2019年3月21日放送の『プレバト才能ランキング』は、「俳句・消しゴムはんこ」の査定でした。
今回は「消しゴムはんこ」は特待生昇格査定SPでした。
こういう回があるのはいいですよね。『プレバト!!』でも消しゴムは人気ということもあるのでしょう。
今まで45人が挑戦して、特待生は3人です。
俳句の注目は鈴木光さん!
すごい順調だったのが前回はまさかの現状維持ということもあり、今回の俳句に期待がかかります。学習能力がハンパない方ですからね。どんな俳句か楽しみ。コメントも的確で優秀さが際立ってます。謙虚な姿勢もいいですね。
永世名人チャレンジは東国原英夫さんの回でした。
キスマイの二階堂さんも登場。
二階堂さんは癒しのおもしろキャラなので、なんだかんだと俳句に出続けて欲しいです!浜ちゃんとのやり取り最高!
俳句の査定ランキング
◆俳句のお題:「春の旅行」
◆査定される人
三浦翔平さん、高橋ひとみさん、馬場典子さん、二階堂高嗣さん(Kis-My-Ft2)、歌広場淳さん(ゴールデンボンバー)
特待生5級 鈴木光さん
名人10段 東国原英夫さん
◆俳句の先生 夏井いつき先生
最下位5位(凡人)「馬場典子」45点
根が主役
茎葉も主役
せり鍋や
(春の仙台に行った時に「せり鍋は根が主役だよ」と言われて食べた。本当に美味しい。食べる順番が決まっている、という句)
◆夏井先生の添削後
根も茎も
主役みちのく
なるせり鍋
◆夏井先生の添削
問題は、散文の語り口であること。「根が主役」で、「茎葉も主役」の、「せり鍋や」!!
主役は1つでいい。
説明で、地名がでてきた。仙台でもいいが、大きく「みちのく」にすると気分が出る。最後は字余りになるが受け皿としてそんなに触るという感じでもないので大丈夫。韻文の調べにのって伝えることはできる。
◆余談
鈴木光さんが「せり鍋への愛がすごい」とこの句でずっと笑ってました。
なんでも器用にこなす馬場アナですが、まさかの最下位!番組の最後で例の反省文(放送されない)を馬場アナが言ったのかと思うと驚きます。でもあの美しい声で発する反省文を聞いてみたい気もします。
4位(凡人)「二階堂高嗣(Kis-My-Ft2)」50点
龍天に
登る想いや
地主神社
(「龍天に登る」が季語。それを比喩して自分が想いを寄せている女性と京都に旅行に行った。地主神社という恋占いができる石がある。そこで良い結果が出て、想いが龍天に登った、という句)
◆夏井先生の添削後
龍天に
登る二人の
恋みくじ
◆夏井先生の添削
「龍天に登る」が季語。良く勉強した。この季語を見つけて覚えて使いたい。それがエライ!褒めるのはそこだけ。横尾さんに何を習ったの?
「地主神社」はどんな神社かわからない。恋の感じにしたいのか。恋であれば、「地主神社」はいらない。
2人の恋の行方も龍が天に登るような春、という感じになる。
◆余談
浜ちゃんに「あれ?俳句には来ないんじゃなかったんですか?」とツッコまれると、「いやいやいや。あんなの言ってるだけです!」と言い切った二階堂さん。
今回は19回目の挑戦でした!この俳句を作るにあたり、横尾先生に教わったとのこと。
添削後「俳句が楽しい」と言ってましたので、次回もまた顔出ししてくれそうです。よかったよかった。
3位(凡人)「高橋ひとみ」55点
京都駅
待ち合う友の
春ショール
(京都にお花見に行く時の待ち合わせている様子。友だちが薄手のピンクのショールをひらひらさせて「これから行くぞ」と楽しいわくわくしてる、という句)
◆夏井先生の添削後
待ち合わせる
友よ京都の
春ショール
◆夏井先生の添削
「京都」という地名と「春ショール」という季語の出会いがいい。京都の雅な感じ、春ショールの明るさ華やかな表情というのが取り合わせて出てくる。
問題は「待ち合う」。「待ち合う」のではなく「待ち合わせる」という言い方をちゃんとしましょう。その場合「待ち合わせる友」から始めるといい。上五は音数が溢れてもいい。「京都」の背景の中に、春ショールがでてきて季語が際立つ。この語順ができたら才能アリになれる。
◆ここがポイント!
映像を正確な言葉で
◆余談
高橋さんは査定後夏井先生の髪に緑が入っていて「綺麗」と褒めますが、浜ちゃんは「そうですか。ずーっとやってますが、そんなこと一回も思ったことないんですけどね」と言ってました。コラッ、浜ちゃん!(笑)
二階堂さんがすかさず「言わなくていいです。それを言わなくていいです」とツッコんでました。いいわ~、二階堂さん!
2位(才能アリ)「三浦翔平」70点
山笑う
バンカー越えの
アプローチ
(冬が終わって旅行先でゴルフに行く。山がだんだん緑が生い茂ってきて、山が笑っている。そこからバンカー越えのアプローチをベタピンでバーディー!、という句)
◆夏井先生の添削後
添削なし!
◆夏井先生の添削
「バンカー越えのアプローチ」は、ゴルフやっている人たちには馴染みのあるフレーズなんだと思う。そのフレーズに季語をつけるだけで俳句はできるという見本のような一句。どんな季語を取り合わせるかによって「バンカー越えのアプローチ」が「どうなって行くのか?」という想像を季語が引き起こす。「山笑う」という季語が主役になっている。
最後の「アプローチ」では上手くいったのか失敗したのか何も書いていない。「山笑う」で映像を読み手が勝手に想像してくれる。
ここで入ったとか入らないとかごちゃごちゃ言わないのが才能アリ!
◆ここがポイント!
フレーズを生かす季語
1位(才能アリ)「歌広場淳(ゴールデンボンバー)」71点
影消えて
旅になりけり
春の道
(春の陽気に時間がある1日に散歩をしている。春の風景を見て楽しんでいたら、気がついたら暗くなっていた。遠いところまで来てた。「もしかして旅行してた?」ということに気がついた、という句)
◆夏井先生の添削後
影消えて
旅となりけり
春の道
◆夏井先生の添削
この句は具体的な描写をするというタイプではない。作者の心の中、心象風景のようなそういうものを描いている句なのだろうな、と読んだ。
「影」は自分の影で、その影を探そうとしているが影が消える。消えてしまったことに気づいた時、それは自分自身の旅だった。青春の光と影のある詩的な句と受け止めた。
もったいないのは「旅に」の「に」。これが散文ぽくなっている。「と」にすると直すところはどこもない。
Kohji AsakawaによるPixabayからの画像
◆順位まとめ◆
1位(才能アリ)「歌広場淳(ゴールデンボンバー)」71点
2位(才能アリ)「三浦翔平」70点
3位(凡人)「高橋ひとみ」55点
4位(凡人)「二階堂高嗣(Kis-My-Ft2)」50点
最下位5位(凡人)「馬場典子」45点
特待生昇格試験
特待生5級「鈴木光」1ランク昇格!⇒【特待生4級】
道化師の
ギャロップのごと
牧開
(牧開の季節になると、馬屋から閉じ込められていた動物たちが一気に駆けていく。そこを描写したかった。組曲「道化師」の「ギャロップ」が蹄を連想させる音と重なると思い、春の始まりをイメージした句)
◆夏井先生の添削後
添削なし!
◆昇格試験のポイント
「十二音の比喩の効果の是非」←溢れ出す音楽と映像
こんな展開でくるとは思わなかった。この曲の明るさ・元気さというイメージを音楽として聴かせながら、「のごと」と比喩に展開させる。3分の2を比喩に使ってしまうため、季語とのガチンコ勝負になる。それが「牧開」。長い冬が終わって春になって牧場に出ていける牛や馬が勢いよく駆け出していく。その映像が「ギャロップ」。しかも「道化師」で喜んでいる、おどけている。全部出てくる。
春を喜ぶ牛・馬の脚や蹄、全部見えた。音楽と映像を合わせて表現しようとする発想も見事!
永世名人への道
永世名人への道「東国原英夫」現状維持
春昼の
鳩の目ん玉
見ゆる殺意
(数年前鳩と格闘したことがある。マンションのベランダに鳩が勝手に巣を作っててそれを撤去した。そこから鳩との闘いが始まった。鳩って怖い。執念深い。鳩の目見てください。イっちゃってる、という句)
◆夏井先生の添削後
鳩の目ん玉に
春日の
殺意あり
◆昇格試験のポイント
季語「春昼」の是非←時間ではなく映像を描け!
「鳩の目」が異様に思うのは同意。あそこに「殺意」という感覚を持っているというのは、俳人として良いアンテナを持っている。「目ん玉」という具体的な部位をしっかり取り上げる。ここに光のようなものがある、それが殺意。
ただ季語「春昼」が気になる。時間軸を含んでいる季語。そうなると鳩の「目ん玉」が一瞬光る、そこの殺意という映像に寄せた方がいろんな人が「鳩の目怖い」と思ってくれる。だから「春昼」だと時間の幅が損をしている。
鳩からいくと効果的。季語は「春日」にすると、春の光という意味がある。「鳩の目ん玉」に一瞬光春の光に「殺意」があると断定する。
消しゴムはんこ 特待生昇格査定SP
◆査定される人
特待生5級 くっきーさん(野性爆弾)
特待生4級 馬場典子さん
名人初段 千原ジュニアさん
◆消しゴムはんこの先生:田口奈津子先生
特待生5級「くっきー(野性爆弾)」現状維持
◆作品タイトル「THE・ハンド~ナナフシより愛を込めて~」
千原ジュニアさんへ
◆田口先生の評価
ナナフシのお腹の部分の影が残念。影か輪郭なのか分かりづらい。
◆田口先生のお手本ありました。
手直しもあり、より立体感がありました!
お手本が凄すぎ!
ジュニアさんが「しばくぞ」とスマホの画面で言っているのがスゴイ。
特待生4級「馬場典子」2ランク昇格!⇒【特待生2級】
◆作品タイトル「忘れられない味」
江川卓さんへ。
◆田口先生の評価
ワイングラスがいい。ワインに光を表現したり、ガラスの分厚さ、口に行くにつれて薄くなっている。見事。
細かな表現でガラスの透明感・ツヤ感が表現されている。ラベルの表現がすごく細かい。目に見える文字は丁寧に、見えない文字は波線のはんこで表現。2つのはんこを工夫してリアルなラベルに仕上がっている。
名人初段「千原ジュニア」現状維持
◆作品タイトル「平成」
フジモンさんへ。
◆田口先生の評価
名人ならもっと立体感を!
はんこを繰り返し使って背景をカラフルにしているのは良い。
スーツの部分が一回で押しているので、ベタっとした感じになっているのが残念。立体感がない。
◆田口先生のお手本ありました。
華やかで凄かったです。
スーツの部分を3つのハンコを使っている。色は黒とグレーに分けて押すことで立体感を表現していました。
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