が泣いているのをみたら、こっちはさらに号泣でした。


冠城さんはなんだかんだ右京さんと仲良しなコンビというのが表れてましたね。
オープニングで右京さんに食べさせたかったお店に連れてきてましたから。
右京さん喜ぶかなって冠城さんが思ったということですもんね!
最高です!

 

 

脚本の瀧本智行さん

脚本の瀧本智行さんは今回の『相棒19』から担当されてますけど、非常にいいストーリーを書かれますね。
『相棒19』6話の「三文芝居」、正月SPの「オマエニツミハ」とストーリーがとてもよかったです。

 

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どうしてもドラマチックな背景になりがちな点もあるのですが、私は今回の作品含めて全部大好きです。
安定していいお話を書かれていらっしゃるので、次回の登板も楽しみにしています。

 

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