2023年8月10日放送の『プレバト才能ランキング』は「俳句・ストーンアート」の査定でした。
今回はアート系女王の辻元さんがストーンアートに久しぶりに登場。
またまた素晴らしいアイデアを出してきていました。
自分で自分の壁を乗り越えるのが大変と言ってましたけど、お見事です。
ストーンアートも俳句も吉本芸人大会でしたが、なかなかの力作でした。
そして、俳句ではついにキスマイ横尾さんが永世名人になりました。
アイドル初の永世名人誕生です。
俳句の査定ランキング
◆俳句のお題:「吊り橋」
◆査定される人
- 河井ゆずる(アインシュタイン)
- 田辺智加(ぼる塾)
- 伊藤俊介(オズワルド)
- 新山(さや香)
永世名人 村上健志(フルーツポンチ)
名人10段 横尾渉(Kis-My-Ft2)
特待生2級 馬場典子
◆俳句の先生 夏井いつき先生
最下位4位(凡人)「新山(さや香)」55点
高秋の
吊り橋ややに
しがみつき
(2歳の子どもがいるが、高いところとかで勝手に想像して落ちたらどうしようと思って、子どもをギュッと抱きしめてしまう。子どもを抱っこしているようで自分がしがみついている、という句)
◆夏井先生の添削後
高秋の
吊り橋赤子
ぎゅっと抱く
◆夏井先生の添削
季語はとても気持ちの良い季語。
問題は「ややにしがみつき」という展開。
私も悩んだ。
赤ちゃんかなと思ったが、赤ちゃんにしがみつくのは無理がある。
ほんのちょっと間しがみつくのかなと思った。
「やや」が誤読になっている。
作者の意図しない方向に読者を誘導してしまっている。
狙わなければ良い素材。
3位(凡人)「河井ゆずる(アインシュタイン)」65点
秋麗や
五十鈴の緒の手
光射す
(奈良の天川村に芸能の神様が祀られている天河神社がある。その神社は吊り橋を渡ったところにある。お賽銭箱の上にある五十鈴はこの神社にしかない。五十鈴のひもに手をかけてお参りしているところに、神様が光を当ててくれた、という句)
◆夏井先生の添削後
秋麗や
ひかりに揺るる
五十鈴の緒
◆夏井先生の添削
作品そのものとしては勉強もしているし、よく頑張っている。
素材もとても良い。
ちょっとずつ惜しい。
光は射すので「射す」が余計。
「の手」は「に手」なのかわかりにくい。
しかもこの句の場合は画角を広げない方が得。
(添削後)これであれば今日はこの句がダントツに素晴らしい句だった。
2位(才能アリ)「伊藤俊介(オズワルド)」70点
夏空の
青だけ見てと
手を引く君よ
(高所恐怖症で吊り橋を渡る時に下が見れない。そういう時に「上を見て」と夏の真っ青な空だけを見て歩いていたら私が手を引いて前に連れていく、という句)
◆夏井先生の添削後
夏空の
青だけ見てと
手を引く君
◆夏井先生の添削
「夏空の青だけ見て」はセリフになるが、状況は「手を引く君よ」で見えてくる。
とても良い。
最後の「手を引く君よ」という7音の韻律。
「君」はどうしても入れたいだろう。
「よ」を削って6音だけど、名詞で止まる方が人物に焦点が合う。
これは写真俳句だとしたらすごく良い取り合わせになる。
この人は「47都道府県ふるさと戦」の写真俳句に出てもらいたい。
1位(才能アリ)「田辺智加(ぼる塾)」70点
吊り橋や
覚悟を決める
鰯雲
(好きな人に気持ちを伝える時は不安定になる。気持ちを伝えるか伝えないかドキドキする。吊り橋から見える鰯雲。結果がどうなってもこの鰯雲は忘れない、という句)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆夏井先生の添削
吊り橋に対して覚悟を決めるのはベタ。
「吊り橋」という季語ではない言葉を詠嘆の「や」で強調している。
カットが切れて、「覚悟を決める鰯雲」。
覚悟を決めるのは吊り橋ではなく、別の決心を強いられて、決心をして吊り橋への一歩を踏み出す。
丁寧に読んでいくと読み解ける。
背伸びをしてない等身大の句。
1位と2位は同点で、作品の出来は同じくらい。
1位の句は俳句の型に入れる意識が見える。
◆順位まとめ◆
1位(才能アリ)「田辺智加(ぼる塾)」70点
2位(才能アリ)「伊藤俊介(オズワルド)」70点
3位(凡人)「河井ゆずる(アインシュタイン)」65点
最下位4位(凡人)「新山(さや香)」55点
名人・特待生昇格試験
特待生2級「馬場典子」1ランク昇格⇒【特待生1級】
かなかなの
遠のいてゆく
かずら橋
(実体験。徳島県の祖谷のかずら橋という古い吊り橋がある。ヒグラシが大合唱していても集中して渡らないと、いつの間にか「かなかな」が遠のいていく瞬間を詠んだ句)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆昇格試験のポイント
「遠のいてゆく」の効果の是非←季語を生かす描写
かなかなはヒグラシのこと。
この季語がオノマトペになっている。
かなかなの季語の力で「声」とわざわざつける必要はないということがわかっている。
「遠のいてゆく」という描写が大事。
最後の語順で、もう一度「かなかなの声」も活きてくる。
本当によかった!久しぶりによかった!ホッとしました。
永世名人への道
永世名人への道【星4】「名人10段 横尾渉(Kis-My-Ft2)」1ランク昇格【星5】⇒永世名人
秋光の跳ね橋
ドローン追う
チワワ
(俯瞰で見ている。ドローンで撮影をしている人がいて、チワワがドローンに興味を持って走っていく、という句)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆昇格試験のポイント
「秋光」「跳ね橋」「ドローン」「チワワ」多くの材料を入れ込んだ判断の是非←普通なら失敗している句
材料の多さ。
これを17音の入れると大体は失敗する。
キワキワでよく持ってきた。
これはいろんな動きを入れている。
ドローンが空気をかき回す、チワワも走り回ってかき回す、跳ね橋は上がっていく。
いろんな動くものを配して、何を主役にするか?
季語「秋光」の世界を主役。
これは意図してやろうとしたら、相当難しい。
意図してやっていると信じている!
◆◇◆ ◆◇◆
8年がかりでの永世名人!
横尾さん、本当におめでとうございます。
アイドル初の永世名人ですね。
永世名人 フルポン村上のお手本
◆50句までの現在の状況:30句(残り20句)
吊り橋に
四つの碇
鰯雲
(ワイヤーを止めるアンカーブロックが4つある。アンカーを「碇」といって、季語の「鰯雲」。ただそれだけなんだけどなんか良くない?「なんか良くない?俳句」)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆掲載の判定⇒掲載決定!
【掲載決定の理由】
吊り橋のアンカーブロックはメインケーブルを固定させている。
それを4つと書いたことでどういう形状なのか映像化される。
「碇」が大事なポイント。
この一字で船の碇をイメージさせる。
そのイメージが「鰯」とかすかに触れ合う。
取り合わせの句はこのかすかに触れ合うさじ加減がものすごい大事。
シンプルだけど過不足がない。
こういうのが俳句だと私も思います!
◆50句までの現在の状況:31句(残り19句)
【2023年】
- 3月の成績:0勝1敗(ボツ:3/23)
- 4月の成績:0勝1敗(ボツ:4/23)
- 5月の成績:1勝1敗(掲載:5/25、ボツ:5/18)
- 6月の成績:1勝0敗(掲載:6/29)
- 8月の成績:1勝0敗(掲載:8/10)
ストーンアートの才能査定ランキング
◆査定される人
- 稲田直樹(アインシュタイン)
- あんり&きりやはるか(ぼる塾)
- 畠中悠(オズワルド)
- 石井(さや香)
特待生3級 辻元舞
◆ストーンアートの先生:栗屋近先生(ストーンアーティスト)
◆採点ポイント 30点満点
- アイデア:10点
- 描写力:10点
- 石選び:10点
最下位4位(才能なし)「石井(さや香)」12点
◆作品タイトル「8bit-石」
◆採点ポイント
- アイデア:10点
- 描写力:1点
- 石選び:1点
- 合計:12点
◆栗屋先生のお手本ありました。
◆栗屋先生の評価
これは一体何でしょう?マジで全く想像つかない。
- 〇:二次元のデジタルアートを立体にするという逆説的な発想が素晴らしい。
- ×:明暗が違う。ちょっと発想に溺れた。
3位(凡人)「あんり&きりやはるか(ぼる塾)」21点
◆作品タイトル「鉄板ステーキ」
◆採点ポイント
- アイデア:6点
- 描写力:6点
- 石選び:9点
- 合計:21点
◆栗屋先生のお手本ありました。
◆栗屋先生の評価
- 〇:肉の形にいい石。
- ×:焼いた時においしく見えて欲しい。べったり茶色を塗って黒い線を引いただけ。模様に見える。
2位(才能アリ)「稲田直樹(アインシュタイン)」25点
◆作品タイトル「ヘアイロン」
◆採点ポイント
- アイデア:7点
- 描写力:8点
- 石選び:10点
- 合計:25点
◆栗屋先生のお手本ありました。
◆栗屋先生の評価
- 〇:石選びが素晴らしい。手に持つところが丸みがあって握りやすい。その理屈がわかっている。正確に描かれている。
- ×:残念なのは金属の部分。ハイライトがかすれている。
1位(才能アリ)「畠中悠(オズワルド)」28点
◆作品タイトル「鮭の一生」
◆採点ポイント
- アイデア:10点
- 描写力:10点
- 石選び:8点
- 合計:28点
◆栗屋先生のお手本ありました。
◆栗屋先生の評価
鮭の描写力がいい。
やつれた鱗の感じもいい。
切り身もいい。
モチーフと石の形がピッタリ。
◆順位まとめ◆
1位(才能アリ)「畠中悠(オズワルド)」28点
2位(才能アリ)「稲田直樹(アインシュタイン)」25点
3位(凡人)「あんり&きりやはるか(ぼる塾)」21点
最下位4位(才能なし)「石井(さや香)」12点
特待生昇格試験
特待生3級「辻元舞」1ランク昇格⇒【特待生2級】
◆作品タイトル「一休み」
クッキー
◆お手本なし
◆栗屋先生の評価⇒質感の表現が見事!
遠目に見て、食べ物以外に見えない。
匂いや味が伝わる。
焦げ目も一色じゃない。
凹みのところに濃い影を入れていて、リアリティーのある立体感になっている。
お店に出されている商品のよう。
食べられないけど、ずっと形も変わらない。
何十年も残る記念の贈り物。
素晴らしい!
◆◇◆ ◆◇◆
さすがアート系の女王、辻元さん!
クッキーの缶を自ら持参してのチャレンジでしたが、その心意気も凄いですし、石クッキーも本物でしたよ。
とんとん拍子に上がっているので、ぜひストーンアートでも名人になって欲しいです。
畠中さんは器用なんですね。
鮭の一生は面白かったですし、しゃけの切り身が美味しそうでした。
そして、石井さん(笑)。
ゲーム好きとしては先生のお手本が欲しい!
稲ちゃんの先生のお手本が1番エグかったです。
そりゃ芸人さんも驚きますって。
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