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『相棒18』第7話「ご縁」右京さんの言葉が胸に響く!コミカルな中にも社会問題な良作!

『相棒18』第7話「ご縁」の感想です。

 

前回の予告を見て、オープニングも見て、コミカルな感じの回だと思ってました。
『相棒』には息抜きのような回ありますからね。
てっきりそういう回だと思ったのです。

 

全然違った!
いや、コミカルさは残しつつ、非常に考えさせられ、為になる回でした。
注意喚起できる素晴らしい内容だったのです。

 

監督は片山修さん、脚本は斉藤陽子さんでした。

 

▽目次です▽

 

伊丹刑事の婚活に興味津々だった右京さん

今回の『相棒』は婚活から始まります。
それも伊丹刑事が婚活に挑んでいるという、『相棒』ファンならわくわくするような場面です。
そこにたまたま出くわした右京さん。
それを見つける芹沢さん。
オイシすぎる展開です。

 

興味津々なくせに「プライベートを覗き見する趣味はない」と言う右京さん。
どんなものかというアンテナが張られているからでしょうけど、それは「覗き見」とは全然違うという右京さんの見解でしょう。


言い方は違いますけど、興味があるということで間違いないでしょう。
恋愛には興味ないでしょうけど、婚活というものがどんな感じなのかというのを自分の目で見たいという感じがします。

 

 

 

事件は特殊詐欺

起こる事件は特殊詐欺事件でした。
今回の相棒では、珍しく人が亡くなることはありませんでした。

 

医者を息子に持つ母親・大井川君枝さんに詐欺の電話が入り、現金を用意したところで強盗に押し入られるという事件。
事件を解決するために、中園参事官から「警視庁が一丸となってどんな手を使っても犯人逮捕」という命令が下されます。

 

ここで君枝さんが「代理婚活パーティー」に参加して医者の息子の嫁探しをしていたことが発覚。
そこで名簿が流れたということを突き止めます。


そこで右京さんが保護者となり、その「代理婚活パーティー」に参加します。
右京さんが探すのは、拗れまくりの青木くんのお嫁さん(笑)。
パーティーのスタッフとして潜り込むのは、冠城さん。
2人の連携で、名簿を流していそうな人物を2人に絞ります。

 

阿久津貴子と津田保。

 

結果、津田が名簿を流した犯人だと突き止めます。
しかも、偽名を使っていました。
本名は秋山耕平です。

 

特殊詐欺はこうして行われるという一例

今回1番肝となったのは、中園参事官が特殊詐欺に引っ掛かる場面でしょう。
もちろんここは演技なのですが、最初は「中園参事官でも引っ掛かっちゃうの?」と思わせる展開なのです。

 

休日でくつろいでいるところに、電話が掛かってきます。
息子のこととなると詐欺の電話に引っ掛かってしまう中園参事官。
慌ててお金を用意したところで、詐欺グループから電話が入り、自宅の壁に落書きが書かれているので外を見て欲しい、と告げられ言われるままに玄関を開けたところで、襲われます。
そして、中園参事官は縛られて、現金は持っていかれるという展開。

 

あくまでも一例でしょうけど、こうやって特殊詐欺は行われているのでしょう。
非常にインパクトがありました。

 

「ドラマだからね」ではなく、やはり大事な子どもや孫になれば、思考回路が麻痺してしまうというのは、当たり前なんだと思います。
そういう人情や良心につけ込むような犯罪だということを、あらためて思い知らされたと同時に怒りも覚えます。

 

特殊詐欺の片棒を担いだ秋山の哀しい背景

もう1つの肝となるのは、特殊詐欺の片棒を担いだ秋山のことでしょう。

 

全体的にコミカルな流れの中、最後の場面の重たさ、切なさはたまりませんでした。
真面目に一生懸命働いてきたであろう秋山は、最愛の娘さんを癌で亡くすということから不幸の連鎖が始まります。
どんな人にも訪れそうなことだからこそ、グッと胸に迫るものがありました。

 

なんで自分だけこんな目に遭うのだろう…。
秋山は「不公平さ」を感じます。


同じ境遇になれば、きっと自分も秋山と同じように「不公平」と思うかもしれません。
悪の手下になってしまうかはわかりませんけど、それだけ追い詰められてしまうというのは、他人事には思えなかったです。

 

でも、右京さんは言います。

世の中は不公平かもしれません。
それを乗り越えることができれば、もう不公平ではありませんから。

 

自分だったら、それを乗り越えれるだけの強さを取り戻せるのかな。
すごく不安で怖い。
だからこそ、悪の手に染まってはいけないのだ、と感じました。

 

孤独と寂しさもあるのかもしれません。
そうならないようにするには、どうすべきなのか。
そこも考えさせられました。

 

罪を犯した人間の良心に触れた時、右京さんは本当に優しいです。
厳しい正義の味方ではあるのですが、どこかで人間の良心を信じているのかなと感じる時があります。

 

 

テーマは重かったがそれを上手に払拭させるコミカルさもよかった

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今回の『相棒』は、切り口を変えるととてつもなく重たい雰囲気のままで終わらせることができるストーリーでした。

 

それをわざとしなかったのがとてもよかったです。
事件の真相が重すぎて、切ないだけにその余韻で終わらせてもいいのですが、やはりどこかに希望があった方が後味は薄まります。
そのさじ加減がちょうどよかった。

 

秋山も罪を償った後、小さいお墓を建てて欲しいです。
なんとなく希望を持てそうな雰囲気があったのもよかったです。

 

 

また、警視庁が一丸となってチームワークで事件を解決する、というのも楽しかったです。
中園参事官が自ら囮になったり、最後は右京さんと冠城さんに褒められて嬉しそうなところもほっこりします。

 

拗らせ青木くんは女性と接しても、嬉してウキウキなくせに拗れたままというところも面白かった。
素直になった青木くんって絶対に見れないんでしょうね(笑)。

 

伊丹刑事の婚活は上手くいくのかな?
ただ刑事という仕事褒められたままで終わるのかな?(笑)

 

右京さんに迫る君枝さんがオチになっていて、最後までほんわかな感じを貫いたのもよかったです。
右京さんの迷惑そうな顔もよし!

 

相棒の主要メンバーって家庭を持っていない人が多いですよね。
警視庁に出勤しているからいいですけど、なんとなくみんな寂しいのかなとちょっぴり思ったり…。
でも、家族がいても人間いつかは孤独になる可能性があるわけですから、「孤独」というのは誰にでも起こりうる現代社会の問題なのだと感じます。

  


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