2020年3月5日放送の『プレバト才能ランキング』は、「俳句・絵手紙」の査定でした。
「現役力士査定SP」です。
今回のプレバトはお相撲さん特集でした。
人気の力士の方々が俳句と絵手紙に挑戦します。
以前俳句で、力士の方が1位になったことがありますので、意外といい俳句が出てくるのではないでしょうか。
絵手紙にも注目です。
俳句の査定ランキング
◆俳句のお題:「相撲」
◆査定される人
輝大士さん、正代直也さん、松鳳山裕也さん、千代大龍秀政さん、千代丸一樹さん、照強翔輝さん、竜電剛至さん
◆俳句の先生 夏井いつき先生
最下位7位(才能なし)「松鳳山裕也」35点
西へ行く
就職場所の
春の虹
(春場所は就職場所と言われるくらい入門者が1番多い。東京から新幹線で大阪へ向かった。その時は期待も不安もあった。新幹線に光が入って来て、それが虹に見えた、という句)
◆夏井先生の添削後
就職場所と
呼ばるる
春場所の空よ
◆夏井先生の添削
これはちょっと勇み足のタイプ。
春場所は就職場所だと知らないほとんどの人のために、そこを書くしかない。
(添削後)これは大阪の空だな。希望を持って行く就職場所だなとある程度の人は理解してくれる。
あなたのようにチャレンジする人は悪くない。
こういう人が次化けるかもしれません。
6位(凡人)「千代大龍秀政」50点
金星の
花道はヤジ
飛花落花
(たまに上位に勝つことがあって、お客様から「空気読め」とか「何でお前が勝つんだ」と言われる。金星を取ると座布団が飛ぶ。それを花びらが舞い落ちる様子を詠んだ、という句)
◆夏井先生の添削後
春場所の金星
ヤジの咲く
花道
◆夏井先生の添削
これも決してダメというわけではない。
良いところは、「金星」「花道」「ヤジ」という流れで1つの場面が書かれている。
季語を含めないフレーズがきちんと書けているのは褒めて良い。
もったいないのは季語の扱い。
季語を比喩に使うと季語の鮮度が落ちる。
花道は屋内。飛花落花は桜の花びらが舞うので屋外。季語と上五・中七に溝を作ってしまった。
この人もセンスは悪くない。
俳句のコツを勉強すれば伸びると思います!
5位(凡人)「照強翔輝」55点
関取の
顔と母言う
風光る
(母が「関取の顔になってきたね」と言われたことを句にした)
◆夏井先生の添削後
関取の
顔になったね
風光る
◆夏井先生の添削
素直でとても良い。自分の表現したいことを書こうとする意志がある。
季語「風光る」が良い未来を思わせるイメージもある。
上五・中七と季語の取り合わせが良い。
もったいないのが、「と母言う」の部分。説明になっている。
作者が関取だとわかっているため、母が関取のお母さんと脳が思い込んでいる。
そうではない場合、お母さんが関取を見つけて話をしているとも読み取れる。誤読になる。
(添削後)こうすれば誰が関取に言っているのか想像する。そうすれば家族の身近な人に違いないと思う。
お母さんの言葉をこれからしっかり聞いてくださいね。
◆ここがポイント
コメントをそのまま使う:「と母言う」は説明。「になったね」とそのまま書くとお母さんの言葉かもと想像に繋がる。
4位(凡人)「竜電剛至」60点
沈丁花
負けじと香る
力士髷
(春の花で甘くて強い香り。髷も強い香りがある。沈丁花に負けない力士の髷、という句)
◆夏井先生の添削後
沈丁に
負けじと香る
力士髷
◆夏井先生の添削
この作品に沿った形でアドバイス。
「沈丁花」でカットが切れる。「負けじと」は沈丁花に負けじとではなく、取り組み相手に負けじと香る力士髷と読んでします。
沈丁花の香りに負けずという意図であれば、「沈丁に」とすればいい。
「沈丁」だけで「沈丁花」とわかる。
3位(凡人)「正代直也」65点
クレソンの
サラダも並ぶ
昼ちゃんこ
(お昼のちゃんこにクレソンが出てきた。春だなぁ、という句)
◆夏井先生の添削後
クレソンの
サラダの香る
昼ちゃんこ
◆夏井先生の添削
あの兼題の写真からクレソンのサラダを発想出来るのが、他の人達とは違った切り口だった。
背伸びをしていない自分の生活の中から材料を救い出す。
この人は俳人としてのセンスがとてもある。
なぜ「才能アリ」にあと一歩届かなかったのか。
「も並ぶ」の部分。「クレソンのサラダ」「昼ちゃんこ」で並んでいるのはわかる。
季語「クレソン」を主役にあげて欲しい。
(添削後)こうすれば「クレソン」がちょっとだけ前に出る。
この小さな気遣いができるようになると、この人はすぐに才能アリに行く!
2位(才能アリ)「千代丸一樹」70点
休場明けの
春や大関
突き落とす
(春場所は荒れる春場所と言われている。自分も横綱・大関を倒して、懸賞金をいっぱいもらって、いっぱい遊びたいな、という句)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆夏井先生の添削
これは気持ちよく出来ました!
「休場明けの」は上五字余りで「春や」でひとかたまり。季語を含むフレーズ。
「大関突き落とす」は季語を含まないフレーズ。がっちりとり合わせられている。
もう1つ褒めたいのが、「休場明け」から始まったこと。これでストレートに力士とわかる。
「春や」でカットが切れ、「大関突き落とす」で勢いがある。
切れの力や勢いを理解していないと、中々展開できない。
かなり俳句を勉強している方。
1位(才能アリ)「輝大士」72点
ざんばら髪の
新弟子の背や
朝の梅
(春場所は新弟子が1番多い時期。ざんばら髪の背中を見て、梅が咲く時期の初心を思い出す、という句)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆夏井先生の添削
これは上手かったですね。
「ざんばら髪」から始まったのも、一体何が始まるのかと驚く。
「新弟子」でまだ髷が結えない新弟子だと思う。
そして「背」といく。ここまでのカメラワークが非常に滑らか。
「や」で「背」を強調し、カットが切れる。
ここまでは新弟子の後ろ姿だけ。
憎いのは「朝の梅」。朝の冷たい空気の中、早起きしている。光の向こうに梅が香っている。
この映像の取り合わせが見事。
「朝の梅」で時間と季語を入れるなんて、『プレバト』を相当観ている。
よく勉強している。お見事!
◆順位まとめ◆
1位(才能アリ)「輝大士」72点
2位(才能アリ)「千代丸一樹」70点
3位(凡人)「正代直也」65点
4位(凡人)「竜電剛至」60点
5位(凡人)「照強翔輝」55点
6位(凡人)「千代大龍秀政」50点
最下位7位(才能なし)「松鳳山裕也」35点
絵手紙の査定ランキング
◆絵手紙のお題:「相撲に縁のあるものや春の縁起物13品」
◆査定される人
輝大士さん、千代大龍秀政さん、正代直也さん、竜電剛至さん、千代丸一樹さん
◆絵手紙の先生 花城祐子先生
◆採点
- 絵の味わい:10点
- バランス:10点
- メッセージの工夫:10点
- 合計:30点
最下位5位(凡人)「正代直也」16点
◆作品タイトル「来場所こそは」
- 題材:大盃
- 送り先:父へ
◆採点
- 絵の味わい:3点
- バランス:6点
- メッセージの工夫:7点
- 合計:16点
◆お手本あり。
◆花城先生の評価
大盃を半分だけ描いたのはわかるが、ハガキのの余白がまだあるため迫力が伝わりづらい。
左右対称に描くことで優勝への思いが強く伝わる。
4位(凡人)「竜電剛至」23点
◆作品タイトル「いつもありがとう」
- 題材:菜の花
- 送り先:妻へ
◆採点
- 絵の味わい:9点
- バランス:6点
- メッセージの工夫:8点
- 合計:23点
◆お手本あり。
◆花城先生の評価
「いつもありがとう」という素直な声が聞こえてくる。
パッと見ると茎に目がいってしまう。残念。
メッセージも力士ならではの工夫も重要。
3位(才能アリ)「千代大龍秀政」25点
◆作品タイトル「浪花より感謝を」
- 題材:桜
- 送り先:母へ
◆採点
- 絵の味わい:8点
- バランス:7点
- メッセージの工夫:10点
- 合計:25点
◆お手本なし
◆花城先生の評価
桜の枝から一輪を描くのはなかなかできない。
春の絵手紙で「浪花」大阪場所を掛けたメッセージは力士ならでは。
本人の強い思いが伝わるメッセージ。
2位(才能アリ)「千代丸一樹」26点
◆作品タイトル「七転八起」
- 題材:だるま
- 送り先:弟の千代鳳へ
◆採点
- 絵の味わい:8点
- バランス:8点
- メッセージの工夫:10点
- 合計:25点
◆お手本なし
◆花城先生の評価
発想がいい。
はじめはお相撲さんお人形かと思ったが、メッセージの「七転八起」でだるまさんとわかった。
個性的なアレンジを文言で補っている。
1位(才能アリ)「輝大士」27点
◆作品タイトル「恩返し」
- 題材:鯛
- 送り先:髙田川親方へ
◆採点
- 絵の味わい:10点
- バランス:8点
- メッセージの工夫:8点
- 合計:27点
◆お手本なし
◆花城先生の評価
鯛の顔の表情が良い。
黒めは文字に寄っているので「恩返し」を見つめている。
◆順位まとめ◆
1位(才能アリ)「輝大士」27点
2位(才能アリ)「千代丸一樹」26点
3位(才能アリ)「千代大龍秀政」25点
4位(凡人)「竜電剛至」23点
最下位5位(凡人)「正代直也」16点
◆◇◆ ◆◇◆
俳句でも絵手紙でも1位だった輝関。2冠達成です!
お相撲さんの回、とても面白かったですし、画的に窮屈な感じがお相撲さんの大きさが出ていて、それも面白かったです。
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