『相棒22』第7話「青春の光と影」の感想です。
前回の時の予告をよく見てなかったので、バンドマンの話だとは思わなかったです。
いきなり歌で始まってビックリしたのは内緒です(笑)。
監督は権野元さん、脚本は瀧本智行さんでした。
人間ドラマを上手に描かれる瀧本さんなので期待をしての視聴でした。
▽目次です▽
瀧本さんらしい人間ドラマはあるものの…
今回のメインゲストとなるのが金子昇さん演じる矢崎浩輔は、落ち目になったロックシンガー。
矢崎はかつてディープクルーというバンドのヴォーカリストで、20年ぶりに再結成しツアーも決まっていたというところから始まりました。
その矢崎さんが殺されるとは思いませんでしたが、メインゲストである矢崎さんの死の真相を右京さんが捜査と推理していきます。
正直、仲が悪くなっていたディープクルーのメンバーが殺害したのではなかったのはよかったと思います。
険悪なメンバーが再結成したのかと思いましたが、実は一人一人ちゃんとバンドのことを大事にしていて、矢崎さんのことも認めていた。
これは亀山さんが冒頭で「友情という果実は腐っちゃう」にならずに熟したままになったという点で救われたと思います。
ただ犯人が…。
『相棒』にたまーに出てくる死なずに済んだ系という後味の悪い結末になりましたよね。
最後のバースデーケーキもすれ違いの心の結末かと思うと空しかったです。
気になった点 なぜそこまで耳が悪いことを隠したのか
矢崎さんが死ぬ原因となったのが両耳がほぼほぼ聞こえなくなっていた、と言う点でしょう。
どちらかが聞こえていれば死なずに済んだ可能性が高かったと思います。
運悪く足を滑らせて頭を打って亡くなるという可能性はゼロだったとは言いませんけど、やはり耳が聞こえないということが誰も気づいていなかったという点が大きいでしょう。
ミュージシャンにとって耳が悪くなるというのは職業病でもあるのでしょうけど、どうしてメンバーや社長、マネージャーに黙っていたのでしょうか。
耳が聞こえないことによりミュージシャンの寿命が短くなることを恐れて、というのもわからなくはないですけど、別居中の妻以外は誰も知らなかったというのが何とも言えず。
大事なバンドのメンバーだからこそ心配かけたくないという気持ちもあったのかもしれませんけど、やはり知らせておいて欲しかったと思います。
あんなに聞こえないじゃむしろ危険でしょうし。
その危険なまでの聞こえなさなのに、なぜあの日は補聴器を外して帰宅したのでしょうか。
あんなに聞こえなければ怖くないんですかね?
にゃん吉はめちゃくちゃ目が悪いですけど、昼間ならまだしも、夜は絶対に眼鏡かコンタクトがないと怖いです。
外が真っ暗ですと全然見えないからです。
耳が聞こえないのも同じだと思うんですよね。
補聴器というのがどのようなものなのかがわからないので、安易には言えませんけど、そこに疑問を感じました。
マネージャーさんもそのせいで矢崎さんを死に追いやった原因になってしまって、とても気の毒でした。
耳さえ聞こえていたら、みんなが矢崎さんの耳の悪さを知っていたら、こんな悲しい結末ではなかったでしょう。
それだけに後味の悪さがずっしりときました。
瀧本さんは当たりはずれの振り幅がとても大きいですよね。
今回はハズレの回になってしまったようで残念です。
バンドマンたちの友情への過程は結構ドラマチックだっただけにもったいないと感じました。
今回の相棒
親友の話での右京さんと亀山さんの展開が面白かったですね。
右京さんが時々亀山さんの何気ない言葉が「哲学的」と指摘するところも良かったです。
やはり右京さんには亀山さんなんだなぁと感じて嬉しくなりました。
今回は詰め込みが多かったせいか、珍しく美和子さんもこてまりさんも登場しませんでしたね。
ちょっと寂しかったかな。
あと何気に芹沢さんの好きなアイドルだったのが、矢崎の元妻というのは面白かったです。
「昔は天使で今は悪魔」みたいな捜一トリオのやり取りも楽しかった。
しかしあの奥さん、なかなかの悪妻でしたね。
この奥さんか社長さんは犯人だったら、後味はそこまで悪くなかったのかも(笑)。
そんなにわかりやすい犯人では相棒じゃないですもんね。
▽他の相棒もどうぞ▽
①『相棒22』第6話「名探偵と眠り姫」マーロウ矢木の登場を愛でる回 できれば右京さんとタッグを組んでの事件解決がよかった - 今日も暇です。
②『相棒21』第6話「笑う死体」悲しい話だったが右京さんは未来に希望を持たせていた 亀山とのコンビのやり取りもほっこり - 今日も暇です。