『相棒20』第16話「ある晴れた日の殺人」の感想です。
今回の相棒は予告の段階で完全犯罪がテーマなのかと刷り込まれていたので(笑)、途中まではすっかり信じ込んでいました。
とても面白く最後まで見ました。
特にラストの部分にはグッとくるものがあり涙が出てしまうほど刺さりました。
さすが徳永さんの脚本です。
監督は橋本一さん、脚本は徳永富彦さんでした。
▽目次です▽
なるほどそういう展開かと途中から気づいたが引き込まれた回
冒頭でも触れましたけど、最初から登場する高橋和也さん演じる謎の男がキーポイントなわけですけど、気付く人は最初から気付いたのかもしれませんが、私が気付いたのは結構最後の方です。
中松さんの奥さんが不倫相手に対峙する場面で、もしかして、と思ったのでした。
CM明けで関係者が呼びだれており、右京さんが推理をしていくのですがこの時は確信。
気にはなっていた中谷さんの顔が一切出てこない事があらためてわかります。
ここでやっぱりと思いました。
遅いと言えば遅いですけど(笑)。
ただなんで中谷の顔が出ないのかなってちょっとは頭を過ってましたけど、展開が面白くてそちらに気が向いていたというのもありました。
あとは「完全犯罪」を目論んでいるという思い込みも大きかったのかもしれません。
心に響く右京さんのラスト言葉
右京さんが中谷さんの死の真相を語った後、冠城さんと2人で語っているわけですけど、そこに謎の男が話しかけます。
本当にその場にいたのか、幽霊なのか、それとも右京さんが感じていた何かだったのか、それはわかりません。
ですが、我々には中谷の姿が見えたわけです。
影があったのは現実としての表現を出したかったのかなと思っています。
そもそもあの場での中谷自身は実際には存在しないわけじゃないですか。
犯人として名乗る時の中谷には意志があり、その存在感を影をつけたままの表現にしたかったということだと解釈しています。
そして右京さんの中谷の思いを汲み取った上での自殺への考え。
とても難しい部分ではあるので、あの右京さんの言葉自身が誰にとっても正義ではないかもしれません。
でも「生」ということの大事さが十分に伝わりました。
生きることは楽しいばかりではないですけど、生きているからこその喜びもあるわけです。
凄惨な子殺しや想像を絶するようなイジメがある世の中ですから必ずしも当てはまるわけではないのが悲しいですけど、それでも「生きよう」、生きるための術を考えようという感じに捉えることは出来ました。
今回の中谷さんは死を選ばなくてもよかった可能性も残されているわけですし。
だからこそ胸に響いたのだと思います。
グッときました。
中谷さんも右京さんの言葉を聞いたからこそ成仏できたのでしょう。
そんな感じがします。
屋上の余韻もよかったです。
今回の相棒
今回は完全犯罪を達成したかに思わせて、少しずつ真相に近づいていく右京さんの回かと思いきや、まさかの幽霊オチでした。
でもすごく納得が行くストーリー展開だったと思います。
上記のとおり私は割と遅めに気付きましたが、「おかしくない？」と早々に気付いた方もいらっしゃるでしょう。
確かに中谷の顔が全然出ないんですよね。
そういえば、冒頭でも死んだ中谷の顔って出てないんですよ。
相棒は殺された被害者は顔が出るのに、中谷は出ていない。
コアな相棒ファンであれば結構最初の方で気付くのかもしれません。
とにかく高橋和也さんに気が向いてしまうので、先入観にもやられてしまいました。
なにせ「俺が殺した」と自慢げに独白しているわけですから。
でも、中谷は自分が自分を殺したのに、右京さんの目を気にしていましたよね。
死んでいるのに、気になったのでしょうか？
右京さんの鋭さの気配を感じてつい隠れてしまったということでしょうかね？
そこはちょっと不思議でしたけど、そういう演出がないと幽霊ってわかっちゃうので野暮なことは言いっこなしってとこでしょうかね。
あと右京さんと冠城さんの連携プレイもよかったです。
そして、冠城さんが中谷さんの奥さんを見つけて尾行をする際に、携帯で話していた右京さんにまたあとでな感じで通話を終了しますが、その時の右京さんが「理由くらい言って欲しいですよね」と言うところが面白かった。
ちゃんとはっきりしておきたいんですよね、右京さんは。
次回はネットニュースで知ってましたけど、久しぶりの米沢さんの登場ですね！
4年ぶりとのことでしたので、そんなに出ていないことに驚きました。
レギュラーじゃないのが惜しまれるほどのいいキャラクターだけに復帰してもらいたいほどでしたから、また見れるのが嬉しいです。
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