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『相棒22』第17話&第18話「インビジブル」右京vsIQ150の天才青年

 

『相棒22』第17話「インビジブル」と第18話「インビジブル~爆弾テロ!最後のゲーム」の感想です。

 

今回は久しぶりの最終回ではないところでの前後編でした。
あまり何も考えずに視聴して、そういえば冒頭でスタッフロールが出ていたことにあとで気がつくという。
右京さんと全くの逆頭脳でお恥ずかしい(笑)。

 

 

監督は権野元さん、脚本は瀧本智行さんでした。

 

人間ドラマを描く瀧本さんの脚本でしたが、前半部分ではそこまでのドラマはありませんでしたが、めちゃくちゃ引き込まれました。


▽目次です▽

 

前半の感想

事件の全貌がわかってからではないとちゃんとしか感想は言えませんが、前半の1時間を視聴して感じたことを語っておきたいと思います。

 

大事件の発端となるのが次期東京都知事候補の自宅が爆発されることからです。
その都知事の息子が城北署の署長。
しかも若くして署長になっているというエリート。

 

第二の事件が起こる前に、冒頭で右京さんがこてまりで話をしていたチェスの天才山田くんが登場。
彼が犯人であることがここでわかります。


そこから唐突に出てきた牧野文雄。
彼が第二の犠牲者でした。
第一の爆破は家の損害だけで山田家は無事なのに対して、牧野は爆破にやられて一命は取り留めたものの重症になります。

 

都知事候補の山田氏と爆弾犯人のIQ150の山田は同じ苗字。
単なる偶然とは思えず、何かの繋がりを感じるのですが今回はそこの部分は全くわからず。

 

大胆な山田が右京さんの元に現れるという不敵ぶり。

 

さらに山田には爆弾を届ける役をしていた共犯もいました。
なぜ彼は山田に従っているのか。
ものすごく尊敬している感じは伝わりましたけど。

 

そして、牧野は元城北署の警察官で、副署長の口利きで警備会社に再就職。
城北署と牧野の関係は繋がります。

 

天才・山田は右京さんが捜査に訪れた城北署にやってきた時に、生配信をしながら自首をする。
そして仲間も不穏な動きをしていました。

 

ここで次週へ。
感想も続きます。

 

ここまではめちゃくちゃ引き込まれました。
前後編だったのであれば、来週一気見したかった(笑)。

 

どうか肩透かしにならない展開でありますように。

 

 

 

後編「18話」の感想

すごく引き込まれるストーリーでした。
前半の面白さがそのまま引き継がれてました。

 

山田希望と本条卓の関係、そして金森さんとの関係がはっきりとわかり、動機もはっきりしていきます。
ものすごく悲しくて苦しくて、感情に訴えてくるドラマでした。
私はこういうストーリーに弱いので涙が止まらず。

 

今回の瀧本さんは良い瀧本さんで私にはドンピシャな回でした。
後味やラストは全然方向性が違うのですが、『相棒19』の第16話「人生ゲーム」の時のように大泣きです。

 

悲しい結末ではありましたが、ラストで右京さんが山田希望を説得し、最後抱きしめるところはグッときました。
前回の冒頭で右京さんもかなり変わった少年であったことがこてまりで話してましたが、そこに繋がっているんですよね。
右京さんは自分の好きなことに時間を費やすことができましたが、山田はそうではありませんでした。
あまりに出来過ぎた子供ゆえにイジメの対象となり孤独になります。
でももしかしたら右京さんもその孤独をわかっていたのかもしれません。
2人とも天才であり、おそらく子どもの頃はギフテッドだったのでしょう。

 

右京さんは山田希望に自分を見たのかもしれません。
一歩間違えてしまい、犯罪を犯してしまったので右京さんとは全然違うのですが、天才にしかわからない苦悩には共感を覚えていたのではないかと思うのです。

 

だから抱きしめたのでしょう。
右京さんが愛情たっぷりに抱きしめる姿ははじめて見たような気がします。
しかもとても優しい慈しみを持って抱きしめてました。

 

「希望はあるんですよ」

 

右京さんの言葉が心に沁みます。
真の意味での希望でもあり、彼の名前でもある希望。
そして名付けてくれた山田氏の想いも含めてでしょうか。

 

まだ若い彼は刑期を終えてもその先の人生があるでしょう。
きっと右京さんは力になってくれるのではないかと想像します。

 

「INVISIBLE」の意味を知る

今回のテーマである「INVISIBLE」は本当に重たかったです。
施設で育った子どもたちは18歳になると外に出されてしまうということ。
たまに記事などで目にしますけど、10代の後半とはいえ、年齢からすれば大学1年生。
まだまだ不安な年頃です。

 

今回の彼らは悲しいことに世の中から排除されて生きなければなりませんでした。
だからこそ3人の結束もあったのでしょうが、1番正義を貫けそうな警察官になった金森さんがあのような最期に。

 

しかも署内での信じられないようなイジメとパワハラによるものでした。
真っ当な警察署での勤務であれば、自ら命を断つこともなかったのかもしれません。

 

その城北署の署長がクソみたいなバカ署長。
自分の保身と出世しか考えず、しかも偏見がものすごいという。
皮肉にも「正義」なんて名前というのもなんだかもう、という感じでした。

 

山田希望、本条卓の2人は復讐をいう方向ではなく、もっと違うことに目を向けて前向きに生きていっていたらと思わずにはいられませんが、彼らを取り巻く環境がそうはさせなかったというのも悲しみの1つです。

 

バカ息子に復讐ももっと違う告発のような方向で責めた方が良かったようにも思うのですが、そうならなかったのも悲劇でした。

 

あと、市長の山田征志郎氏は本当に良い人で、なぜあんなバカ息子に育ったのか不思議でなりません。
奥様も特段変な人ではなかったですし、お手伝いさんを心配するような女性でした。
どうやって歪んでしまったのでしょう。
そこはある意味興味深かったです。

 

山田氏は希望が刑期を終えた後、力になってくれそうな気はしています。

 

今回の相棒

全体的に重かったのでホッとするような場面はほとんどなかったです。
でも亀山さんとの連携は素晴らしかった。

 

暇課長はコーヒーも飲ませて盛らず。

 

でも右京さんがチェスをしている相手はきっと山田希望ですよね。
罪を償って刑期を終えることを右京さんは心待ちにしているような余韻が救いでした。

 

来週はいよいよ『相棒22』のラストの回で前後編ですね。
輿水泰弘さんがズッコケないことを祈っておきます。
いい時はすごくいいんですけど…。

 

今回の前後編がめちゃくちゃ刺さって良かっただけにハードルがあがってそうです。

 

いよいよ春ですね。
相棒が終わると春間近なのは毎年のことです。

 

 

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