『相棒19』第17話「右京の眼鏡」の感想です。
久しぶりの「右京さんの○○」です。
この手の回は秀逸ではなくても、右京さんの博識さだったり、性格だったりがわかって興味深い回が多いので、とても楽しみでした!
やはり裏切らずに楽しめました。
監督は田村孝蔵さん、脚本は神森万里江さんでした。
▽目次です▽
犯人はやっぱり…な回
主題はお家騒動ですけど、例の大〇家具を思い出しますね。
お話の内容は違いますけど。
事件の犯人は最初には登場しませんけど、途中で出てくる眼鏡職人だというのはすぐにピンときました。
お家芸の中での事件であれば、右京さんシリーズにしてはちょっと違う展開かなとも思ったのですが、職人の犯人率高いです。
一生懸命眼鏡作り一筋でやってきた松田の気持ちはわからないでもないですけど、そこでカッとなって殺人は「あ~あ」というガッカリ感がありました。
ここにもうひとひねりがあればよかったように感じます。
ラストの母親の田崎恭子さんの思いが子供たちへの愛情もよかったですし、三澤渚さんも本当に会社のことを考えていただけに、一時の感情で殺人を犯してしまう松田が残念でなりませんでした。
ただ従業員は不安ですよね。
そのあたりをもう少し伝わるような形で接していれば、こんな最悪なことにはならなかったでしょうに。
右京さんが惚れ込むほどの腕のある眼鏡職人だっただけに、ここは悔やまれます。
でも右京さんの眼鏡に対するこだわりの部分は嬉しいファンサービスでした。
こういう右京さん、本当にいいですよね。
悪くはないけど特別に良かった感じでもなかった
今回の相棒はちょっと残念と思わせるラストではありましたが、大きく破綻することもありませんでしたし、ガッカリすることもなかったです。
ただ前回がめちゃくちゃ良かっただけに拍子抜けというか、物足りなさを感じました。
全然悪くないのですが、特別に良かったというほどでもないというところでしょうか。
人間関係、親子の絆、同族経営など興味深く掘り下げたドラマではありました。
また、相棒チームの設定もよかったですし、眼鏡に造詣が深いというのもよかったんですけど、何かが物足りないかな?
それが何かはわからないのですが…。
たぶん『相棒19』で「この回どういう話だっけ?」という感じにはなりそうです。
ところで、渚さんと明良さんの年齢が「親子の差」というセリフがあって、そんなに年が離れているんだとビックリして、冒頭を繰り返して見てしまいました(笑)。
渚さんが53歳、明良さんが31歳で22歳差でしたね。
渚さんが若く見えたのと明良さんが年齢より上に見えたのがあって、親子とは思わなかった!(笑)
演じられた岩橋道子さんが52歳なので、ほぼ年齢通り!
今の50代は若いですね。
かとうかずこさんが演じられた田崎恭子さん。
恭子の聡明さ、子供への思い、会社への思いなど非常によく演じられていたと思います。
特に前半の右京さんたちのことをただならぬ雰囲気を見抜き、弁護士(惜しい!)と指摘したり、息子の手紙がニセモノと見破ったり、渚さんを専務し据えている眼力といい、素晴らしい方なのだというのがあの短い中で把握ができました。
そういう意味でも眼鏡職人さんが出てくるまでは面白かったんですよね…。
右京さんが事件を知るキッカケが青木くん
今回の事件は元々捜一で捜査している事件なのですが、拗らせ青木くんが趣味の覗きをしていたことから、右京さんと冠城さんが知ることになります。
この別な角度から始まるのが面白かったです。
オープニングの双眼鏡で覗き込んでいる、犯罪の青木くんの行為ですけど、また右京さんに良からぬことを企んでいるのかと思って、「そういう回なの?」と一瞬ドキッとしましたけど、大丈夫でした(笑)。
右京さんと冠城さんに覗きを咎められながらも、事件解決に繋がったわけですからある種の連携になってました。
青木くんも後ろめたいせいかわかりませんが、割と素直に調査をしてくれて強力的。
捜一ともいい感じでした。
こういうチームワークの良さがある相棒の回は大好きです。
SPや前編後編などの長い回であれば、複雑になってしまう相棒チームもありですけど、1回こっきり物ではギスギスはあり過ぎると疲れます。
出雲さんがいい例ですよね。
当初の出雲さんの不評ぶりは凄かったはず。
今やすっかり馴染んでいい感じです。
前回がすごく感動したので、こういう回になっても仕方がないかなと思った回でした。
放送の順番もあったのかもしれません。
ちょっと肩透かしにあった感が個人的にはありました。
昼間に再放送される時には、案外普通に楽しめるかもしれないと思いました。
物にこだわる右京さんシリーズ、右京さんの博学シリーズをまとめて連続で観たら面白そう。
▽個人的には秀逸だった前回の相棒もどうぞ▽
『相棒19』第16話「人生ゲーム」そこに愛はあったという感動回 右京さんが優しく包み込んでくれていた - 今日も暇です。