2021年6月28日放送の『激レアさんを連れてきた。』を見ました。
今回の激レアさんは「宝塚歌劇団にトップスターを目指して入団したのに、ひたすらおじさん役をやり続けそのまま引退した人、テンマさん(天真みちるさん)」です。
宝塚のトップスターを目指したのに、落ちこぼれてやさぐれてしまって諦めかけた時に差した一筋の光がおじさん、というのがテンマさんです。
清く正しく美しいでおなじみの宝塚歌劇団に所属していたテンマさん。
女性だけの劇団は世界的に見ても珍しく、それが100年以上も続いている稀有な劇団です。
そうなると、タカラジェンヌは女性ですが、当然老若男女問わず演じる必要があります。
苦労もあるでしょうけど、楽しくお話されていてとても面白かったです。
◆ゲスト
- 池松壮亮
- 近藤春菜(ハリセンボン)
▽目次です▽
- テンマさんは宝塚の佐藤二朗!?
- 宝塚歌劇団における「おじさん役」の位置づけ
- ハマリ役に出会うまでの自分探しをしたテンマさん
- やさぐれタカラジェンヌ生活⇒ぽっちゃりタカラジェンヌへ!
- 加速するやさぐれ度
- この生活を見ていた同期の話
- 宝塚生活でどん底ゾーンへ突入
- 一筋の光!運命の香盤表
- 私にはおじさん役しかない!宝塚史上初!おじさん研究に没頭
- 大嫌いな宴会でブレイク!
- 宝塚最後もタンバリン
テンマさんは宝塚の佐藤二朗!?
- 宝塚は1公演70人ぐらい登場する。
- 印象に残るのは天海祐希などの男役トップスターや檀れいなどのトップ娘役。
- 宝塚の公演では1公演の中に必ずおじさん役が存在している。
- テンマさんは各公演のおじさん役をほぼ全部受け持っていた。⇒宝塚の佐藤二朗!←「いるの?宝塚に佐藤二朗さんが?」と若林が聞くと、「佐藤二朗さんはおじさんだから」と春菜がツッコむ。「佐藤二朗はず~っとおじさん」
- テンマさんは「オジサン役をやらせたら右に出る人はいない!」←テンマさんご自身も「そんな風に言ってもらえれば万々歳です」
宝塚歌劇団における「おじさん役」の位置づけ
- テンマさん曰く宝塚歌劇団にはトップスターを目指して入団する。⇒最初からおじさん役を目指そうという人はいない。
- 宝塚歌劇団のおじさん役:キャリア30~40年のベテランが演じることが多い。トップを支える役だったりする。
- そのためテンマさんは稀なポジションだった。
- テンマさんは宝塚で30パターンのおじさんを演じてきた。
天真みちるが演じた「おじさん役」の一部
- 観光客のおじさん
- 酔っ払いのおじさん
- 村のおじさん
- 部族のおじさん
- 小悪魔おじさん
- 伝説の詐欺師おじさん
- 頑固なパン屋さんのおじさん
- 競馬好きおじさん
- 吸血鬼に血を吸われるおじさん
- 麻薬を密売しているおじさん
- 女装するおじさん
- アラビアのふくよかなおじさん
- 笑わない革命家おじさん
- 執事おじさん
- お金持ちに媚びへつらうおじさん
- モヒカン用心棒おじさん
- 邪馬台国おじさん
- 常に半目な右大臣おじさん
- 角刈りジャンピング土下座おじさん
- スネ夫みたいなおじさん
- 若林が気になったのは「角刈りジャンピング土下座おじさん」⇒『はいからさんが通る』の牛五郎役。
- 牛五郎は角刈りでねじり鉢巻きをするおじさん。動きをアニメみたいにしたいと思い、上からジャンピング土下座をして「弟子にしてください」という台詞を言った。←「イッセー尾形もやったことない」と若林。
- 「常に半目な右大臣おじさん」も見たいという若林。「めちゃめちゃ面白いじゃない。常に半目の右大臣なんて…。左大臣はどんな感じなんだよ!」
ハマリ役に出会うまでの自分探しをしたテンマさん
◆テンマさんが感じた宝塚音楽学校の現実
- 全員天海祐希に見える
- ファンが全くつかない
- 恥ずかしくてセリフが言えない
- テンマさんはダメダメで何もできなくて、やさぐれてた時期があった。
- テンマさんのやさぐれスタートは宝塚音楽学校。⇒入学直後に厳しい現実を知った。
- ①「全員天海祐希に見える」←「天海祐希さんが量産できるとは思えない」と春菜が指摘すると、「スタジオに天海さん1人いるだけで眩しくてしょうがないよね」と若林。「オーラがとんでもない」と春菜も同意。
- 同期は身長170cmを超えていた。顔の下は足に思えるくらいルパン三世みたいだったというテンマさん。「スタイルがすごくいい!」
- 自分を鏡で見たら、背も低い。「自分何なんだろう…」と自信を失った。
- ②「ファンが全くつかない」は受験の合格発表がニュースで流れる。その時からすでにファンがついている方がいる。
- 学校には1人ずつのポストがあるが、テンマさんのところには待てど暮らせどファンレターが1通も来なかった。←「早くおじさんの光が来て欲しい。これはしんどい。若いと比べちゃうし…」と同情する若林。
- ③「恥ずかしくてセリフが言えない」は宝塚では劇中盛り上がると「君を愛している」などのセリフがある。音楽学校でも練習する。
- 自分がそもそもカッコイイと思っていないのに、同期の娘役に「愛してるよ」と言わないといけない。⇒「私が愛してすみません!」という気持ちになった。←「本当に宝塚におじさんが混じったら思うことだよ」と若林のツッコミ。
- 厳しい現実にやさぐれてしまうテンマさんだった。
やさぐれタカラジェンヌ生活⇒ぽっちゃりタカラジェンヌへ!
◆テンマさんの宝塚音楽学校やさぐれ生活
朝7時:同期⇒発声練習、テンマさん⇒「爆睡」
夕方5時:同期⇒バレエ自主練、テンマさん⇒「ときメモをやり込む」
夜10時:同期⇒就寝、テンマさん⇒「炊飯器料理に没頭」
- ①「爆睡」:みんなが一生懸命発声練習をする中、テンマさんは「寝る」を選択。
- ②「ときメモをやり込む」:恋愛シミュレーションゲームの『ときめきメモリアル』のこと。「ときメモがすごい楽しかった」とテンマさん。←「おじさんが学校に混ざっているよ。異世界転生ものなのよ」と若林。
- ③「炊飯器料理に没頭」:炊飯器はお米を炊くだけではない。カレーを作れたり、ホットケーキミックスを混ぜていれるとケーキができる。
- 誰にも見られないように、炊飯器の可能性を探っていたというテンマさん。
- 1日のスケジュールが地獄YouTuberと一緒という若林。
- この生活を続けたテンマさんは姿も変わる⇒ぽっちゃりタカラジェンヌへ!
- 誕生日にケーキをワンホールで食べたいと言ったら、同期が買ってきてくれた。←「(その時の写真を見て)女芸人の養成所の写真ですもん」と春菜。
加速するやさぐれ度
- 宝塚歌劇団に入団するもテンマさんのモチベーションは下がりまくっていた。
- もはや「トップスターをガン見できればそれでいい」という境地に。最低のモチベーションで入団。←「制作会社に入ってくるヤバいファンと一緒」と若林。
- 何が何でも動かない事件が起きる。
- 芝居の稽古中、テンマさんは道具を渡す係だったが、脳内では自分の動きが遅い、とろくて迷惑かけたくない、モンハンやりたいがめぐっていた。←「ゲーム好きだな」と若林。
- 初舞台後に5号事件も起きる。
- 初舞台で新人が必ずやるのがラインダンス。
- やり終えたのちネットを見たテンマさんは愕然。⇒「あの丸いの誰?」「タカラジェンヌの自覚あるの?」と書かれていた。
- これを見てヤケになったテンマさんはご飯を5合食べた。⇒その後5合を完食することが定着。
- 「タカラジェンヌの自覚あるの?」と書かれて「申し訳ない」と思いつつ、気づいたら完食していたというテンマさん。
この生活を見ていた同期の話
◆花織千桜さん
- 寮で同室。
- 夜はお話し合いがある。先輩から指導を受ける大事な時間。
- 4階がお話合いの部屋で、その下の3階に花織さんとテンマさんの部屋があった。
- 上級生から「3階からスゴくいい匂いがするんだけど」と怒られた。炊飯器のスイッチをオンにしてお話し合いに行ってしまったテンマさん。
- 同部屋なので花織さんも一緒に怒られた。
◆中原由貴さん
- 1年目は本当に目立たないように質素な色の服を着る。
- テンマさんは袋からゴボウとか飛び出していた。「今からご飯作るぞ!」
- かなり異彩を放っていたというテンマさん。
- 食べ方がカワイイので許してしまった。
- 上級生は厳しいが、テンマさんは「くまさんみたいで可愛いよね」と噂されていた。⇒1年目からくまさんポジション
- 基本怒られ過ぎて、怒られたことに動じない。本人の中にはあるのだろうが…。
- テンマさんはぽっちゃりしても動きが俊敏。すごい踊れる!
- 「すくすくとその個性を生かして楽しく過ごして欲しいなと思います!」
宝塚生活でどん底ゾーンへ突入
- 大食いタカラジェンヌとして認められたテンマさん。
- しかしテンマさんは「私宝塚で何してるんだろう」状態に。
- 劇団が地方公演にいくことでできる3ヵ月間の空き時間ができてしまった。
- 地方公演、全国ツアーやディナーショーの選抜に入らないと3ヵ月間休みになってしまう。
- 普通のタカラジェンヌであればその3ヵ月でダイエットして追いつこうとする。⇒テンマさんはエンジョイ!
- 1年目のロングバケーション:免許取得しドライブしまくり!←「大学生の夏休み!」と若林爆笑。
- 2年目のロングバケーション:同期が役をもらう中、1日200キロのドライブ。←「変わらずに全国ツアーはしていたんだ」と春菜。
- いいサウナも見つけたというテンマさん。←「ちょっと遠くのサウナを見つけるのはおじさん」と若林。
- 3年目のロングバケーション:ほぼすべての同期に役が与えられるがテンマさんは貰えず⇒友達とマレーシア旅行!
- 宝塚市内にいると自分は何をしているんだと責めてしまう。県を越えてもダメだったので国を越えようと海外に行った。
- マレーシアでサソリを食べながら「私はタカラジェンヌなんだ」と思っていたというテンマさん。
一筋の光!運命の香盤表
- そんなテンマさんに転機が訪れる。
- ある時稽古場に舞台の香盤表が貼り出された。
- 役が付くわけないと思いながら香盤表を見た⇒「観光客のおじさん」役になった
- やったことがないおじさん役だったが、舞台でセリフ「夜の街を案内してくれよ」を言ってみると何の照れもなく言えると気づく。
- これは自分にしか出来ないと悟ったというテンマさん!
- この日の夜は初めてご飯2合で済んだ。
- マレーシア旅行もし、そういうのを目にしてきたためかすんなり演じられた。
- 上級生にも褒められたというテンマさん。⇒生まれて初めて誰かに褒められた瞬間だった。
- テンマさんはタカラジェンヌになって初めて芝居の手応えと快感を覚えた。
- 若手でおじさん役は異例の抜擢。
- 上級生からも全然動かないし、なんか風格あるよねと言われた。
私にはおじさん役しかない!宝塚史上初!おじさん研究に没頭
- おじさん役に運命を感じたテンマさん。「おじさん役全部取りに行ってやる!」
- おじさん役だとトップスターのお父さん役がやれる。「ワンチャン、トップスターの5m以内に近づける!」
- 若手時代に取りに行けば、すごい早い段階で憧れのトップスターと芝居できるんじゃないかとも思った。
- テンマさんはどんなおじさんでも演じられるように、おじさん研究に全てを注ぐ!宝塚史上初!
- おじさんの酔っぱらい方を学ぶ⇒新橋の居酒屋を終電まで4~5軒回っていた。⇒リアルな酔い方の演技を学習できた!
- おじさんの怒り方を学ぶ⇒うどん屋さんでわざと怒らせて研究⇒頑固親父はちゃんと目を見て怒ってくれる!
- 地道なおじさん研究はなかなか結果に繋がらず…。
大嫌いな宴会でブレイク!
- テンマさんは公演後の宴会が大嫌いだった。
- 話すこともないのに盛り上げないといけないのが苦痛。
- そんなテンマさんは自分から余興を買って出た。⇒乾杯の後に準備があると控え室にいられたからという理由から。
- テンマさんの余興はトップスターのモノマネやゴンゾーさんのタンバリン芸。⇒めちゃめちゃウケた。
- 笑いが取れるおじさんとしてキャスティングされるように!←「ショーパブの芸人さんと同じ仕事の取り方」と若林。
- 宴会場のタンバリン芸だけカッコつけることができた。
- ファンレターも貰えるようになった。「念願のお手紙をいただけて心から嬉しかった瞬間です」とテンマさん。
◆花組元トップスター・真飛聖さんの話
下級生の頃からどっしりと構えた感じがただものじゃないなと思ってました。
(余興に)命をかける。
公演中の休み時間はご飯を食べたり休んだりするが、余興の練習をしていた。
終演後も余興の練習、公演の朝も余興の練習をしていた。
変な人ですよね。
お芝居は本当に上手ですよ。
自分を貫いている感がありましたよね。
おじさんとか与えられたことに努力して、それを自分で受け入れてやり通すという情熱というのは本当にスゴイです。
「真飛さんと半径5m以内に近づけたのが頑固なパン屋の主人」だったというテンマさん。
宝塚最後もタンバリン
- 2018年。おじさん役をやり尽くしたテンマさんは退団。13年の宝塚人生に幕を閉じた。
- 退団公演ではタンバリンを披露。
- テンマさんは20個くらいタンバリンを持っている。それをかき鳴らしてやりきって退団した。
◆◇◆ ◆◇◆
ラベリングは「もしもNSCの生徒が宝塚に入ったらの人」(激レアさん No.242)でした。
◆◇◆ ◆◇◆
キレイで華やかな宝塚ですけど、こういう面白い方もいらっしゃるんですね。
親近感がわきます。
いい意味で宝塚のイメージが変わりますね。
さすが激レアさんです。
いいチョイスでした!
▽他の激レアさんもどうぞ▽
激レアさんを連れてきた 6月14日 25歳差の年上と結婚したヨシタカさんが凄すぎた「器デカすぎ!」 - 今日も暇です。