『相棒19』第9話「匿名」の感想です。
今回の相棒はSNSの闇の部分ともいうべき、匿名アカウントをテーマにした回です。
SNSの中の人の生身の部分にまで及ぶという事件でした。
監督は権野元さん、脚本は杉山嘉一さんでした。
▽目次です▽
犯人らしき人がそのまま犯人だった
今回の相棒は最初からこの人が怪しいというのが藤吉久美子さん演じる主婦の智子。
ただの騒がしいオバサンの域を超えて、この人が犯人なんだろうなという勘はそのままラストまで繋がります。
その部分についての捻りはありませんでしたけど、今回興味深く見れたのがSNSでの裏アカウントという闇の部分にスポットが当たったこと。
これが非常に面白かったです。
冠城さんの女性の勘から始まり、青木くんが大いに役立ち、そして右京さんが真相にたどり着く。
「匿名」と「特命」がかかっているのもダジャレとはいえ、よかったです。
それを解いたのが間違いなく特命なわけですから。
SNSで起こる闇の部分
SNSでは本垢の他に、複垢あるいは裏垢と呼ばれる匿名のさらに匿名のようなアカウントを所持している人が世の中にはたくさんいます。
私も漏れずに複数のアカウントを所持しています。
今回のテーマのような悪口三昧の複垢は持ってませんけど(笑)。
でも中にはそういうアカウントを持っている方も多く、そこで憂さ晴らしをしている方もいるでしょう。
今回は悩んでいる人と悪い人のアカウントにフィーチャーされました。
話の内容としては、SNS世代はすんなりわかる内容でしょうけど、ご年配の方やSNSに疎い方にはちょっとわかりづらさもあったかもしれません。
2つのアカウントが軸になっているのですが、それを理解するのがややこしかったのがもったいなかった気がします。
実は正義の味方をしたかった智子は、それを体現できる矢坂弁護士と出会います。
それもSNSで見つけたアカウントを通して、事件を知らせようと駆けつけたら事件に遭遇したというすごい展開。
その後は智子が困っている人を見つけて、矢坂弁護士が助ける。
本当はそのまま1人でも多くの人を救っていく未来だったでしょうに。
それが浅井環那と溝口という悪人と交わってしまったがために、矢坂弁護士が命を落とし、智子は人を殺めてしまうことになります。
この部分でも切なかったのですが、ラストに相棒の2人が死を選ぼうとする智子をしっかり止めてくれたのがよかった。
そして、右京さんのラストの言葉が優しさが心に染みます。
智子に笑顔が戻るといいですね。
溝口に対しては正義の鉄拳の言葉をぶつけましたけど、智子には優しかった。
こういう右京さんがいいなと思います。
今回の相棒
しかしSNSのアカウントの特定していく手順が鮮やかでした。
こういうのを見ると、写真や映像をアップする行為は個人情報をダダ漏れする可能性が大ということなんですよね。
好奇心旺盛な変な輩に引っ掛からないようにするためにも、家族や子どもの写真はアップしてはいけないな、と思いました。
やっぱり怖いです。
今回は密かに大活躍だった青木くんですけど、冠城さんや右京さんが言うとおり、警察の人でよかったですよ(笑)。
一歩間違えれば犯罪者になりかねない危うさがあります(笑)。
あと出雲刑事がますますいい感じになってます。
たぶん1話～3話あたりまでの反響が悪すぎたんでしょうね。
軌道修正してきていると感じますけど、いい軌道修正だと思います。
インコに話しかける出雲さん、可愛かったです。
こてまりさんも可愛い感じの女将さんになってますね。
こてまりさんは曲者の部分は抜けてませんけど、癒しの部分も出てきているのがホッとします。
あと、矢坂弁護士が野村佑香さんでしたね。
すっかり大人の女性になられていてビックリです。
来週の相棒
ところで来週の相棒は、内村刑事部長が最後っぽく感じたのですがラストになるのでしょうか。
ご高齢なのでそろそろそういう時期になっても、とは感じてましたけど、予告を見て今回の相棒のストーリーがどっかにいってしまうほどショックでした。
なんとなくそろそろかもという覚悟があっても、いざ本当にそうかもしれないと思うとざわざわします。
来週で最後ではないにせよ、そう長くはないような気もしますけどどうなんでしょうか。
殉職は悲しいなぁ。
せめて命を落とさない方向であって欲しいですけど、難しいかな。
とにかく来週も絶対見なければ！
▽前回の相棒もどうぞ▽
『相棒19』第8話「一夜の夢」話は面白かったし柏原収史は上手かったけど右京さんに止めて欲しかった… - 今日も暇です。
