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『相棒20』第18話「詩集を売る女」ラストは2人とも救って欲しかった!右京さんが起きていない事件を予測して解決

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『相棒20』第18話「詩集を売る女」の感想です。

 

今回は予告でも出てましたが、冠城さんが刺される場面がありました。
それが実はオープニング。
掴みはOKな感じでストーリーは進んでいきました。

 

脚本は瀧本智行さん。
『相棒20』の第8話「操り人形」でも秀逸だった瀧本さんの脚本ですので、視聴前から期待をしてました。
好みはあるでしょうけど、瀧本脚本が好きなので今回もどっぷり物語に引き込まれました。

 

監督は権野元さん、脚本は瀧本智行さんでした。

 

▽目次です▽

 

これから起こる事件に辿り着く右京さん

なるほどそうきたか…。
というのが視聴後というか、右京さんの推理で思うわけです。

 

路上で詩を売っている女性「千里一歩(せんりかずほ)」さん。

 

実は電車に飛び込もうとするところを右京さんと冠城さんが出くわせます。
様子を見るために後を付けていたいたわけですけど、女性は詩を売っていたわけです。

 

「私という存在を知ってもらいたい」という一歩さん。
その動機で詩集を書いて、ガリ版刷りで詩集を手作りしてました。
その詩集を最初に買ったというのが右京さんでした。
いくらでもいいと言われて、1000円を払ってましたね。
自殺をするかもしれないという疑念のある女性なので、少し奮発をしたようにも思えます。

 

そんな一歩さんにいかにも怪しい男が近づきます。
その男が事件の鍵を握っていました。

 

デザイナーのKAZHOと一歩さん。
こういう関係だったんだと驚く展開。

 

ストーリーの構成が上手いので、非常に引き込まれる展開になっていたのは瀧本さんらしいと思います。
そして、限りなく文学の香りがするところもいいですよね。
『あたし』の詩集の詩も瀧本さん作なのだろうというところもいいです。

 

スーパー右京さんがその『あたし』から一歩さんの人生を読み解いていくところも面白かったです。

 

しかもこれから起きる事件を導き出すという…。

 

そして、一歩さんが絶望した居酒屋のおかみさんの死まで辿り着く右京さん。
相棒の冠城さんも一歩さん…マキさんを追います。


2人の側面からという連携プレイもよかった。

 

 

 

KAZHOと一歩…二人の関係の謎が解けた時

話の流れからマキさんはKAZHOさんに恨みというか強い憎しみが出ているのが前半で出ていました。
一体どういう関係なのだろうか、と見ている側は不思議に思います。
名前に関係していることは最初の右京さんと冠城さんの会話でもわかるのですが、その謎が戸籍でした。

 

それに絡んでいるのが冒頭のヤクザ。
暇課長から「貧困ビジネスをしていて、戸籍を売らせている」という情報を右京さんは知ります。

 

そして、事件は起こります。
が、冠城さんの機転で未遂に終わりました。

 

KAZHOと一歩のそれぞれの人生が語られるのですが、KAZHOさんの人生が壮絶でした。
いわゆる毒親と言われる母親がいて、虐待されて生き続けていたのでしょう。
母親が自殺をしたのをキッカケに家を飛び出し、小さい頃からの夢だったデザイナーを目指しました。
その際に新しい自分になりたくて、戸籍を買った。

 

一歩さんよりもKAZHOさんの方がより劣悪な環境だったように思うのですが、戸籍を買ってしまったがゆえに、結果として一歩さんから「許せない」という怒りをも買ってしまったことになります。
おかみさんが亡くならなければ、そんなことはなかったのに…。
おかみさんの後を追うくらい慕っていただけに、KAZHOさんを道連れにしようと計画してのが悲しかった。
でも、人間ってそういうところがあるのかもしれません。

 

全ての歯車が狂ってしまったのは、男に貢いで闇金に手を出して戸籍を売ってしまった一歩さんから始まってたように感じます。

 

一歩さんには救いの手がラストにあるように思えましたが、KAZHOさんはどうなるのでしょうか。
戸籍を買った汚れたデザイナーのレッテルを貼られ、殺人未遂まで犯そうとしていたというスキャンダルになってしまったのでしょうか。

 

ここは右京さんと冠城さんに事件そのものを止めて欲しかった。
冠城さんを刺す前に解決して欲しかったです。

 

そこだけが残念でしたし、片方の強烈なバッドエンドが気の毒でした。
できれば、一歩さんとKAZHOさんが未来には寄り添い合えるような関係になってくれたらいいなと思います。
どうかKAZHOさんも幸せになれますように。

 

今回の相棒

AIによる事件解決からのそれに対して人間でも予測して事件解決まで導けるということを実践したのが、今回の右京さんでした。
上記でも指摘しましたけど、KAZHOさんが包丁を出すまでに解決はして欲しかったですけど。
そこだけがもったいなかったです。

 

でもストーリーはしっかりしてましたので大満足。

 

戸籍を売らなければ生きていけないほどの貧困というのは実際にもあるのでしょうね。
戸籍がないと何も出来ないと一歩さんはラストに語っていましたけど、本当にその通りだなとあらためて感じました。
闇へと落ちてしまうとなかなか這い上がることができませんが、おかみさんと出会うことで明るい人生を歩き始めていたのにKAZHOさんを許せなくなってしまったのが残念です。

 

あとKAZHOさんの母親が自殺したのが、一瞬KAZHOさんが殺して自殺に見せかけたのかと錯覚(笑)。
そのくらい母親の死に対して何とも感じていなかったというのが、ある意味人間の怖い一面の気がしました。
それだけ凄まじい虐待だったということですよね。

 

KAZHOさんは冠城さんというか人を刺してしまったということに、あまり罪の重さを感じさせないような告白だったのも印象に残っています。
反省という表情が見れませんでした。

 

そして、右京さんと冠城さんの連携プレイが見事だった今回。
最後は少しだけ不満が残りますけど、冠城さんが卒業してしまうことを考えるとその1つ前の回としては良い回だったと思います。
2人それぞれに見どころがちゃんとありましたし。

 

そして、青木くんと冠城さんの関係も楽しかった。
ラストでは動揺しながら救急車を呼ぶ青木くん。
なんだかんだと面白い関係性が垣間見れた回でもありました。

 

いよいよ次回は冠城さんの最後の事件ですね。
前編後編と分かれているので、感想は両方見てからにします。
冠城さんというより、反町さんは辞めないで欲しかったです。
おそらく水谷さんもそこまで長くはないでしょうから、一緒に終えて欲しかったかな。
でも、見送らせていただきます!


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