2018年8月2日放送の『プレバト才能ランキング』で、俳句のタイトル戦でした。
第2回「夏の炎帝戦」で、2週に渡って戦います。
今回はその予選。
また、気になる東国原英夫さんの盗作疑惑についても触れてました。
◆俳句のお題:夏の太陽
◆予選参加者
中田喜子さん、千賀健永さん(Kis-My-Ft2)、ミッツ・マングローブさん、千原ジュニアさん、松岡充さん、立川志らくさん、岩永徹也さん
◆俳句の先生 夏井いつき先生
◆ルール
今週は予選となり、特待生7名による戦い。
上位2名が来週の決勝戦に進める。
東国原英夫さんの俳句盗作疑惑についてのトーク
オープニングですぐに、盗作疑惑についての東国原英夫さんのトークがありました。
夏井先生も見解をお話しています。
浜田 ジュニアはどうでしょう?
ジュニア 今回はめちゃくちゃ自信があります。地方の新聞に良い俳句見つけたんですよ。
浜田 なるほどなるほど。
浜田 (東国原さんに向かって)てめえ、やりやがったな。
東国原 いやいやいや。本当にそれ、申し訳ないけど…
浜田 やったんですか。
東国原 やってません!申し訳ないんですけど…。
浜田 ええ?本当ですか?
東国原 そんなつもりは全くないんですよ。なかったんですけど、結果的にああなってしまって…。
ジュニア あれ?(タイトル戦の自画像を指して)顔に「×」しなくていいんですか?
「盗作疑惑についての夏井先生の見解」
浜田 先生!ちょっといいですか。今ごちゃごちゃ言うている件は、先生はどう思われるんでしょうか?
夏井先生 俳句の世界では”同じような句が出来てしまう”というのは、よくある話なんです。
浜田 なるほど。
夏井先生 たった17音しかない俳句ですから、類想類句というのは山のように出来るんですね。ただ俳句の世界では、全てを性善説で考えます。わざと悪いことをしたって考えないわけ。「同じ句がたまたま出来たんですね」ってみんな考えるわけですよ。
浜田 ほぉ…。
夏井先生 自分の句よりも先に似たような句が発表されている時の対処方法も決まっているんです。それ以降、その句を「自分の句」だと言う風に主張しない、というそれだけのことなんです。
浜田 なるほど。
夏井先生 私も実際に「良い句が出来たな」と思ったら、高浜虚子の句と一言一句変わらなかったことがあります。
浜田 (笑)。
夏井先生 その時私は「いよいよ高浜虚子のところまで来たな」と自分を褒めると。
フジモン そういう風に捉えるんですね。
浜田 なるほど。
フジモン でも僕は信じませんけどね。
ジュニア フジモン、奇遇やな。
なるほど。
先に出来た句を立てて、自分の句はなかったことにするということでしょうか。
ただ番組としては、あの時昇格した分はチャラにした方がいい気がします。
あの句で昇格っていうのが引っかかりますから。
その方が視聴者も東国原さん自身もスッキリするような気がしますけど、すでにその次の別の俳句で名人10段に昇格してるので、面倒なのかな。
独特な世界観を持つ、東国原さんの新たな句に期待したいです。
次週楽しみです!
名人で「誰が1位になるか」を予想
予選の冒頭で、本選の名人5人が「誰が1位になるか」を予想してました。
▽
フジモン、梅沢さん、村上さん:千賀さん
東国原さん:中田さん
横尾さん:ジュニアさん
浜田 (千賀さんが)期待されてるやん。
フジモン 三振か、ホームランか、みたいなところがあるやんか。
浜田 なるほど!
フジモン ホームラン打つときがあるのが怖いんですよ。
村上 こういう大舞台に強いんですよね。
フジモン こういう時だけね。
村上 通常回は大したことないんですよね。
フジモン 大したことない。三振ばっかなんですよ。
千賀 三振ばっかって言うな!
俳句「夏の炎帝戦」予選ランキング
最下位7位「岩永徹也」(特待生5級)
炎帝や
船の影
海底に落とす
(ハワイに行った時、太陽が燃えていたのを思い出した。炎帝という季語は夏をつかさどる神なので、それの凄さを表そうとした。船の影が海底に落ちている様子を詠んだ。今回は五・五・七に挑戦した、という句)
◆夏井先生の添削後
炎帝の黙
海底に
船の影
◆夏井先生の添削
光景をきっちりと描こうとしているところはいい。「炎帝」やという季語を持ってくる迫力に対して、船の影が海底に落ちているように見えるという、映像の切り取り方も悪くない。良くないのは「落とす」という完全に説明の言葉。さらに擬人化の季語に擬人化の言葉は、お互いに殺し合う。破調の問題もある。破調はその句の内容が五・七・五ではない調べを要求する時にあえて使うもの。
◆ここがポイント!
破調に見合う句・見合わない句
6位「松岡充」(特待生4級)
議事堂の
壁齧り付く
空蝉よ
(夏の太陽下に白く輝く国会議事堂があり、その壁にかじりつくようにセミの抜け殻が、国に対して期待をしている、という句)
◆夏井先生の添削後
議事堂の壁
空蝉の
齧り付く
◆夏井先生の添削
やろうとしたことは悪くない。大小の対比でもっと単純な句だと思ったが、心情的なものが入っている。映像化すべき。擬人化の言葉だけど、擬人化に心情を込めないで、映像として淡々と描くといい。
5位「千賀健永(Kis-My-Ft2)」(特待生1級)
日蝕の
森の灯火や
向日葵よ
(真夏の太陽がどんどん暗くなってくる。日蝕だ。そんな真っ暗な中森を見ると黄色い部分があり、なんだろうと思うとヒマワリが咲いていた。日蝕で真っ暗なんだけど、太陽の変わりにヒマワリが照らしてくれている、という句)
◆夏井先生の添削後
日蝕の
森の灯火として
向日葵
◆夏井先生の添削
発想は一種のファンタジーの味わい。問題なのは、比喩なのか、灯火とヒマワリを提示したのかが分からない。諸悪の根源の一音がある。「灯火や」の「や」。意味をキチンと伝えることが大事。
4位「千原ジュニア」(特待生4級)
風死すや
現場検証
顰め面(しかめつら)
(バイクで事故って退院した後の現場検証が夏の暑い時だった。風死すという季語が風がピタッと止まって一気に暑さがくることを言うらしいが、渋滞するし現場検証やっている警察官も本人も周りの車に乗っている人も、全員しかめっ面だったなと思った句)
◆夏井先生の添削後
現場検証
風死せる日の
顰め面(しかめつら)
◆夏井先生の添削
自分の体験を表しているのがいい。問題は三段切れという、五・七・五のそれぞれの末で切れ3つに分かれてしまっていることが、もったいない。
◆ここがポイント!
三段切れは避ける
3位「ミッツ・マングローブ」(特待生3級)
満タンの声
炎天の
肩まくり
(夏と太陽といったら、ガソリンスタンドを思い出す。「レギュラー満タン!」「オーライ」という声が聞こえてきて、スタンドのお兄さんが肩まで袖をたくし上げて、焼けた腕に汗がタラっというのが大好き、という句)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆夏井先生の添削
「肩まくり」辞書にはない言葉。強引な造語だとは思うが、腕まくりでは言いたいことが表現出来ない、「炎天の肩までまくって」とすると勢いが削がれてしまう。この造語は作者の意図なので尊重したい。この造語を生かすためには仕掛けが必要。それがとてもよく出来ている。「満タン」「声」「炎天」の言葉が大事な場所に置かれているので造語が生きる。添削しようと思えば出来るが、作者の意図を尊重すべきかなと思う。
2位「立川志らく」(特待生5級)
油照り
毛糸のような
犬拾う
(真夏の暑い時に捨て犬がいて、子供が拾って帰ってきた。お母さんはなんだかわからない。「何を拾って来たの?」と言ってよく見ると、毛糸みたいな犬。あまりの暑苦しさにそんな犬飼いたくないけど、捨てるわけにもいかず、毛糸のような犬を引き取った、小さい頃に田舎で見た光景、という句)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆夏井先生の添削
非常に愉快な作品。夏の季語「油照り」ときて、「毛糸」で冬を思い出す。この比喩への展開が愉快。「拾う」という動詞が面白さのトドメとなっている。これらの光景が小さな物語として入っている。
1位「中田喜子」(特待生1級)
光束ねるごと
日焼子ら
走る
(夏休みで真っ黒に日焼けした子どもたちが思いっきり走っている光景、という句)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆夏井先生の添削
破調というのは難しい。17音になっていればいいかということではなく、この句の内容がその調べを要求しているか、ということが一番大事。敢えて、破調は薦めない。五・七・五が一番安定して美しい調べ。この句の場合は、破調を見事に使いこなしている。これが普通の回だったら、文句なく名人昇格。
◆順位まとめ◆
1位 「中田喜子」(特待生1級)
2位 「立川志らく」(特待生5級)
3位 「ミッツ・マングローブ」(特待生3級)
4位 「千原ジュニア」(特待生4級)
5位 「千賀健永(Kis-My-Ft2)」(特待生1級)
6位 「松岡充」(特待生4級)
最下位7位 「岩永徹也」(特待生5級)
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