2022年8月25日放送の『プレバト才能ランキング』は「俳句」の査定のみでした。
俳句のタイトル戦「金秋戦」の予選の組み合わせも発表されました。
アート系の査定はお休みの回です。
金秋戦がやってくるということは秋近し、ですね。
もうすぐ夏休みも終わっちゃいますし、そうなるといよいよ2022年も残り少なく感じてくる頃です。
俳句の査定ランキング
◆俳句のお題:「駅の売店」
◆査定される人
- 本上まなみ
- 新納慎也
- 小池美波(櫻坂46)
- 大久保佳代子
- おいでやす小田
名人10段 千原ジュニア
名人7段 千賀健永(Kis-My-Ft2)
名人6段 中田喜子
◆俳句の先生 夏井いつき先生
最下位5位(才能なし)「大久保佳代子」55点
夏の果
母のキャラメル
旅行鞄
(夏の終わりに洋服や旅行鞄を片付けていると、奥から溶けて変形したキャラメルが出てくる。これなんだっけと思ったら、母親と旅行に行った時にとりあえず鞄に入れておきと言われていたキャラメル。まだ残っていたんだという母親を詠んだ句)
◆夏井先生の添削後
あの夏の母よ
キャラメル
鞄に溶け
◆夏井先生の添削
これはお話を聞いて上に上がるか上がらないかというタイプの句だった。
今お話を聞いて最下位で間違いではなかった。
普通に読んでいくと、夏の果てにお母さんの旅行鞄にお母さんのキャラメルが入っている。
お母さんから貰ったキャラメルで、あなたの旅行鞄の中で溶けていた。
このことを17音に入れるのはものすごく難しい。
(添削後)
最後字余りになるが、元の句もどうせ字余り。
ここらへんがせいぜい。
4位(才能なし)「おいでやす小田」56点
夏の駅
冷えた茶の露
本濡らす
(職業柄台本とかネタ帳をかばんに入れている。夏に急いで電車に乗ろうとし、お茶の袋をもらわずに一緒に入れてしまう。露で台本が濡れるのは夏しかないこと。またこの季節が来た、という句)
◆夏井先生の添削後
(添削例)
冷えた茶に
濡らす赤本
夏の駅
冷えた茶に
濡らす旅本
夏の駅
(添削後)
冷えた茶に
濡らす台本
夏の駅
◆夏井先生の添削
書きたいことはちゃんと書けている。
そこはちゃんと進歩していることははっきりとわかります。
「露」も季語だが、お茶の露なので季語の力はない。
ないが、あえて「露」を使わなくても助詞1つで言える。
「茶の」ではなく「茶に」でいい。
消えた2音でどんな本を濡らしているのかが言える。
「赤本」なら受験生。
「旅本」なら旅行者。
「エロ本」ならそれなりの人がわかる。
お話の中に「台本」があったので、「台本」でいい。
ちゃんと上達してる!
3位(才能なし)「新納慎也」57点
「これください」
訛り通じぬ
秋さびし
(僕関西なんですけど、駅の店員さんて忙しくて言葉で聞いてなくて音で聞いている。関西弁で「これください」と言うと「え?」って聞き返される。関西弁が通じないとわかる。こうやって東京に魂を売っていくんだな、という句)
◆夏井先生の添削後
訛り通じず
売店の
秋さびし
◆夏井先生の添削
「これください」と言わなくても、訛りが通じない状況は中七でわかる。
何か具体的な映像でわかる言葉を、と中田さんがおっしゃったがその通り。
「訛り通じぬ」も「秋さびし」因果関係が見えて、そりゃ寂しいよねとなる。
「これください」か季語を変えるかの二択。
映像を確保するやり方をやってみる。
(添削後)
私もちょっと言いたいことがあるんだけど…。
鎌倉殿のお坊さんだよね?
えー!?そうだったんだ!(嬉しそうな夏井先生)←「先生、大河と朝ドラ見過ぎ!」と小田のツッコミ。
2位(才能アリ)「小池美波(櫻坂46)」70点
色褪せし
フリーペーパー
秋浅し
(売店の中にあるチラシが夏の話題のもので、色落ちとか文字が消えているのを見て、秋が近づいている寂しさを感じた、という句)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆夏井先生の添削
きっちりと基本の形を勉強しているのがわかる。
上五・中七でワンフレーズ。
「秋浅し」と5音の季語を持ってくる。
これが取り合わせの基本。
「秋浅し」は時候の季語なので映像を持たない。
そのため、上五・中七で明確な映像・音が必要。
「フリーペーパー」も上手い。
見たことがある人にはフリーペーパーの向こうに、場所も見えてくる。
上五の「色褪せし」の描写もよかった。
「秋浅し」で夏が終わって「色褪せし」になっている。
ちゃんと勉強するときちんと実るんですよ。
1位(才能アリ)「本上まなみ」72点
もの言わぬ
従弟にサイダー
渡す駅
(久しぶりに会った従弟にバイバイをするために駅へ行き、サイダーを買ってあげた。彼は黙って何も言わずに受け取る。元々照れ屋ではあったが、1人で帰っていくことに緊張しているのかな、という句)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆夏井先生の添削
とても良い句。
注意してみていただきたいのでは、季語「サイダー」が中七のこの位置に入っている。
今日の皆さんは基本形をちゃんとやっているから、季語を上五か下五に置いている。
それは確かなことだが、上手になってくると季語を自由自在に置く力も出来てくる。
人物の「従弟」、「もの言わぬ」という心情、「渡す」という動作、「駅」という場所。
それぞれ必要な情報がきっちりと入っている。
全部読み通すと、思春期の従弟ではないかと年齢まで思い浮かぶ。
サイダーを渡している人物は従姉のお姉ちゃんかな?
そうなると、淡い恋心、憧れが季語の向こう側に見えてくる。
1つの物語が17音に入っている。
俳句はここまで出来るんです、小田さん!
◆順位まとめ◆
1位(才能アリ)「本上まなみ」72点
2位(才能アリ)「小池美波(櫻坂46)」70点
3位(才能なし)「新納慎也」57点
4位(才能なし)「おいでやす小田」56点
最下位5位(才能なし)「大久保佳代子」55点
◆◇◆ ◆◇◆
今回のこのメンバーであれば本上さんが1位だと思ってました。
確か短歌をやられてなかったでしたっけ?
エッセイも書かれていたり、文才というか文学面で優れている印象がとてもあります。
そのにゃん吉の勝手な思いが実ったのか(笑)、素晴らしい俳句でしたね。
さすがにご本人が詠んでいて、従弟が私に恋心を抱いているとは言わないでしょうけど、そういう風にも見れるというのがロマンチックでした。
そのうち特待生になりそうなので、次回の俳句も楽しみです。
小田さんがマスコットのようにいじられていて楽しい回でした(笑)。
あと夏井先生は小田さんの指摘じゃないですけど、大河ドラマや朝ドラお好きですよね。
にゃん吉は全然見てませんけど、さすが国民的ドラマなのだと思いました。
名人・特待生昇格試験
名人6段「中田喜子」現状維持
「箸鉄」を
選ぶ子らの目
鰯雲
(今年はのぞみ号が運行して30周年。それを記念してのぞみ号がプリントされたお箸セットで売っている。小田原の駅で新幹線のグッズが売店で売っている。そこに子どもたちが並んで真剣に選んでいた光景を見た。それを思い出して詠んだ句)
◆夏井先生の添削後
鰯雲
はるか「箸鉄」
選ぶ子ら
◆昇格試験のポイント
「選ぶ子らの目」という表現の是非←季語が添え物になっている
この句を読んだ時に、この季語「鰯雲」の存在感が添え物になっている。
その理由は「の目」とわざわざ書いた点にある。
これを書かなければちょっとだけ「鰯雲」を描写できる。
ほんの数音描写するだけで、季語の力が変わる。
(添削後)
こうすると、「はるか」「箸鉄」で「は」の音のリズムを刻む。
季語を描写して、リズムを軽やかにすると、子どもたちの生き生きする姿が音の力で伝わってくる。
名人7段「千賀健永(Kis-My-Ft2)」1ランク昇格⇒【名人8段】
涼風至る
駅弁の
木箱の香
(名古屋から上京してきて、その前は名古屋と東京を行き来していた。行く時は希望に満ち溢れて東京に行く。帰るときは良いことがあったり、上手くいかないことがあったり。いろんなことを思い浮かべながら買った駅弁を開けると駅弁の香り。美味しそうな弁当の風が鼻に届いて香りが香っている、という句)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆昇格試験のポイント
季語「涼風至る」が主役になっているか否か←五感を刺激する取り合わせ
「涼風至る」で季語だと分かっている人は割と少ない。
「涼風」だけでも季語になる。
時候の季語はほとんど映像・音を持っていない。
この季語は「風」が入っているので、触覚の情報は入る。
この季語は7音あるため、7・5・5のリズムを取らざるを得ない。
「駅弁の木箱の香」は、作者自身が爽やかな秋の気分を感じ取っていることを表している。
季語を表現するために出てきている。
いろんなところを刺激してくれる情報が入っている。
駅という視覚、木箱という手触りの触覚・嗅覚、駅弁の味覚。駅のざわめきの聴覚もある。
五感の情報がさりげなく入っている。
ご本人がそこまで考えてたかどうかわからない。←「そうですね」と浜ちゃん。
結果論としてそうなっている。
永世名人への道
永世名人への道【星2】「千原ジュニア」1つ前進【星3】
キオスクの
夕刊フジに
秋茜
(夕方以降のオレンジのイメージに、夕刊フジもオレンジ色。そこにオレンジ色のとんぼが止まっている、という句)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆昇格試験のポイント
「キオスク」と助詞「に」の関係の是非←さすが助詞オタク
固有名詞を果敢に使ってきている。
「キオスク」という場所、「夕刊フジ」でこれを手に取りそうな人も想像ができる。
そして、「キオスク」に対して「夕刊フジに」の「に」が正しいのかどうか。ここが大事。
「に」か「の」で迷われたのではないか。
キオスクではなく、二番ホームとした場合は、「の」がいい。
今回の場合はピンポイントの場所として「に」がいい。
また色の表現をし、「秋茜」が主役に立つように語順も考えている。
主役にするための「に」。
さすが助詞オタク!
◆◇◆ ◆◇◆
ジュニアさんといい、千賀さんといい絶好調ですよね。
フルポン村上さんや横尾さんなんて1年以上昇格なしとか散々ありましたが、ジュニアさんや千賀さんは驚くほどとんとん拍子です。
それだけ俳句にこなれてきたというのもあるのでしょうけど、無傷の連勝でさらに最短での永世名人、名人10段も夢じゃないですよね。
たぶん昇格率がすごく高い気がします。
打率がいいというか。
今度計算してみます。
「金秋戦 2022」の予選組み合わせ抽選会
シードが3人です。
その3人は、シードは前回の春光戦覇者の立川志らくさん。
永世名人の梅沢富美男さんとフルポン村上さんです。
残りの枠を抽選で決まります。
収録日が2日間の関係上、片方の収録日しか参加ができない人はその枠に決定。
今回はいつもA~Dではなく、A~Cの3ブロックに減ってます。
決定した出場者
【予選Aブロック】
- 名人10段 藤本敏史(FUJIWARA)
- 特待生2級 松岡充
- 特待生2級 馬場典子
- 特待生4級 犬山紙子
- 特待生5級 春風亭昇吉
【予選Bブロック】
- 名人6段 中田喜子
- 名人2段 ミッツ・マングローブ
- 名人初段 森口瑤子
- 特待生2級 篠田麻里子
- 特待生3級 北山宏光(Kis-My-Ft2)
【予選Cブロック】
- 名人10段 千原ジュニア
- 名人10段 横尾渉(Kis-My-Ft2)
- 名人8段 千賀健永(Kis-My-Ft2)
- 名人3段 皆藤愛子
- 特待生5級 的場浩司
◆◇◆ ◆◇◆
プレバトの顔だった東国原さんは出場せず。
宮崎県知事に出馬されたので出れませんもんね。
東さんの俳句はファンも多いので、プレバトとしても残念だったと思います。
そして、このタイトル戦のメンバーっていつもどうやって決めてるんでしょうね?
名人10段クラスはわかりますけど、ずっと固定の人もいたりします。
視聴率がある人なのかな?
いろんなジャンルから幅広くというのはあるんだとは思いますけど、なんか割と固定化されてるのがずっと気になっています。
大好きだった方は全然出なくなったりしますし。
スケジュールの都合やご本人が出たくないというケースもあるんでしょうけどね。
キスマイの方は永世名人と一緒で、プレバトの華ですからいいと思っています。
▽他のプレバトの記事もどうぞ▽
①『プレバト!!』7月21日「夏の炎帝戦 2022」段位なし入賞の大波乱!中田喜子悲願!フルポン村上がまさかの最下位 - 今日も暇です。
②『プレバト!!』3月31日「春光戦 2022」夏井先生が勇気の決断で立川志らくが初優勝!2位以下全員添削の大会 - 今日も暇です。