2020年2月27日放送の『プレバト才能ランキング』を見ました。
俳句の「春の春光戦 」でした。
今回は、予選のみです。
今回からは予選を2回行うブロック戦となり、各ブロックから上位3人が決勝戦へ進めるとのこと。
今や俳句の特待生は大勢出ているのでチャンスが多いのは良いことですね。
今回は予選Aブロックのみの戦いでした。
なんといっても注目は、久々の鈴木光さん!
準レギュラー的にもっと出て欲しいのですが、いつも志らくさんばかり。
学生が本業ですし、東大王(でしたっけ?)がメインなのでしょう。
ここ1ヵ月は志らく師匠も休養時期だったのか登場してませんけど、たかが1ヵ月ですからね。
また毎週のように出てきそう(笑)。
ちなみに多忙な志らく師匠は、このプレバトがこの日の3本目の収録だったそうです。グッドラック→ひるおび→プレバトだとか。
NON STYLEの石田さんに出て欲しかったですけど、舞台やってらしたんでしたっけ??
忙しそうなのでもう出てくれないのかなぁ。
俳句「春光戦」の予選ランキング
◆俳句の予選のお題:カップ麺
◆俳句の先生 夏井いつき先生
◆「春光戦」出場権獲得
前回「冬麗戦」のベスト4
優勝「横尾渉渉(Kis-My-Ft2)」(名人4段)
2位「東国原英夫」(名人10段)
3位「村上健志(フルーツポンチ)」(名人10段)
4位「梅沢富美男」(名人10段)
◆出場者
【予選Aブロック】
- 名人10段 藤本敏史(FUJIWARA)
- 名人初段 立川志らく
- 特待生1級 ミッツ・マングローブ
- 特待生2級 岩永徹也
- 特待生3級 皆藤愛子
- 特待生3級 鈴木光
- 特待生4級 森口瑤子
最下位7位「ミッツ・マングローブ」(特待生1級)
熱湯3分
化粧拭き取る
夜半の春
(飲んで帰って来たり、お店から帰って来たりして、夜更けの寝る前に小腹空くんで、カップ?作りながら3分で化粧を拭き取る。酔っ払っているから雑でもいい。食べてカッと寝る。その幸福感を詠んだ句)
◆夏井先生の添削後
カップ麺3分
春夜の化粧
拭い取る
◆夏井先生の添削
やろうとしたことは本当に面白いと思う。
これこそが兼題写真にもたれかかり過ぎ。
兼題写真を取っ払って見ていくと、熱湯が3分湧いている。それで化粧を拭き取る。火傷する。
「熱湯3分 化粧」この流れを断ち切らないと無理!
(添削後)このようにすれば、あなたの発想はいける!
6位「皆藤愛子」(特待生3級)
春暁のカップ麺
水面の油膜
(カップ麺を食べてそのまま寝て、朝起きて目の前にあった光景。スープが固まっていて…、という句)
◆夏井先生の添削後
春暁や
冷ゆるカップ麺の
油膜
◆夏井先生の添削
目の付け所は非常にいいと思う。
問題は「水面」だけ。水面といえば広い水面を思い浮かべる。これのせいでとてもわかりにくい句になっている。
「カップ麺」の「油膜」なわけだから、間を切ってはもったいない。
基本中の基本の型を使えばいい。
「春暁や」と切るべき。
冷たくなっていることを書けばいい。
これをやっていたら、予選通過してたのに。
この子は本当にもったいないことをした。
◆◇◆ ◆◇◆
この時点で、2位→6位の順での発表だったため、ジュニアさんがこの美男美女の並びは「バス停だったら恋が始まる」とボケたら、浜ちゃんが「そういう目で見てまう」とツッコんでました!(笑)
確かにww
その後5位を発表するとなり、「間に入らせたら邪魔になるよね」と浜ちゃんがジュニアに問いかけると「邪魔が入った方がドラマチックになるかな」とオチをつけてました(笑)
上手い!
◆◇◆ ◆◇◆
浜ちゃんが「春暁や」の「や」を当ててました。
やるねー!
5位「森口瑤子」(特待生4級)
春光や
ケトルの銀の
艶めけり
(カップラーメン大好きなので、ウォーターサーバーじゃなくヤカンでお湯を沸かして入れたい。お日様が照っている時、キッチンで窓からの光がケトルに降り注いでいて本当に美しかった、という句)
◆夏井先生の添削後
春光や
朝のケトルの
銀の艶
◆夏井先生の添削
基本の型にきっちり入れようと勉強している。
5音の季語+12音のフレーズ。
もったいないことが2つある。
1つは「春光」という季語。春の光と解釈してしまう人が多いが、元々は春の風光、春の光景を意味する季語。
歳時記でも春の光という意味の俳句が並んでいるので、そう解釈している句が多くなっている。本来は春の光景、風光。
2つめは「艶めけり」。言いたい気持ちはわかるが、この描写に比重がかかり過ぎる。
「春光」は映像を持たない季語なので、「艶めけり」が食ってしまう。
(添削後)これをやっていたら、予選通過のチャンスは十分あった。
4位「立川志らく」(名人初段)
カップ麺の匂い
蜥蜴穴を出る
(「蜥蜴穴を出る」は季語。蜥蜴が暖かくなって出てくるという意味。そういう暖かい時にカップ麺を食べている。匂いをつけることによって、蜥蜴が穴から出てきた理由をイメージしている、という句)
◆夏井先生の添削後
カップ麺の三分
蜥蜴穴を出る
◆夏井先生の添削
今回悩んだのが3位と4位をどうするかということ。
いいところは季語「蜥蜴穴を出る」。一句のほぼ半分が季語。これは難しい挑戦。
カップ麺を持ってきたという俳句のつかず離れずの感覚は悪くない。
問題は「匂い」。この匂いで蜥蜴が出てきたというナンセンスは因果関係を生んでいる。
俳句は短いため、因果関係を嫌う。意味の誘導があると引っ掛かる。
「匂い」の誘導がなければ3位と4位を悩まなかった。
3位「鈴木光」(特待生3級)
新歓の部室
カップ麺の
匂いかすか
(なんとなく文化部の部室はカップ麺の匂いがするなという自分の経験を元に作った。季語はあえて無季にして作った。「新歓」は季語ではないが新たな季語を作るつもりでチャレンジした、という句)
◆夏井先生の添削後
新歓の部室
カップ麺の匂い
◆夏井先生の添削
「新歓」という言葉で攻めてくるかと思った。そこは強く褒めます!
私たちの生活の中に、「新歓」は市民権を得始めているなとこの句を読んで思った。
次の時代の歳時記に季語とhして載る可能性はある。
3位と4位が悩んだか。
この句の字余りが気になる。
「新歓の部室」は次の季語になりそうなワンフレーズ、そして季語を含まないワンフレーズに続く。
この句にはいらないものがある。それが「かすか」。
字余りの損得を考えるといい。
「カップ麺の匂い」だけで十分面白い。匂いの強さは読者に想像させる部分を残した方が得。
さらに音数が切り詰められるから調べが乗ってくる。
こうすれば、迷わず3位と決められた。
◆◇◆ ◆◇◆
ジュニアさんがカップヌードルのCMの「アオハル」そのものと言ってました。
確かに!
◆◇◆ ◆◇◆
ここでも浜ちゃんが「匂いまででいい」と正解を指摘してました。
先生のレクチャーを1番聞いているだけあります(笑)。
2位「岩永徹也」(特待生2級)
赤本で
蓋す春夜の
カップ麺
(受験勉強のシーン。赤本とすることで分厚さが出る。それをカップ麺にお湯を注いだ時に蓋をする。過去問を解いた後の休憩時間を表してみた、という句)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆夏井先生の添削
何かの本でカップ麺に蓋をするという発想がないわけではない。
この赤本がいい。これだけで受験生とわかる。
非常に経済効率のいい言葉。
「赤本で蓋す」「春夜のカップ麺」という2つの句またがりを組み合わせた。応用の形を自然に作っている。
とてもきっちりよくできました!
◆◇◆ ◆◇◆
初の予選突破、おめでとうございます!
情景が目に浮かぶいい俳句でした。
フルポン村上さんが褒めてました。
1位「藤本敏史(FUJIWARA)」(名人10段)
春寒の
スタアの悲報
カップ麺
(春の寒い日に小腹が空いてカップ麺を食べようとする。テレビをつけたら昭和の映画スターがお亡くなりになったというニュースが流れてきた。カップ麺を食べている箸が止まる、という句)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆夏井先生の添削
これはさらっと書いているようで、結構難しい型に挑戦している。
「春寒の スタアの悲報」は季語を含んだワンフレーズ。それに対して「カップ麺」だけが独立している。
俳句の言葉の質量を考える時に、季語と季語を含まないフレーズとのバランスが大事。
大抵は季語の意味が大きいため、季語>季語を含まないフレーズの型だと簡単に作れる。
この句は、季語を含んだフレーズ=その他、のバランスが取れている。
なぜか。それは「スタア」という書き方がカップ麺が生まれた時代のスタアではないか。
ここに目に見えない響き合いがあるため、読み手はそれを読み取れる。
名人ともなれば、そのくらいのことが出来るんですね。
お見事でしたよ!
春光戦【Aブロック】予選ランキング
◆「2020 春光戦」【Aブロック】予選順位◆
1位「藤本敏史(FUJIWARA)」(名人10段)
2位「岩永徹也」(特待生2級)
3位「鈴木光」(特待生3級)
4位「立川志らく」(名人初段)
5位「森口瑤子」(特待生4級)
6位「皆藤愛子」(特待生3級)
最下位7位「ミッツ・マングローブ」(特待生1級)※青字が予選通過
◆◇◆ ◆◇◆
予選Bブロックは次回です。
いつか浜ちゃんが俳句を詠む日もくるのかな?
光ちゃんが予選通過したのが何よりも嬉しいです!
▽前年の春光戦の記事もどうぞ▽
『プレバト!!』2019年4月4日「2019春光戦」初参戦の鈴木光は?俳句と水彩画の優勝は誰? - 今日も暇です。
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『プレバト!!』2020年1月3日 「冬麗戦」キスマイ横尾の悲願達成!番組対抗プレバトメンバー大苦戦! - 今日も暇です。