2021年3月25日放送の『プレバト才能ランキング』を見ました。
今回は第4回「春の春光戦」の決戦です。
古着のリメイクと黒板アートの才能ランキングはこちらです
▶『プレバト!!』3月25日「黒板アート・古着リメイク」芸術クィーンの光宗vs辻元の黒板アート - 今日も暇です。
前回の冬麗戦はちょっと特殊な形で夏井先生が10名を選出して行われました。
おそらくコロナ対策だったのでしょう。
今回の春光戦は、2020年の金秋戦のシードも含まれての戦いとなりました。
梅沢さん、キスマイ横尾さん、皆藤さんの俳句が教科書に載るそうです。
フジモンさんやフルポン村上さんに続く快挙ですね。
前回のフジモンさんとフルポン村上さん教科書掲載はこちら
▶『プレバト!!』7月23日「炎帝戦 予選A&B」決勝進出は誰?フルポン村上とフジモンの俳句が教科書掲載! - 今日も暇です。
フルポン村上さんは光浦靖子さん、的場浩司と一緒に歳時記にも掲載されました。
▶『プレバト!!』1月14日 第4回「冬麗戦」森口瑤子が大快挙!フルポン村上・的場・光浦の俳句が歳時記に掲載! - 今日も暇です。
梅沢さんがプレバトの華ですけど、村上さんは隠れたプレバト名人ですね。
最近はタイトル戦以外、全然プレバト出てくれないので寂しい限り…。
俳句「春光戦」の決勝ランキング
◆俳句のお題:「じゃんけん」
◆決勝参加者
- 千原ジュニア(名人2段)前回1位シード
- 横尾渉(Kis-My-Ft2)(名人6段)前回2位シード
- 梅沢富美男(永世名人)前回3位シード
- 藤本敏史(FUJIWARA)(名人10段)【Aブロック】1位
- 皆藤愛子(特待生2級)【Bブロック】1位
- 東国原英夫(名人10段)【Cブロック】1位
- 向井慧(パンサー)(特待生5級)【Dブロック】1位
- 松岡充(特待生1級)【Cブロック】2位
- 村上健志(フルーツポンチ)(名人10段)【Aブロック】2位
- 中田喜子(名人5段)【Bブロック】2位
各予選の俳句と結果はこちらです
①『プレバト!!』2月18日「春光戦 予選A&B」俳句の出来はAブロック!フジモンvsフルポン村上 - 今日も暇です。
②『プレバト!!』2月25日「春光戦 予選C&D」決勝進出10名が決定!波乱が起きたのはDブロック - 今日も暇です。
◆俳句の先生 夏井いつき先生
最下位10位「向井慧(パンサー)」(特待生5級)
永き日の
じゃんけん多き
初デート
(じゃんけんするシチュエーションを自分の身で思い出した時に初デートの初々しい距離感の時に、いろんなことをじゃんけんで決めた、という句)
◆夏井先生の添削後
じゃんけんを
何度日永の
初デート
◆夏井先生の添削
最後に初デートとドーンと出た時に、多少くさい感じもあるんですが、ここを消したら作者の言いたいことがなくなる。
1番の問題は「多き」。これが説明になっている。
じゃんけんのアップからいく。
(添削後)「初デート」と季語がくっつく。季語を上手に使って自分の弱点を補う。
9位「松岡充」(特待生1級)
助手席の
シートに温かみ
鳥曇
(別れのシーン。先ほど助手席にいた人が今はいない。季語「鳥曇」で悲しさと切なさと未来への希望を表現。じゃんけんから発想を飛ばし過ぎたかもしれないが、じゃんけんはそれぞれ出す人がいるので、この景色が生まれるのではないか、という句)
◆夏井先生の添削後
助手席に
君のぬくもり
鳥曇
◆夏井先生の添削
兼題写真からなぜここに来たのか、受け手として解明しにくい。
発想の糸口が分かるようにしてくれると納得しやすい。
別れの場面であれば、「助手席」「シート」と念押しをするよりは、誰がいなくなったかをハッキリと書いた方が良い。
8位「皆藤愛子」(特待生2級)
木の芽晴
あいこ三回
照れ笑い
(あいこが続くと気が合うと嬉しくも恥ずかしい気持ちになる、という句)
◆夏井先生の添削後
木の芽晴
笑う三回目の
あいこ
◆夏井先生の添削
気持ちのいい季語「木の芽晴」から始まる。
じゃんけんとしているという素直な場面を書いている。
悩ましいのは2か所。
三段切れになっていること。
「照れ笑い」の「照れ」を説明しなくても、笑いの種類はわかる。
7位「東国原英夫」(名人10段)
(志村けんさん一周忌)
山も笑う
「最初はグー」の
発明者
(志村けんの一周忌ということで。「最初はグー」を考えたのは志村さん。若い人に知って欲しい。季語「山笑う」だが、志村さんと「笑う」が近い。コロナが終わって欲しいと天国で笑ってくれているんじゃないかな、という気持ちを入れたかったという句)
◆夏井先生の添削後
(志村けんさん一周忌)
山も笑う
最初の最初の
「最初はグー」
◆夏井先生の添削
あのじゃんけんからここにくるかという納得はものすごくあった。
気持ちにも寄り添える。
考えないといけないのは2つ。
ご本人もおっしゃっていた「山も笑う」の「も」。
この「も」は追悼句の前提が前書きにある。
私たちもずいぶん笑った。空の上で志村さん「も」といろんな思いを「も」に託している。
この「も」は作者の意図として尊重すべき。
最後の「発明者」がどうしても説明臭が残る。
前書きがあるので、ちょっと思い切ったやり方をしても良い。
◆◇◆ ◆◇◆
志村さんの俳句だと知って、胸はじーんとしましたけど、夏井先生の添削がお見事な句でしたね。
東国原さんの目の付け所や発想はさすがですし、珍しく只者ではない感が薄い俳句でしたけど、こういう句が詠めるのも東国原さんの強み。
本当に大好きなので、早く永世名人になって欲しいです。
6位「藤本敏史(FUJIWARA)」(名人10段)
うららかや
次女出すチョキは
まだ未完
(次女は今5歳だが、2歳頃じゃんけんをする時、チョキが1本になったり変なチョキをよく出していた、という句)
◆夏井先生の添削後
次女の出す
チョキはうららかなる
未完
◆夏井先生の添削
チョキが出せない場面を詠んだ句はある。
句の工夫として「未完」と出てくるあたりは面白かった。
何がもったいないかというと、「まだ」。「未完」があるので「まだ」はいらない。
「未完」の面白さを出すのにはいらない。
(添削後)「未完」という堅い言葉が季語「うららか」に包まれ、前半の映像とちゃんと馴染む。
5位「中田喜子」(名人5段)
「ちょき」だす子
春の光を
突き破る
(この子はやっと「ちょき」で勝った。大喜びでゴールに向かって走っていく、という句)
◆夏井先生の添削後
チョキで勝つ
子は春光を
突き破る
◆夏井先生の添削
元気で明るいし、それなりのオリジナリティもある。
もったいないのは「「ちょき」だす子」。ちょきを出しただけで終わる。
「勝つ」という情報が入ると「突き破る」と勢いが合体する。
それを1点入れるだけで良かった。
4位「村上健志(フルーツポンチ)」(名人10段)
けいどろの
牢に鐘楼
花の寺
(警察が泥棒を捕まえたら牢に入れる遊び。その牢がお寺にある鐘楼。鐘楼があるなら寺はいらないんじゃないかと捉えられるとは思うが、「鐘楼」でガン、「花の寺」でバーンを演出、という句)
◆夏井先生の添削後
けいどろの
牢は鐘楼
花の寺
◆夏井先生の添削
「鐘楼」と「寺」は被るので要らないという考えも当然出てくる。
「鐘楼」は子どもたちを入れておく狭い画角。
カットが切り替わったら、大きな花の寺が映る。
この映像の効果は見事。
たった一点の問題。「牢に」の「に」。
「牢に」だと、「鐘楼に入ってます」という意味になり、散文的になりがち。
「牢は」が正解。
牢に使っているのは鐘楼なんだという小さな可愛さも出てくる。
これがなかったら、今日はこれが1位だった!
村上さんのツイート
#プレバト 残念ながら4位でした。
— フルーツポンチ村上 (@fpmurakami) 2021年3月25日
助詞の特訓をしたいと思います
なかなかタイトルを獲れないですが、そんな僕の俳句をプレバトを観てちょっと良いかもと思っていてくれたら嬉しいです
そして、俳句の本を4月1日に出すことになりました。良かったらぜひhttps://t.co/JL7XpuAPS3
夏井先生は助詞さえ完璧であれば、村上さんが1位だとおっしゃってました。
勝負は時の運もありますが、村上さんの俳句はいつも詩的で素敵なのでもっと番組で披露して欲しいんですけど、『プレバト』としては梅沢さんを立てないといけないので難しいのかな。
ロンハーの村上さんとは全く違う才能が見れるので、俳句の村上さんは本当にいいなぁ。
3位「梅沢富美男」(永世名人)
「最初はグー」
聞こゆ志村忌
春の星
(「最初はグー」は志村けんが流行らせた。みんなに愛されていつかは志村忌になるんじゃないかな。志村けんさんは生まれた時も亡くなった時も春。ですから「春の星」。星になっていった、という句)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆夏井先生の添削
まさか(東国原さんの句と)重なってくるとは思いませんでした。
穏やかに自分の想いが伝わるものになっている。
この句で考えないといけないのは「聞こゆ」がいるのかどうか。
普通は「聞こゆ」は書かないのが俳句の定石。
しかし、これは追悼の句。
まさにその声が今聞こえてきたかのような気がする。
それを言いたいわけですから、「聞こゆ」を消すというのは違うかなと思う。
「聞こゆ」「志村忌」「春の星」と切れるが、この句はリズムが出来ている。
明るい軽やかなリズム。
忌日の句なのにそういう明るさを持っている。
志村さんの業績・人生をちゃんとくっつけて一句に表現している。
志村さんは亡くなってまだ1年。
春の季節感を持った忌日の季語だとあまり気づいていない。
何年後かに「志村忌」「志村けん忌」は「あー春だね」と季節感を持って味わる日は必ず来る。
それまでおっちゃんのようにこういう句が詠まれる、それは大事なことだと思います!
2位「千原ジュニア」(名人2段)
サザエさんに
後出しあいこ
吾子の春
(うちの子ども3歳なんですけど、じゃんけんの概念が分かってない。サザエさんの最後のじゃんけんで同じやつを出せば良いと思っている。リズムが良くなるように「後出しあいこ吾子の春」とした、という句)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆夏井先生の添削
サザエさんが来たかと思った。
サザエさんでじゃんけんしているということは、日曜日の夕方。
「後出しあいこ吾子」はたくらんで「あ」の韻を踏んでいる。
「サザエさんに」と「吾子の春」の助詞がこれでいいのかを考えないといけない。
「サザエさんに」は後出しじゃんけんの意味を持たせるので、字余りになっても必要。
「吾子の春」は「吾子よ」「吾子や」の詠嘆の選択肢があるが、下手に詠嘆をすると親バカの臭いが強くなる。
「の」で穏やかに置く。
◆◇◆ ◆◇◆
ここのところ絶好調なジュニアさん!
美術系でも才能を発揮してますし、ある意味ミスタープレバトになりつつありますよね。
昔、夏井先生にけちょんけちょんに言われていた頃が懐かしくもあり、嘘のようでもあります(笑)。
特待生に昇格する際も、「私はあの男を信用していない」とおっしゃってましたっけ。
それが今や勉強熱心のお墨付きです。
家族愛に満ちた俳句がハマってますね。
1位「横尾渉(Kis-My-Ft2)」(名人6段)
浜風光る
スクイズの
土埃
(キャッチャーが出すサインがじゃんけんに似てるなというところから始まって、「風光る」という季語に甲子園特有の「浜風」を合わせて、甲子園とわからせていいのかなというところをチャレンジした句)
◆夏井先生の添削後
添削なし
◆夏井先生の添削
今回のじゃんけんの兼題写真から何に驚いたかというと、みんなじゃんけんしている。
逆にいろんな発想が出ると思ったら、子どもの遊び(ジュニア・フジモン・皆藤・向井・村上・中田)と、志村けんさん(梅沢・東国原)の真っ二つに分かれた。
そこで野球のサイン。そういう発想があったかというのが1番大きな理由。
「浜風」の「浜」をつけるかどうかはケースバイケース。
いつでもやって良いと思わないでください。
なぜ今回は「浜風」で成功したかというと、「スクイズの土埃」で野球だと明らかに分かる。
野球の句はいっぱいあるので、同じフレーズの句がないとは言えない。
ただこの句は作者の思い通りに誘導できている。
「浜」の一字で「スクイズ」とくれば、海に近いスタジアムかなと思う。
最後「土埃」まで行くと、ひょっとしたら甲子園。
そうなると春の選抜かもしれない。
作者の思った方向に読みを引っ張ることができている。
非常に確実に詠んでくれた。
作者が横尾さんと分かって、本当に頑張ってるなと思いました。
愛弟子横尾さんの優勝を喜ぶ梅沢師匠のツイート
今日のプレバト見て頂けましたか
— 梅沢富美男 (@umezawatomio) 2021年3月25日
プレバトジュニア横尾君がすばらしかったです
僕的にはこの番組を機に志村忌が歳時記に乗るまで毎年詠み続けたいと思います
番組ではガーガー吠えるキャラですけど(笑)、梅沢さんはやっぱり優しい。
志村さんの俳句、楽しみにしております。
歳時記に掲載されたら胸熱ですね。
きっと夏井先生もすごく喜ばれると思います。
2021年春光戦 決勝戦ランキング
◆「2021春光戦」順位◆
1位「横尾渉(Kis-My-Ft2)」(名人6段)
2位「千原ジュニア」(名人2段)
3位「梅沢富美男」(永世名人)
4位「村上健志(フルーツポンチ)」(名人10段)
5位「中田喜子」(名人5段)
6位「藤本敏史(FUJIWARA)」(名人10段)
7位「東国原英夫」(名人10段)
8位「皆藤愛子」(特待生2級)
9位「松岡充」(特待生1級)
最下位10位「向井慧(パンサー)」(特待生5級)
「炎帝戦 2021」の新ルール
炎帝戦の新ルールが決定
①参加資格:過去才能アリ経験者200人以上
②俳句の募集は今日から2ヵ月 優秀上位10人がスタジオに呼ばれる
③炎帝戦のお題:Tシャツ
この発表を聞いたジュニアの一言。「それ、『お~いお茶』でやってることですよ」
秋の金秋戦はいつも通りのようで、シードが発表されました。
◆秋の金秋戦のシード:春光戦4位まで予選免除
◆◇◆ ◆◇◆
『プレバト』も新しいスターを出したいということでしょう。
まぁタイトル戦は間口を広げてもいいとは思います。
ノンスタ石田さんとか出れなくなっちゃいましたし…。
スターを見つけて、下克上も面白そうですね。
秋は今回同様のような感じになるのでしょうか?
またあっという間の3ヵ月後ですね。
▽今回のSPの他の査定もどうぞ▽
『プレバト!!』3月25日「黒板アート・古着リメイク」芸術クィーンの光宗vs辻元の黒板アート - 今日も暇です。