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『プレバト!!』2019年7月18日 「夏の炎帝戦」決勝は誰?キスマイがトリオで決勝揃うか!?

2019年7月18日放送の『プレバト才能ランキング』で、俳句のタイトル戦でした。
第3回「夏の炎帝戦」で、2週に渡って戦います。

 


今回は特待生選抜による予選の回です。
上位3位までが次回の決勝に進めます。


鈴木光さんが出ていないのが残念です。


ちなみに、綺麗どころの皆藤愛子さんが尊敬しているのは、フルポン村上さんとのこと!
ロンハーではフルボッコでも、『プレバト』では名人10段ですからね。
俳句を頑張って欲しいです。

 

ロンハーフルボッコシリーズの村上さん。

ロンドンハーツ フルポン村上が狩野英孝にリベンジ!好感度アップ大作戦!ザキヤマ後援会長も応援 - 今日も暇です。

 

 

俳句「炎帝戦」の予選ランキング

◆俳句の予選のお題:「打ち上げ花火」


◆予選参加者

  • 特待生1級石田明さん(NON STYLE)、千賀健永さん(Kis-My-Ft2)、千原ジュニアさん、立川志らくさん
  • 特待生2級松岡充さん
  • 特待生3級ミッツ・マングローブさん
  • 特待生5級北山宏光さん(Kis-My-Ft2)、皆藤愛子さん、パックンさん

 


◆俳句の先生 夏井いつき先生

 

 

最下位9位「北山宏光さん(Kis-My-Ft2)」(特待生5級)

揚花火
 揺らす扇の
     三葵

(三葵というのは徳川家の家紋。打ち上げ花火を最初に見たのは8代目吉宗。吉宗の扇には徳川家の家紋、という句)


◆夏井先生の添削後

花火あっぱれ
  かざす扇の
      三葵


◆夏井先生の添削後

「花火」と「扇」の季重なりがあると言えばある。「扇」は季節感を匂わせていないので、ぎりぎり季重なりは良しとしても、問題はある。
何が問題かというと、「揺らす」という動詞の選び方を間違えている。一番罪深い。
花火を揺らすのか、扇なのか。
結局言いたいのは、花火が素晴らしいと愛でていることを表現しているのであれば、「揺らす」では伝わらない。
ここからどうやって吉宗を出すのか。
お殿様が何かやっている空気感だけ出そう。褒めましょう!
お殿様が「あっぱれあっぱれ」とすると、扇の季節感がもっと減る。
自分の体験を詠んだ方がいい、その方が絶対良い、と私は思う。

 

8位「ミッツ・マングローブ」(特待生3級)

いたずらな背に
    女王花の
      爪の跡

(女王花は夜に咲く花。女王花の花びらが花火のように夜空を引っ掻いて、背中に爪の跡を立てるような悪い女風情を出した、という句)


◆夏井先生の添削後

女王花薫る
 背に爪の跡を
   のこすかに


◆夏井先生の添削後

実体なのか比喩なのか、この字面では読み取りにくい。
花火から月下美人(女王花)への展開、この発想力は悪くない。
「いたずら」がやりすぎ。これがわかりにくくしている。
「女王花」の映像から行く。「薫る」と字余りでいく。
香っている植物の映像から人物「背」に行く。
「のこすかに」で比喩だとわからせる。のこすかのように、女王花が香っております、と。
かなり濃厚な香り、濃厚な夜の背中の爪の跡。映像がだぶって来る。
ここまでやると、やりたいことが文字として表現される。

 

 

7位「松岡充」(特待生2級)

涼風や
 火薬のにほい
     流れ髪

(純粋な夏の恋の句。夏の終わりを告げる涼風が花火大会の火薬の匂いと彼女の髪の匂いを運んで来た、という句)


◆夏井先生の添削後

涼風や
 火薬の匂ふ
    夜の髪


◆夏井先生の添削後

花火の写真を見ているので、この「火薬」が花火だと思い込んでいる。
しかしこの字面だけ出されたら、どこにも「夜」「花火」のキーワードは入っていない。
ピストルかな、殺し屋かな、と感じる人も絶対にいる。
写真の情報を自分の中に残しすぎて、言葉で損をしている。
三段切れにもなっている。これは簡単なやり方で出来る。「におふ」と三段切れを回避して下五につける。
問題は「流れ髪」。罪深い。「流れ」と言わなくても、「涼風や」で打ち出している。風が吹いていたら、髪はなびく。
ここに時間情報を入れるだけ。
こうすると女性の恋のイメージがちょっと出る。

 

 

6位「パックン」(特待生5級)

新宿の
 杜を球音
   夏の星

(僕にとっての花火は神宮球場のヤクルト戦のバックスクリーン裏の美しい姿。実際に球場で5回裏に花火が上がる。応援歌が鳴り響く中でそれを球音が受け止める。見上げると夏の星。ホームラン売った選手も夏の星、という句)


◆夏井先生の添削後

新宿の
 杜を球音
  涼しき夜


◆夏井先生の添削

型をちゃんと勉強して、型としては出来上がっているが、内容がありがち。それがもったいない。
球音、音の響きを強く言いたいのかな。
そうであれば、この音を響かせる空間を作ると、音は勝手に響いていく。
同じ夏でも「涼し」という季語がある。涼しいという空気、空間を作り上げる。
「球音」が「涼しき夜」に響いていく。


◆ここがポイント
音を響かせる空間

 

 

5位「石田明さん(NON STYLE)」(特待生1級)

粒になるまで
  みとどける
     菊花火

(最後にデガい花火がバーンとなった時に、空に吸い込まれて粒になっていく。粒が消えていく瞬間が一番好き、という句)


◆夏井先生の添削後

菊花火の
 ほむらが粒と
   なるまでを


◆夏井先生の添削

これはよく頑張っていると思います。
何を頑張っているかというと、「一物仕立て(いちぶつじたて)」にチャレンジしている。これはものすごく難しい技。
「一物仕立て」の「一」は季語のこと。17音全て使い季語のみを描写する技法。これはものすごく難しい。
丁寧に観察しないといけないし、他の人と違うものを発見しないといけない。発見出来たとしてもそれを言葉にしないといけない。
この特待生大会で、ストレートにこれに来る人が1人ぐらいいたら良いと本当に思っていた。
チャレンジが嬉しかった。
何が問題かというと、中七「みとどける」。「みとどける」と言わなくても、分かるやり方がある。
「粒」から始めた意図は分かるが、「みとどける」を外すためには「菊花火」から始める。
「ほむら」を使うと素敵な響きになる。最後「を」によって、見届けているということが音数使わなくても伝わる。
技術的にここまで行っていたら、これは1位2位争っていた。

 

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4位「立川志らく」(特待生1級)

花火果て
 襟裳の朱華き
    灯火かな

(「えりもの灯台まつり」で花火が打ちあがった後に、灯台の灯りがポッとともってくる。ただ明るいとしてしまうとわからないので、朱華色にして情景を詠んだ、という句)


◆夏井先生の添削後

襟裳岬の
 灯火の朱華し
    花火果つ


◆夏井先生の添削

本当に惜しい。
花火が終わった後の光景を愛でるというのが日本人の美意識。目の付け所は見事。
この語順だと主役の「花火」の比重が沈む。理由は「灯火かな」と「かな」で詠嘆してしまっているから、時間経過を思ってしまう。
もう1つは、「襟裳」。「襟裳岬」と上五字余りで持ってきたほうが、絶対得。
最後は「花火果つ」と言い切る。こうすると、下五「花火果つ」が強くなる。種類の違う灯がどっちもお互いを生かして、花火が主役になる。
これをやってたら、今日は1位を争ったのに。

 

3位「皆藤愛子」(特待生5級)

ラムネ瓶
 浮かぶ未明の
     五行川

(栃木県の五行川の花火大会に行っていた。終わった翌日に川にラムネ瓶が浮かんで、静けさが戻ってきた様子を詠った句)


◆夏井先生の添削後

ラムネ瓶
 浮かぶ未明の
     川しづか


◆夏井先生の添削

それぞれの言葉がお互いの言葉を邪魔していない。丁寧な作り。
「ラムネ瓶」という物、「未明」の時間、「五行川」という場所が出てくる。
特に、「未明」という時間の言葉が入ることで、ラムネ瓶の光の陰影、川の光の陰影が時間を描くことで見えてくる。とても丁寧。
問題は「五行川」。この固有名詞を認めるか認めないかという部分。固有名詞は字面 が効果をもたらす時は得だが、今回のはもたらしているかといえば微妙。
このままでもいいが、「ごぎょう」と3音を使うと、川の様子をもう少し映像化できる。
お話の中で「静かな」という言葉があった。「川しづか」とすると、ラムネ瓶が平たく浮いている。
3音の可能性を突き詰めていくと、さらに上位が見えてくる。


◆ここがポイント

お互いの言葉を邪魔しない

 

2位「千原ジュニア」(特待生1級)

渋滞や
 花火の映る
  ボンネット

(ナナハンから車に乗ってみた外苑東通りは混む。花火は見えないけど映っている、という句)


◆夏井先生の添削後
添削なし


◆夏井先生の添削後
丁寧に抑えて作っている。
「花火の」の後に「映る」という動詞が出てくる。この「映る」が成功しているか失敗しているかが大きなポイント。
「ボンネット」の金属の感じも伝わる。「花火の映るボンネット」で渋滞のボンネットに映り込む花火が見えている、という光景が一気に完成する。
「映る」はだいたい説明の言葉になる。
この句の場合は、映像の言葉として使えている。
ABC-Zの河合さんの句で「蛇口に映る」という句があった。あの時にも同じ解説をした。
あなた、これを学んで実験的にやったのなら、本当に丁寧にコツコツ真面目にやっている。
1つずつ自分のものにしている。
作者がわかってビックリ!
私はあなたみたいな真面目な人、好きです。

 

その「蛇口に映る」は、ABC-Zの河合さんが特待生になった回です。

『プレバト!!』5月16日「特待生昇格スペシャル」フルポン村上は10段!? ABC-Z河合は特待生!? - 今日も暇です。

 

 

1位「千賀健永(Kis-My-Ft2)」(特待生1級)

黒き地の
 正体は海
   揚花火

(七里ヶ浜(江の島)の花火を見に行った。花火を見る前海を見ると真っ黒。花火が上がった時に「ここは海だったんだ」ということを伝えたい句)


◆夏井先生の添削後
添削なし


◆夏井先生の添削

お見事な句。
いきなり「黒き地」とくる。暗いのか、比喩なのか。読み進めると、「正体は海」とくる。
どういう意味と思った瞬間に、季語「揚花火」が鮮やかに出てくる。
語順、言葉の選び方がよく考えられている。
実体験と聞いて、なるほどと思った。実体験だから「正体は」が上手く破綻せず一句が作れている。
「地」と「海」という2つの大きな言葉を入れながら、両方とも生きている。明暗もはっきり言えている。
「揚花火」の「揚」が大事。上がった瞬間に正体が海だとわかる。ハッとする。
作者の眼球が体験したことをそのまま言葉に出来ているので、読んだ人も眼球の中でそのまま再生される。
これは褒めましょう!

 

 

◆「2019炎帝戦」予選順位◆

1位「千賀健永(Kis-My-Ft2)」(特待生1級)
2位「千原ジュニア」(特待生3級)
3位「皆藤愛子」(特待生5級)
4位「立川志らく」(特待生1級)
5位「石田明さん(NON STYLE)」(特待生1級)
6位「パックン」(特待生5級)
7位「松岡充」(特待生2級)
最下位9位「北山宏光さん(Kis-My-Ft2)」(特待生5級)

※青字が予選通過

 

 

 

「夏の炎帝戦」予選ランキングを終えて


1位の千賀さんと最下位9位の北山さんの季語が「揚花火」だったので、良い例、悪い例と言われてました。
北山さんは浜ちゃんからも、「揚花火は千賀の見たの?」とツッコまれてましたし、散々でしたけど面白かったです。


◆◇◆ ◆◇◆


千賀さん1位通過おめでとうございます!
東国原さんがまた言ってましたけど、「時々ホームランを打つ。目の覚めるようなホームラン」と。
そのとおりです。
千賀さんは当たるとデカイタイプの句。


キスマイ3人が決勝戦に行けなかったのは残念ですけど、横尾vs千賀がどうなるのか次回が楽しみです。


また、名人10段の俳句がどうなのか、絶好調で怖いもの知らずゾーン状態の村上さんが春からの二連覇になるのか。
梅沢さんが吠えるだけで終わるのか、東国原さんがホームランを打つのか。
下克上があるのか。
次回も見ものです。


特番になるかと思いきや、通常放送なんですね。


▽2018年の第2回炎帝戦の記事です▽ 

『プレバト!!』まとめ 2018年8月9日 「夏の炎帝戦」梅沢富美男が悲願の初優勝!? 東国原の禊 - 今日も暇です。