2022年7月14日放送の『プレバト才能ランキング』は「俳句・色鉛筆」の査定でした。
今回はいつも辛い点数連発になる俳句で、才能アリが3人も出るという貴重な回となりました。
査定されるメンバーもIKKOさんや伊集院さんですから期待値は高かったですけど、その期待に応えたという感じがします。
色鉛筆では栗原さんが特待生に昇格しました。
俳句の査定ランキング
◆俳句のお題:「アイス売り場」
◆査定される人
- IKKO
- 伊集院光
- 酒井藍
- 高城れに(ももいろクローバーZ)
永世名人 村上健志(フルーツポンチ)
名人5段 千賀健永(Kis-My-Ft2)
名人2段 皆藤愛子
◆俳句の先生 夏井いつき先生
最下位4位(凡人)「高城れに(ももいろクローバーZ)」55点
風呂上がり
火照るばあばと
アイスの実
(実体験。小さい頃よくおばあちゃんと風呂上がりにアイスを食べるのが毎日の日課だった、という句)
◆夏井先生の添削後
風呂上がり
ばあばと私と
アイスの実
風呂上がり
ばあばとれにと
アイスの実
◆夏井先生の添削
これは素直に書いている。
もったいないのは風呂上がりはだいたい火照っている。
季語は「アイスクリーム」や「氷菓」。
「アイスの実」は商品名だが上手く使うと映像が見えてくる。
3位(才能アリ)「酒井藍」70点
稽古後の
ピノは星形
星涼し
(稽古後に買ったピノを開けたら、何箱かに1個しか入ってない星形のピノが入っていて、星形のピノを夏の星空のもと食べる、という句)
◆夏井先生の添削後
星形のピノ
稽古後の
星涼し
◆夏井先生の添削
意図も意味もよく伝わる。
さらに上を目指す時のアドバイスは、俳句は季語が主役になって欲しい。
「星形」と「星涼し」の星の位置をちょっと離すと季語が主役になる。
(添削後)こうすると季語が主役になる。
でも初めてでここまでやれたら上等。
2位(才能アリ)「伊集院光」71点
在りし夏
選ばなかった
フレイバー
(僕基本的に保守的で、夏限定とか華やかなフレーバーが毎年出るが、ああいうの迷うんですがなんか似合わないような気がして冒険しない。久々に行ったら復刻版があった。「あの時選ばなかったヤツだ。」あの夏冒険しとけば人生変わってたかな、という句)
◆夏井先生の添削後
あの夏の
選ばなかった
フレイバー
◆夏井先生の添削
俳句を作ろうとしたらどんな理由でエラな\ばなかったのかを書きたくなる。
それをあえて書かないで想像させる。
俳句の骨法を押さえている句。
フレイバーの向こう側に恋・人生を想像させる奥行きがある。
惜しいのは「在りし」。これは文語。
「選ばなかった」のは口語。
文語と口語が混じるのが悪いわけではないが、この場合は文語を使わない方がいい。
(添削後)こうすると「あの夏」と「こういう出来事」がちょっと近づく。
1位(才能アリ)「IKKO」71点
髪結待つ
客へ氷菓を
出す母よ
(まだクーラーのない時代。髪結いをする時におかまのドライヤー40分入る。母はみぞれを客に出してこれを食べて涼んでくださいと言っていたのを思い出した、という句)
◆夏井先生の添削後
氷菓出す
母よ髪結
待つ客へ
◆夏井先生の添削
よくこれだけの映像をこの言葉で表現できた。
非常に効率の良い描写。
このままでもいいが、もう1点プラスを狙うとすれば、「氷菓を出す母」にはそんなに意外性はない。
美容室で出すことに意外性がある。
その意外性を後で投げ込む方がずっと印象が強くなる。
◆順位まとめ◆
1位(才能アリ)「IKKO」71点
2位(才能アリ)「伊集院光」71点
3位(才能アリ)「酒井藍」70点
最下位4位(凡人)「高城れに(ももいろクローバーZ)」55点
今回71点が2人だったが、どちらも作品としては71点レベル。
順位をつけないとスタッフがうるさい。
理由は季語をどこまで映像として見せてるか。
映像の喚起力でIKKOさんに軍配。
◆◇◆ ◆◇◆
才能アリが3人も出るというのは、俳句ではめちゃくちゃ珍しいですよね。
しかも最下位も凡人という。
こんなに高得点の回はなかなかないというか、ほとんど見ないので貴重でした。
それぞれ別の回であれば1位の可能性があったのかもしれません。
手直しは入りましたけど、どの句も素敵でした。
名人・特待生昇格試験
名人2段「皆藤愛子」1ランク昇格⇒【名人3段】
座席五度
倒しアイスの
蓋剥がす
(新幹線に乗って深くイスに腰かけて、買ったアイスの蓋をめくる瞬間、という句)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆昇格試験のポイント
「五度」「剥がす」にこだわったことの是非←臨場感がよく伝わる
座席を五度、この角度で何をするのか?
アイスが出てきて剥がす。
「倒し」「剥がす」の動作の展開も非常に丁寧。
「アイスクリーム」が季語だが、「アイス」と省略する雑な言い方と「剥がす」という乱暴な言い方とがバランス取れている。
そういうやり方もあってもいい。
名人5段「千賀健永(Kis-My-Ft2)」1ランク昇格⇒【名人6段】
青い氷菓を
海に翳す
放課後
(青い氷菓はガリガリ君。海も青い。ガリガリ君も青い。その行為に純粋さを感じた。切ない青春の1シーン。彼女のふられたのか、成績が落ちたのか。青春を感じさせるような句にした)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆昇格試験のポイント
句の内容と韻律のバランスの是非←心境がよく伝わる
この句を長調で明るく奏でたいのか、短調で暗く奏でたいのか。
ガリガリ君が出た段階で「A」(先生のもう1つの査定)かなと思った。
ガリガリ君を持って楽しんでいるのであれば、この調べは似合わない。
この句の韻律は沈んだ、暗い、切ない、憂鬱な調べ。
「翳す」という字も暗いイメージ。
永世名人 フルポン村上のお手本
◆50句までの現在の状況:22句(残り28句)
ディッシャーを
持って無敵な
素足の子
(アイスを丸く掬うディッシャーを使ってみたかった。大きいアイスを掬うのにディッシャーを持っただけで無敵になった感じなった。季語「素足」で夏の元気さが出るかなと思った。シンプルなそのままの映像、という句)
◆夏井先生の添削後
ディッシャーを手に
無敵なる
日焼の子
◆掲載の判定⇒ボツ!
【ボツの理由】店員なの?お客なの?
もう1つ言いたいのは、アイスクリーム売り場なの?おうちなの?
これも合わせて聞きたい。
これを読んだ時にいっぱいアイスがあって好きなだけ掬っていいよと言われて無敵な感じになっているのかと思った。
さらに「素足」でおうちなのかな、と読みを迷ってしまった。
この句の良いところは「無敵」。
これを持ってくるのはさすが永世名人。
表情や心情が無敵で全部伝わってくる。
それなのに「素足」と「無敵」のバランスが釣り合っていない。
◆50句までの現在の状況:22句(残り28句)
- 6月の成績:0勝1敗(ボツ:6/23)
- 7月の成績:0勝1敗(ボツ:7/14)
色鉛筆の査定ランキング
◆査定される人
- 津田寛治
- 栗原恵
- 酒井藍
- 高城れに(ももいろクローバーZ)
名人4段 くっきー!(野性爆弾)
◆色鉛筆の先生 三上詩絵先生
◆採点
- 色選び:10点
- 明暗:10点
- デッサン力:10点
- 合計:30点満点
最下位4位(才能なし)「高城れに(ももいろクローバーZ)」12点
◆お題:紙風船
◆採点
- 色選び:6点
- 明暗:2点
- デッサン力:4点
- 合計:12点
◆先生のお手本ありました
◆三上先生の評価
形は取れているし、色の選び方も良い。
中心に貼ってある赤い紙が下の色が透けて見えるので、紙が薄いって分かる。
シワを表現しようと思って、黄色のところに線が入っているが、汚れや色ムラに見える。
3位(凡人)「津田寛治」20点
◆お題:しょうが焼き
◆採点
- 色選び:7点
- 明暗:7点
- デッサン力:6点
- 合計:20点
◆先生のお手本ありました
◆三上先生の評価
選んだ色はいい。
よく見て形も取れている。
お皿とお肉の境目もしっかり影を入れているのはとても良い。
塗り方が雑で美味しそうに見えない。
タレのなめらかなトロッとした質感が描けていない。
2位(凡人)「酒井藍」21点
◆お題:アメリカンドッグ
◆採点
- 色選び:8点
- 明暗:6点
- デッサン力:7点
- 合計:21点
◆先生のお手本ありました
◆三上先生の評価
ケチャップがトロッかかっていて、質感・色合いも良い。
ツヤ感はいい。
生地のプツプツを表現しようとやりすぎちゃって汚く見える。
1位(才能アリ)「栗原恵」30点⇒特待生昇格!
◆お題:ビーチサンダル
◆採点
- 色選び:10点
- 明暗:10点
- デッサン力:10点
- 合計:30点
◆先生のお手本なし
◆三上先生の評価
お上手。
表面のざらつきや凹凸を同じ間隔で網目状に描いて、出っ張っているところを明るくしている。
それがボコボコ感が出ていて、とても上手。
ダメなところはない。
完璧!
特待生でいいと思う。
◆順位まとめ◆
1位(才能アリ)「栗原恵」30点⇒特待生昇格!
2位(凡人)「酒井藍」21点
3位(凡人)「津田寛治」20点
最下位4位(才能なし)「高城れに(ももいろクローバーZ)」12点
名人・特待生昇格試験
名人4段「くっきー!(野性爆弾)」現状維持
◆お題:金平糖
◆先生のお手本ありました
◆三上先生の評価
今回は控えめな浜田さん。
メインの金平糖がでこぼことした凹凸感がパッと見ですぐにわかる。
浜田さんの手はよく描けてて、1個取ったところが空いている。
絵として面白いが、白い器なので金平糖の色が反射するはず。
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