『相棒22』第12話「惡の種」の感想です。
予告編から南井を匂わす感じでしたので、登場するのか違うのか。
そこがめちゃくちゃ気になる感じで視聴しました。
監督は田村孝蔵さん、脚本は徳永富彦さんでした。
▽目次です▽
南井は登場せず息子らしき人物・南井2世が登場
まずはめちゃくちゃ面白かったですし、1時間とは思えないほどの内容の濃さでした。
最初に南井は登場しなかったですね。
ラストで南井らしき男が車椅子に乗っているのだけはわかりましたが、本当に南井が生きていたのかどうかは今回は確認できず。
その代わりに登場したのが「父さん」と電話で話しかける息子っぽい人物。
これも本当に南井の息子なのかどうかも不明です。
南井は複雑な家族関係でしたので息子がいてもおかしくはないですけど、本当の息子なのかは現時点ではわかりません。
そして何よりも南井が生存しているのかどうかもわかりません。
姿は全く見せず、手も手袋してあるので生きた人間なのかどうかもわからずじまい。
案外人形だったりして。
わかりませんけど、南井の頭脳を持つ人物がいるのだとすれば、南井の傀儡を作り、それを拠り所にしているというのもあり得るのかもしれませんよね。
本当に生きていたらそれはそれで面白いですけど。
てっきり前後編なのかと思いきや、次回には続かず。
今回は南井が生きているのかもしれないという匂わせと、南井の意志を継いだ殺人が行われたということがわかっただけでした。
でも面白かったです。
すべてが繋がる食物連鎖殺人 しかも後味悪し
事件そのものは胸糞悪く後味もよろしくない結果になりました。
最初の事件を右京さんがあっさり解決するのですが、善良と思われるお弁当屋のご主人・吉口秋夫がホームレスを殺しています。
これが行き過ぎた正義ゆえに平気で人を殺していたという後味の悪さ。
亀山さんが「善い人なのに」というところが胸に突き刺さります。
善人は善人でいて欲しいものです。
さらに次から次へと人が殺されていきますが、これが食物連鎖殺人であることを右京さんが推理します。
少ないヒントから辿り着くのはさすが右京さん!
しかし今回は人がすごく死んでいます。
殺された順番は①が最初になり、⑥が最終的な犯人です。
⑥?(南井の息子?)→⑤岩上(無差別殺人者)植物人間→④内田隆一(弁当の大元の会社)死亡→③吉口秋夫(弁当屋)死亡→②高木良雄(不動産の営業でホームレス)死亡→①山崎博子(資産家)死亡
ラストの岩上は無差別殺人を公園で行い、それに内田が巻き込まれて死亡。
その岩上も南井の息子らしき人物に遠隔で薬物で殺そうとしていました。
最後一命は取り留めてましたけど、意識が戻ることはないという残酷さ。
しかも岩上は狂気の無差別殺人者だったので、「シャブ山シャブ子」を彷彿される怖さがありました。
シャブ子よりはマシでしたが。
右京さんが人間の小さな悪意を刺激し、そこから殺意に繋げていくという結論でした。
非常にゾッとする話です。
しかもみんな南井2世(?)によるから恐ろしい。
南井は人の心を弄んで殺人させるのではなかったので、2世の方が「悪の種」は大きいと感じますし、より罪深さを感じます。
南井によって殺人を犯し、最後は自ら死ぬことになってもそこにはある種の救い(幸福)がありましたよね。
今回はそういうのが全くなく、「悪意の塊」でしかありませんでした。
南井はやはり傀儡であり、2世の仕業と見る方がいいのかもしれませんね。
生きてても面白いですけど。
今回の相棒
名無しの権ちゃんは実は不動産の営業マンだったとは思いませんでした。
しかも自分の欲のためにマダムを殺したんですもんね。
そういう意味ではどうしようもないホームレスだったのは間違いなかったということですね。
だからといって殺人はダメですけど。
ワイアット・アープ症候群や「罪と罰」に絡めての殺人も納得がありました。
こういうところが徳永作品の面白さですよね。
ワイアット・アープ症候群なんて知らなかったですもん。
別名はダーティーハリー症候群とも言うそうです。
ダーティーハリー好きでしたけど。
益子さんに取り入るのに亀山さんが上手に猫好きを利用しようとして、1度は失敗かと思われましたが結果オーライのところも面白かったです。
益子さんのネコちゃんにデレデレなところは最高です。
あとクロガネモチというのが「苦労がなく金持ち」になれるという迷信があることも初めて知りました。
今シーズンのラストに南井編というかこれの続き来ますかね?
▽他の相棒もどうぞ▽
①『相棒18』第14話・15話「善悪の彼岸」右京のライバル南井との最終決着 衝撃的な結末だった - 今日も暇です。
②『相棒17』第17話「倫敦からの刺客」 右京さん最大の敵!?南井登場のサスペンス回 - 今日も暇です。