2020年1月23日放送の『プレバト才能ランキング』は、「俳句・いけばな」の査定でした。
今回は俳句で特待生の岩永徹也さんが「いけばな」に挑戦です。
水彩画に続いて、才能発揮できるでしょうか。
また俳句といけばなではメンバーが全然重なっていませんでした。
俳句では、早見あかりさんが挑戦。
どんな俳句を詠まれるのか期待が高まります!
俳句の査定ランキング
◆俳句のお題:「冬の新宿駅」
◆査定される人
的場浩司さん、平井理央さん、早見あかりさん、小倉優子さん、村田琳さん
名人3段 中田喜子さん
名人10段 村上健志さん(フルーツポンチ)
◆俳句の先生 夏井いつき先生
最下位5位(才能なし)「村田琳」30点
待ちに待つ
暖かくなる
春先を
(冬が寒くて嫌い。早く春が来ないかな…、という句)
◆夏井先生の添削後
待ちに待つ春
オーディション
受ける春
◆夏井先生の添削
これでドキドキしていたという意味がわからない。
これは冬の間、日本中の人、みんなが思うことを淡々とお書きになっただけ。
内容はスカスカ。
「春を待つ」という季語で「待春」がある。
この17音で書かれていることが「待春」の2音の季語で終わる。
これではあんまりなので、もうちょっと作者の思いを尊重したいと、優しい私はそう思いました。
「待ちに待つ春」の7音で言いたいことは言えちゃっている。
残り10音がスカスカ。ここに私が勝手に何か書き入れるとそれは添削ではなく、改作になってしまう。
ヒントを言うと、先ほどの早見さんのオーディションの句があった。あれを参考にする。
4位(凡人)「平井理央」60点
寒烏
眠気行き交う
アルタ前
(局アナ時代に夜のスポーツ番組と『いいとも』の両方のレギュラーをしていた。夜遅くに終わった後の翌日の9時半のアルタ入りは、冬の朝が眠かった。アルタ前で周りを見ると徹夜明けの人、これから出勤の人、カラスもいて。みんな眠くても頑張っていると思った気持ちを詠んだ句)
◆夏井先生の添削後
アルタ前
寒の烏も
眠そうな
アルタ前
眠そうな人
行き交う冬
◆夏井先生の添削
実体験を元に意欲的に作っている。ここは強く褒めたい。
「眠気行き交う」がちょっと曖昧。自分自身の眠気なのか、歩いている人が眠そうなのか端折られている。そのためこの部分の情報がごちゃごちゃしている。
たとえばカラスを残しつつ、「私も眠いです」だと書ける。【1つめの添削】
烏がどうでもいいというのもできる。【2つめの添削】
俳句は言葉のパズルなので、いかようにもできる!
あなたは俳句の小さなコツを勉強したら、すぐ上手くなる。
◆◇◆ ◆◇◆
平井さんのお母様が『プレバト』の大ファンと言ってました。
「才能あり」以外は許さないと言われていたそうですけど、夏井先生に上手くなると言われたのでよかったですね。
3位(才能アリ)「小倉優子」70点
「モノレール」に
「ルール」と返す
冬すばる
(子どもと電車に乗った時にしりとりをしていた。息子が「モノレール」と言うと私は大人げなく「ルール」と返す。それは「冬すばる」の時で「る」が続く、という句)
◆夏井先生の添削後
「モノレール」
「ルール」冬スバルの
しりとり
◆夏井先生の添削
これはしりとりだと思うのに、ちょっとだけ時間がかかる。
ストレートに書いた方がずっとわかりやすい。
「冬スバル」とカタカナにすると、「ル」にかかる。
さらに、「レール」「ルール」「(スバ)ル」「(し)り(と)り」とらりるれろの音が響く。
◆ここがポイント!
必要な言葉と不要な言葉:「「モノレール」に」の「に」や「と返す」よりも、「しりとり」と入れる方が読み手に伝わりやすい。
2位(才能アリ)「早見あかり」71点
オーディション
帰りの車窓
波の花
(数えきれないくらいオーディションに行って、数え切れないほどオーディションに落ちた。毎回行くたびに「今日もどうせ落ちたんだろうな」と帰りの埼京線での気持ちと、波しぶきが重なって見える。実際に波しぶきが見えてはいないが冬の季語を探して「波の花」を見つけて使いたいと思った、という句)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆夏井先生の添削
とてもよく出来ている。
「オーディション 帰り」で状況がわかる。
「の車窓」で映像になる。
必要な言葉だけを持ってきて、いらない言葉は一切無い!
「波の花」という季語は、北国の極寒の頃に波が泡のようになり、それを波の花という。
1位と2位は甲乙つけがたく困った。
今回は東京近郊の方ということを聞いていて、その方が「波の花」とはどういうことと悩んだ。
オーディションに落ちてみちのくの方に逃避行したのかとも取れる。
関東近辺の人の句という情報がなければ、この句が1位だった。
とにかく「差をつけろ」とコイツら(スタッフ)が言うんです!
理由探したらそれぐらいしかなかった。
とても良くできている、お見事!
◆ここがポイント!
季語に思いを託す
1位(才能アリ)「的場浩司」72点
職質を
するもされるも
着膨れて
(映画の撮影、稽古の時、帰りに新宿で7割りぐらいの確立で職質を受けた。その時のスタイルが寒かったので僕も着膨れて、お巡りさんも制服の上にジャンパー着てて、2人で寒そうにしながら「お前なんなんだ」「役者です」「ウソつけ」というやり取りをした、という句)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆夏井先生の添削
言葉の経済効率がとても良い。
「職質」という一単語で状況が全部立ち上がってくる。
この一語で警官ともう1人の人物が否応なく出てくる。ここだけでお見事!
「着膨れて」で2人の姿が思い浮かぶ。
さらに褒めたいのが「着膨れて」で言い切らずに余韻を残している。
このあと本当に引っ張って行かれるのか、人違いでしたになるのか、脅されて解放されるのか。読み手側に任されている。
飄々とした述べ方にも味わいがある。
実体験ほど強いものはない!
◆順位まとめ◆
1位(才能アリ)「的場浩司」72点
2位(才能アリ)「早見あかり」71点
3位(才能アリ)「小倉優子」70点
4位(凡人)「平井理央」60点
最下位5位(才能なし)「村田琳」30点
◆◇◆ ◆◇◆
的場さんって強面ですけど、結構なんでも器用にこなしますよね。
俳句もよかったです。
早見さんの俳句の方が好きだったので、また出て欲しいですね。
早見さんは「すじがねファン」だったか「いまだにファン」だったかでファンの人の熱い想いを見ましたけど、今回の活躍を喜んでいそう。
美人がいい俳句を読むとカッコいい!
特待生昇格試験
名人3段「中田喜子」1ランク昇格!⇒【名人4段】
誘導鈴
風花ひかる
改札へ
(誘導鈴は目の不自由な人を安全に誘導するための音声誘導装置。そのチャイムが誘導するように新宿の南口の改札へ行く。風花がひかっているようだ、という句)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆昇格試験のポイント
下五の助詞「へ」←動作がリアルに再生されている!
季語の「風花」の位置が良い。
上五で音が響く中に「風花」。
青空と風に飛ばされてくる雪の粒。それが光るかのようである。
最後「改札」で駅だとわかる。
駅のホームから改札へ、風花も誘導鈴も導くように鳴っているし、光っている。
「改札へ」の「へ」で視覚に障害を持つ方たちが白い杖をつきながら歩いていく。そういう人が見えてきた。
この一句の中に人物は書かれていないが、そういう人物を「へ」の後に、読み手の脳の中に見せてくれる。
ここがこの句の技あり!
◆◇◆ ◆◇◆
中田さんらしい美しい句でしたし、俳句を作った背景も素敵でした。
一時なかなか昇格出来ませんでしたけど、これで弾みがついたかな?
永世名人への道
永世名人への道【星2】「村上健志(フルーツポンチ)」⇒1つ後退!【星1】
風花や
額縁買って
帰る午後
(新宿と聞いて世界堂を思い出した。額縁は基本的には変なものを飾る事はない。飾りたい絵とか賞状とか。額縁が持っている言葉のパワーがハッピー。冬の寒い中、青空に雪がちらついている光景。額縁を買って帰る午後。冬って悪くないじゃん!、という句)
◆夏井先生の添削後
風花を
帰る額縁
買った午後
◆昇格試験のポイント
上五「や」の是非←季語と時間の長さが合っていない
損をしているのは「額縁買って帰る午後」の部分。
ここの「買う」「帰る」「午後」という時間がダラダラと長くなってしまう。
「風花」というのはずっと飛んでくる感じではない。ほんの長くはない時間飛んできて、「あ、風花だ」ぐらいの時間。午後中ずっと風花、ということはない。
これは語順の問題。時間軸を短く出来る。
「帰る額縁 買った午後」とすると、「帰る」と「買った」が分断される。時間が一瞬重なってくれる。
こうしてたら、文句なく1つ上に行っていた。もったいないね。
◆◇◆ ◆◇◆
「星すぐ取るじゃん!無理だよ、星5つって」と村上さんが嘆いてました(笑)。
村上さんは順調ですから、後退は珍しい感じです。
この回は、村上さんが終始浜ちゃんにタメ口きいて、怒られてました(笑)。
面白い!
ロンハーではポンコツ扱いですけど、俳句はやっぱりいいですよね。
今回添削されましたけど、視点がいいです。
いけばなの査定ランキング
◆今回のテーマ:水仙
さらに自らが花を選んで生ける。生ける器は自由に選択。
◆査定される人
釈由美子さん、皆藤愛子さん、足立梨花さん、岩永徹也さん
名人2段 三上真史さん
◆いけばなの先生:假屋崎省吾先生
最下位4位(才能なし)「足立梨花」
◆作品名『孤独』
◆お手本あり
◆假屋崎先生の評価
水仙は下がる傾向のある花。それがあまりにも出過ぎた。下向きになってしまった。
水仙は真っすぐに生けるのが鉄則中の鉄則!
3位(才能なし)「皆藤愛子」
◆作品名『春はすぐそこ』
◆お手本あり
◆假屋崎先生の評価
器の黄色に合わせて、明るい花を配置が良い。
オンシジウムが2本とも真裏に向けている。
これを見極められないんじゃダメ!
花があっちこっち向いているのもマイナス。水仙の良さがない。目線が散らばる。
◆いけばなの鉄則
主役の存在感を出す
2位(才能なし)「釈由美子」
◆作品名『春よこい』
◆お手本あり
◆假屋崎先生の評価
華やかで一見良さそうだが、ぎゅうぎゅう。これでもかと花がある。
全然水仙の良さがない。
空気が抜けず、花が枯れやすくなってしまう。
(どんな人が生けたと思うか?)男性でラグビーや柔道をやっていそう。そうじゃないとこういう作品は作れない。
1位(才能アリ)「岩永徹也」
◆作品名『雪原のオアシス』
◆手直しあり
◆假屋崎先生の評価
少ない花材でメリハリを利かせているから、美しい表現に見える。
枝をスッと立ち上がらせて、水仙はほとんど葉を使わないで、花だけを目に飛び込ませるテクニック。
そういうことがいけばなでは大事。
ゴチャゴチャしていない。かといって寂しくも見えない。
センスが良い。
◆順位まとめ◆
1位(才能アリ)「岩永徹也」
2位(才能なし)「釈由美子」
3位(才能なし)「皆藤愛子」
最下位4位(才能なし)「足立梨花」
◆◇◆ ◆◇◆
岩永さんはさすがですね。
頭脳明晰なだけではなく、俳句を詠ませたら上手い、絵を描いても上手い。
そしていけばなでも才能アリ。
こういう人っているんですよね。羨ましいです。
今回は前回同様に、「才能なし」のオンパレードで、すべて女性が「才能なし」でした。
これも珍しいです。
特待生昇格試験
名人2段「三上真史」1ランク昇格⇒【名人3段】
◆作品名『天まで届け』
◆假屋崎先生の評価
水仙が美しく表現されている。
伸びやかにいけると表情が美しいのが水仙。
これは一朝一夕では可能にならない。勉強した結果が如実に表れている。
◆◇◆ ◆◇◆
『プレバト』のいけばな部門でイチオシされている園芸の王子様。
怒涛の昇格でしたけど、前回現状維持でした。
これで弾みがつきそうですね。
いけばな女王の紫吹淳さんも頑張って欲しいです。
今回特に女性陣が全滅でしたからね。
▽こちらの記事もどうぞ▽
『プレバト!!』1月16日「俳句・色鉛筆」ABC-Z河合が面白すぎ!加藤登紀子が本領発揮! - 今日も暇です。