2018年11月1日放送の『プレバト才能ランキング』のまとめで、今回は「俳句・いけばな」の査定でした。
俳句では夏井先生がハイレベルな回と言っていて、最下位の方も途中まではよかったとのこと。
どんな句になるのかが楽しみ。
フジモンさんが久しぶりに名人10段に挑戦です!
またいけばな査定では、三上真史さんが男性初の名人になれるかが見どころ。
片岡鶴太郎さんは昨日の『水曜日のダウンタウン』で、まさかの体を張る企画をしてましたが、今回は俳句といけばなに挑戦です!
俳句の査定ランキング
◆俳句のお題:「晩秋のレストラン」
◆査定される人
片岡鶴太郎さん、高田万由子さん、嘉風雅継さん、皆藤愛子さん、江上敬子さん(ニッチェ)
名人9段 藤本敏史さん(FUJIWARA)
特待生4級 立川志らくさん
◆俳句の先生 夏井いつき先生
最下位5位(才能なし)「江上敬子」25点
光差し
スープにこぼれる
銀杏柄
(秋になると涼しくなるので外のテラスで食事をする。銀杏をつけたイチョウが咲いていて、そこから光が漏れるがその間の光がスープに堕ちて影絵のように銀杏の影が落ちている、という句)
◆夏井先生の添削後
銀杏黄葉の
ひかりこぼるる
スープかな
◆夏井先生の添削
途中まではいい線いっている。銀杏のスープの皿に銀杏の実がくっきりと映りますか?空想で作っているのがわかる。
4位(凡人)「嘉風雅継」50点
銀杏(いちょう)の葉
強く踏みつけ
土俵入り
(秋の風で落ちる銀杏が踏まれる、それは荒れるのを予感させる秋場所。踏みつけられても「なにくそ精神」で土俵に立つ、という句)
◆夏井先生の添削後
銀杏黄葉
踏み付け今日の
土俵入り
◆夏井先生の添削
あの写真から土俵入りとはどんな人が作ったのかと思った。「銀杏(いちょう)」だけでは季語にならない。銀杏(ぎんなん)は季語。相撲は秋の季語だが土俵入りは違う。「強く」をやめて、「今日の」を入れて臨場感を出す。ちょっとしたことだが、こういうことをやるとすぐ才能アリに届く。
3位(凡人)「皆藤愛子」68点
食後酒に
木犀の香(かざ)
甘み足す
(テラス席でディナーをしていた時、食後酒が出てきた頃に金木犀の甘い香りがしてきて、より甘くなりました、という句)
◆夏井先生の添削後
食後酒に
足す木犀の
香の甘し
◆夏井先生の添削
語順がおかしい。中身はほぼ才能アリなのでもったいない。素質は素晴らしいのになぜ語順に気づかないのか。「香」をかざとした工夫はわかるがストレートに「か」と読んだ方がいい。「甘し」とすると嗅覚すなわち鼻になる。「木犀」という季語がより活きる。これができていたら、ぶっちぎりの1位だった。
◆ここがポイント!
語順を大切にする
2位(才能アリ)「高田万由子」70点
星月夜
オペラ幕間の
ティータイム
(ロンドンのオペラ座の幕間でお茶を飲んでいた時、外に星と月が見えてゴッホの「星月夜」という絵画のような舞台を観て、幕間もロマンティックだなと思った、という句)
◆夏井先生の添削後
星月夜
オペラ幕間の
紅茶の香
◆夏井先生の添削
「幕間」は本来はまくあいという。星が月が出ているように明るい美しい秋の夜という外の光景、オペラの幕間、そしてティータイムとクローズアップさせている。もったいなのが「幕間」とティータイムの時間の部分が重なる。香りを際立たせるられるかが1位との差。
◆ここがポイント!
重複を避ける
1位(才能アリ)「片岡鶴太郎」72点
温め酒
あとは巴水の
木版画
(秋に人肌の燗酒をやりながら、川瀬巴水の木版画が大好きなので、絵を見ながら飲むのが大好物だというのをそのまま詠った句)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆夏井先生の添削
とても味わいのあるいい句。季語「温め酒」はぬくめざけと読むのが本当。「巴水の木版画」で巴水を知らない人も版画家だとわかる。どんな作品なのかな、と思わせる魅力がある。巴水の作品を見てみると、ますます温め酒に合う。「あとは」が粋。
◆順位まとめ◆
1位(才能アリ)「片岡鶴太郎」72点
2位(才能アリ)「高田万由子」70点
3位(凡人)「皆藤愛子」68点
4位(凡人)「嘉風雅継」50点
最下位5位(才能なし)「江上敬子」25点
特待生昇格試験
特待生4級「立川志らく」1ランク昇格⇒【特待生3級】
晩秋や
乱歩を読みて
窓の蟲
(江戸川乱歩の「蟲」という気持ちの悪い殺人事件の小説があるが、それを読んでいくと晩秋そのものが気持ちの悪い雰囲気になって、店の窓を見たら普通の虫なんだけど、江戸川乱歩に出てくるような気持ちの悪い蟲に思った、という句)
◆夏井先生の添削後
晩秋や
乱歩を読めば
窓の蟲
◆昇格試験のポイント
「晩秋」と「蟲」←よく考えた季重なり
季語が2つ入っている季重なりだが、今回は見事。晩秋は映像を持たない季語で、「や」で強調している。怪しい感じがわかっている人は恐ろしい「蟲」の気がする。季語の強弱が上手い。「読めば」にすると意味が3つになる。1つ目は原因や理由という意味、2つ目は読んだ時は恒常条件といういつもという意味、3つ目は偶然条件というたまたま窓に虫がきたという意味に取れる。読み手は好き好きに読む。文法的な技術を身につけるとさらに上が見えてくる。
名人9段「藤本敏史」1ランク昇格⇒【名人10段】
タイカレーの
ラムは骨付き
銀杏散る
(よく行くタイ料理屋さんにテラス席がある。頼むのがタイカレーのラムの骨付き。骨付きのラム肉って銀杏の葉っぱに似ている。銀杏の色と形を重なり合わせて詠んだ句)
◆夏井先生の添削後
タイカレーの
ラムは骨付き
黄落す
◆昇格試験のポイント
助詞「は」←小さなワクワク感
助詞「は」は「これは」という指をさすような意味での強調。いつもは骨付きじゃないんだけど、今日はラム「は」骨付き、というちょっとだけ小さな贅沢、ちょっとだけ小さなワクワク感が表現できている。「銀杏散る」は評価が分かれる。夏井先生なら上記のようにも詠むが、カレーと銀杏を重ねたかったと判断した。
いけばなの査定ランキング
◆今回のテーマ:ダリア
生ける器は自由に選択
◆査定される人
片岡鶴太郎さん、高田万由子さん、嘉風雅継さん、近藤くみこさん(ニッチェ)
特待生1級 三上真史さん
◆いけばなの先生:假屋崎省吾先生
最下位4位(才能なし)「片岡鶴太郎」
◆作品名『照葉』
赤でグッと締めて行こうとした。また空間を活かすようにした。
◆假屋崎先生の評価
ユキヤナギが裏になっている。詫び寂びはわかるが、赤を重ねたために単調になってしまった。
3位(凡人)「高田万由子」
◆作品名『沈む夕日』
ダリアの茎はばらばらで太くて綺麗じゃない。後ろの葉で茎を目立たせないようにした。
◆手直しあり
◆假屋崎先生の評価
形がシンプルすぎた。茎のことをわかっているのにこのままにしてしまったのが残念。後ろだけ隠してもダメ。ダリアと葉っぱで対比を出す。
◆いけばなの鉄則
全体のバランスを意識する
2位(凡人)「近藤くみこ」
◆作品名『36歳独身 まだ恋を諦めていません』
36歳独身ですがまだ恋を諦めていないというのを赤2本とピンク1本のダリアに込めた。
◆手直しあり
◆假屋崎先生の評価
華麗なダリアを使っているのに3輪というのが寂しい。花の数と色が寂しい印象になっている。ただ立っているようで繋がりが全くない。白色を挿して合計7本のダリアにして華やかにすればよかった。
◆いけばなの鉄則
色のバランスを整える
1位(才能アリ)「嘉風雅継」
◆作品名『大関』
白は白星のイメージ、勝ち越し表は白星の時は赤く塗る、紫は高貴な色で化粧まわしの馬簾というのは横綱と大関しか使えない。最年長の大関を目指しているのでタイトルを「大関」とした。
◆假屋崎先生の評価
自由に生けた枝がいろんな角度で見ても美しい。100点満点で直すところがない。
◆順位まとめ◆
1位(才能アリ)「嘉風雅継」
2位(凡人)「近藤くみこ」
3位(凡人)「高田万由子」
最下位4位(才能なし)「片岡鶴太郎」
特待生1級「三上真史」1ランク昇格⇒【名人初段】
◆作品名『移ろい』
移りゆく季節や流れを意識した。ユキヤナギをためを作って曲げることに挑戦し、葉も丸くし右回りという流れにした。
◆假屋崎先生の評価
ダイナミック。繊細さもある。うねりを感じた。手直しなしの100点満点。
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