2023年1月26日放送の『プレバト才能ランキング』は2時間SPでした。
企画は俳句の「47都道府県ふるさと戦」。
初回の前回の2022年9月15日放送から4ヵ月経ち、新たにふるさと戦が開催。
前回は、茨城県・福岡県・大阪府・福島県の4つの府県でした。
1位になった句は都道府県の公認ポスターになるというご褒美付きの企画です。
今回は千葉県と京都府。
アート系はお休みでした。
千葉県ブロック
◆俳句のお題:「小湊鉄道」
◆千葉県ブロック出場者
- 永世名人 村上健志(フルーツポンチ):千葉県に思い入れのある人
- 名人6段 立川志らく:千葉県に思い入れのある人⇒ふるさと納税で千葉県にものすごく落としている。
- 名人4段 皆藤愛子:千葉県出身
- 小倉優子:千葉県出身
- 田辺智加(ぼる塾):千葉県出身
- 山口航輝:千葉ロッテマリーンズ
◆俳句の先生 夏井いつき先生
最下位6位「山口航輝」
風光る
五分着まで
あの子待つ
(学生時代、好きな女の子と1本待って一緒の電車にならないかな、という淡い恋心を一句にした句)
◆夏井先生の添削後
あと一本
あの子を待てば
風光る
◆夏井先生の添削
取り合わせの基本はちゃんと勉強している。
問題は中七だけ。
何時5分着というのがこの書き方ではわからない。
あと1本電車を待つという言葉を使えばいい。
普通の回なら結構勝負できる。
5位「田辺智加(ぼる塾)」
春日傘
少女のような
祖母の顔
(私の祖母も千葉出身。オシャレでお花が好き。この景色を見るとおばあちゃんを思い出す、という句)
◆夏井先生の添削後
春日傘振って
少女のような
祖母
◆夏井先生の添削
取り合わせの基本はマスターしている。
問題点は「少女のような祖母」。
表情や性格をひっくるめて言えてる。
顔だけに限定すると損。
4位「小倉優子」
春風の房総
地磁気逆転の跡
(小湊鉄道の近くに貴重な地層がある。小湊鉄道に何回も乗っているが景色以外の事を伝えたい、という句)
◆夏井先生の添削後
春風や
地磁気逆転せし
地層
◆夏井先生の添削
俳句そのものは頑張って作っている。
ただ韻律がガタガタしている。
内容を詰め込んだ苦心作ではある。
「地磁気逆転」となればチバニアンとわかるので、「房総」はいらない。
(添削後)これだと「地磁気逆転」が分からない人も理解してもらえる。
写真俳句なので、これだと写真と俳句が離れすぎている。
3位「皆藤愛子」
春日和
チャー弁膝に
水平に
(チャー弁は千葉の名物「チャーシュー弁当」があり、小湊鉄道の沿線上にも店がある。それを膝に大事に乗せている、という句)
◆夏井先生の添削後
チャー弁は
膝に車窓の
春日和
チャー弁は
膝に二人の
春日和
◆夏井先生の添削
「チャー弁」の知名度の問題があるが、ここは良しとすべき。
考える点が2つある。
1つは季語「春日和」。
いかようにも動いていく。
「春の昼」でも「風光る」でもやれてしまう。
もう1つはなんで膝に水平にする必要があるのか?
写真に甘えてはいけない。
2位「村上健志(フルーツポンチ)」
てふてふの過る
トロッコ列車かな
(写真の列車は展望車で窓のない車両がある。蝶々が入って来て通り過ぎていく。房総の春がこれだけで伝わる、という句)
◆夏井先生の添削後
蝶よぎりゆく
吹き抜けの展望車
◆夏井先生の添削
写真には一面、菜の花が写っている。
菜の花に蝶を持ってくるのは俳句ではベタだが、季語の探し方としては悪くない。
後半の方が写真とベタになる。
写真の情報とダブってしまう。
テクニックとして、は展望車で窓のない車両があるという部分を扱うと写真俳句として面白いものになる。
(添削後)こうやっておけば今日はこれが1位だった。
1位「立川志らく」
忘れ物を
探しに
菜の花を行く
(大切な物を忘れている現代人がこれを見た時に、何か大切な忘れ物を探しに行くという幻想的なイメージが湧いてきた、という句)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆夏井先生の添削
足すと17音になる破調で、志らくさんらしい韻律。
写真俳句としてやり方を教えているお手本になっている。
「菜の花を行く」は一見写真とベタつきに思うかもしれないが、字面としては菜の花の真っ只中を歩いているという意味合いになる。
「忘れ物を探しに」と距離を置く。
この距離の取り方が絶妙。
人間大なり小なり何かを喪失したと思ってる。
トロッコの旅は人生の忘れ物を探しに行く旅。
この列車に乗ってみたいと思う人がその場所に行きたくなる。
◆順位まとめ◆
1位「立川志らく」
2位「村上健志(フルーツポンチ)」
3位「皆藤愛子」
4位「小倉優子」
5位「田辺智加(ぼる塾)」
最下位6位「山口航輝」
◆◇◆ ◆◇
志らくさんの俳句、素敵ですね。
夏井先生の解説でさらにグッと来ました。
あの菜の花とトロッコにノスタルジーを感じるいい句だと思います。
浜ちゃんが指摘してましたけど、1位と2位は他県の方でワンツーでしたね。
千葉県出身組は残念でした。
皆藤さんのチャー弁、美味しそうでしたよ。
京都府ブロック
◆俳句のお題:「春の京都 三条大橋」
◆京都府ブロック出場者
- 永世名人 千原ジュニア:京都府出身
- 名人10段 藤本敏史(FUJIWARA):親・親戚はみんな京都出身
- 名人7段 中田喜子:ドラマの撮影
- 名人2段 森口瑤子:映画村には思い入れがある
- 特待生2級 篠田麻里子
◆俳句の先生 夏井いつき先生
最下位5位「篠田麻里子」
天然の
若鮎群れて
遡上中
(京都の鴨川は天然の鮎が来るほど水質が良い。鴨川と京都の良さを写真の中で表すにはこれしかないという自信作、という句)
◆夏井先生の添削後
若鮎を
都の水は
よろこびて
◆夏井先生の添削
写真の川の波に注目したのはすごく良い。
そこはすごく褒めたい。
俳句としての作品に問題点があった。
「若鮎」に対して「群れて遡上中」では季語の説明。
若鮎が鴨川に上がってくるという情報が一番大事!
(添削後)あの写真にこの句を載せたら、「京都に若鮎?」「春が来る」
これをやっていたらあなたが1位だった。
4位「中田喜子」
ひそと待つ
花街のひと
花衣
(三条大橋は待ち合わせが多い。新しくあつらえた着物を着た花街の美女が、自分自身の気配を消して想い人を待っている、という句)
◆夏井先生の添削後
ひそと待つ
日々
花街の花衣
◆夏井先生の添削
あの写真の中に季語「花衣」を探し出したのは良い。
花街の人がひそと待っている、ドラマチック。
俳句としての問題点が1つ。
「花衣」はその着物を着ている人なので、「ひと」はいらない。
写真俳句としては、俳句にドラマ性が入ると俳句が目立ってしまう。
写真が挿絵になってしまう。
3位「藤本敏史(FUJIWARA)」
春色の洛中
馴染みなく
緩歩
(洛中は観光名所がいっぱい。思わず歩くスピードもゆっくりになってしまう、という句)
◆夏井先生の添削後
春色の洛中
そぞろなる
緩歩
◆夏井先生の添削
今回難しかったのは、あの写真に春らしさ、季語らしさが明確にない。
それに対してよく「春色」を持ってきたのは強く褒めたい。
惜しいのは「馴染みなく」の部分。
ストレートに自分の感情として書いているのが損。
「そぞろ」は知らない土地に来て、ちょっと心がそわそわするということ。
(添削後)これをやっていたら私はこっちを1位に推した。
2位「森口瑤子」
ささくれた
橋へ零るる
さくらかな
(歴史ある橋なのでささくれている部分がある。そこにたわたわに咲いている桜がたもとにあって花びらも散っていた。色の対比も考えて作ってみた、という句)
◆夏井先生の添削後
ささくれし
橋へ零るる
さくらかな
◆夏井先生の添削
俳句としては面白い。
迷ったのは写真があると大きな橋を想像できるが、俳句だけだと丸木の一本橋という読み方も出てくる。
写真俳句としてこの句が載った時に、この桜は橋のどの位置にあるのか、というのが気になる。
橋と桜の位置の距離感が気になる。
あの写真に桜が一枝でも写っていると俄然良くなる。
1位「千原ジュニア」
初蝶の止る
擬宝珠の刀傷
(欄干の擬宝珠に刀傷がついている。新選組がつけたであろう傷。そこに蝶々が飛んできて、たまたま止まる、という句)
◆夏井先生の添削後
初蝶のきて
擬宝珠の刀傷
◆夏井先生の添削
あの写真の中に「初蝶」という季語を見つけた
自分がその年に初めてみる蝶が「初蝶」。
それが擬宝珠に寄って、さらに刀傷がある。
古い歴史のある街の橋の欄干に違いない。
俳句だけで全部わかる。
そこが良かった。
これでいいが、「止る」がちょっと出来すぎている感じがする。
◆順位まとめ◆
1位「千原ジュニア」
2位「森口瑤子」
3位「藤本敏史(FUJIWARA)」
4位「中田喜子」
最下位5位「篠田麻里子」
まゆまろくんが贈呈してました
MBS毎日放送の「プレバト!!」に出演する事になりましたです〜!
— 京都府広報監まゆまろ【公式】 (@kyotomayumaro) 2023年1月25日
「春の京都 三条大橋」をテーマにした『俳句ふるさと戦』1位は誰になるのでしょうか~?
本日1月26日(木)19時~の放送を乞うご期待です~! pic.twitter.com/pXDTDyB8OQ
◆◇◆ ◆◇◆
京都大好きなので、京都出身のジュニアさんで嬉しいです!
いい俳句ですよね。
でも、皆さんの俳句もよかったと思います。
ところで黄金のタスキ贈呈にまゆまろくんがやってきてました。
可愛かった!
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