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『プレバト!!』11月12日 第4回「金秋戦」決勝 千原ジュニアが初の快挙!敗者復活からの初優勝

2020年11月12日放送の『プレバト才能ランキング』を見ました。
今回はいよいよ俳句の「秋の金秋戦」決勝戦です。

波乱ありまくりでした!

 

前回の予選の結果はこちらです。

『プレバト!!』10月29日「金秋戦 予選A&B」意外だったが納得の俳句で決勝進出!名人キスマイ横尾とジュニアは? - 今日も暇です。


『プレバト!!』11月5日「金秋戦 予選C&D」決勝進出者決定!フルポン村上vs千賀でまさに大波乱! - 今日も暇です。

 

予選で5名が勝ち上がり、本選では9名で戦います。

 

 

俳句「金秋戦」の決勝ランキング

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引用元:2000ピクセル以上のフリー写真素材集さん

 

◆俳句の予選のお題:7時過ぎの時計


◆決勝参加者

  1. 永世名人 梅沢富美男(炎帝戦 4位)
  2. 名人10段 藤本敏史(FUJIWARA)
  3. 名人6段 横尾渉(Kis-My-Ft2)(Bブロック1位)
  4. 名人5段 中田喜子(Dブロック1位)
  5. 名人3段 立川志らく(炎帝戦 2位)
  6. 名人2段 千賀健永(Kis-My-Ft2)(Cブロック1位)
  7. 名人2段 千原ジュニア(2位補欠繰り上がり)
  8. 特待生1級 三遊亭円楽(炎帝戦 3位)
  9. 特待生3級 森口瑤子(Aブロック1位)


◆俳句の先生 夏井いつき先生

 

 

 

最下位9位「中田喜子」(名人5段)

婚破れ
 振子響くや
   夜半の秋

(結婚が破れ、いつもは振り子の音は気にもせずスヤスヤ眠れたのに、振り子の音が部屋に響いている、という句)


◆夏井先生の添削後

振子音
  響く
   婚破れし秋夜


◆夏井先生の添削

内容としては嘆くほどではない。
問題点は時間が長すぎる。
「婚破れ」から始まると破れるまでのいろんな経緯を思う。
振り子が響くのも小さな時間がある。
「夜半の秋」でもまた時間が出て来る。
時間の軸をちょっと短くするだけ。
(添削後)秋夜の響きが寂しげ。
これをやっとけば上位だった。

 

 

8位「森口瑤子」(特待生3級)

秋てふや
 夢の途中に
   時計鳴る

(よくあるのだが、実体のないものを追いかける夢をよく見る。良いもののような気がするが見ている途中にアラームが鳴り目が覚める、という句)


◆夏井先生の添削後

秋てふや
 夢の途中を
   鳴る時計


◆夏井先生の添削

詩心は十分あると思う。
もったいないのは着地。最後の着地がオチになってしまっている。
オチにしないで夢うつつの中に微かに聞こえる、そういう感じにやると上五・中七が俄然活きてくる。
「鳴る時計」にする。
こうすると動作ではなく時計に軸足がいく。
大事なポイントがもう1つ。「途中に」の「に」。
「を」にすべき。「を」は経過する時間・場所を意味する。
この助詞の選択はなかなか難しい。
今日は善戦なさった。

 

 

7位「三遊亭円楽」(特待生1級)

弁慶が
 時計している
     村芝居

(高橋英樹さんが撮影時にスリッパ履いたまま「許さん!」と出てきてしまった。そんなドジが東映では多い。それを思い出して、弁慶が見得切って六方踏んで「時計屋」と声がかかる。ほのぼのしたのが好き、という句)


◆夏井先生の添削後

弁慶は
 時計したまま
     村芝居


◆夏井先生の添削

俳諧のある場面を切り取って、作者がわかると円楽さんらしい持ち味だと思った。
弁慶という素材からいって着地する。
語順も良い。
もったいないのは「している」。
この叙述だと弁慶が時計をしているという脚本・演出としての台本だと、そういう風に読まれる可能性が残っている。
弁慶がうっかりやっちゃったというのがわかるダメ押しをする必要がある。
「弁慶が」の「が」ももったいない。「は」がいい。「この弁慶は」と指差す感じがいい。
他の人はミスしていない。
(添削後)こうなれば誤読は一切ない。

 

 

6位「藤本敏史(FUJIWARA)」(名人10段)

月光の
 ひとつぶ受信
    電波時計

(電波時計は自動受信で修正、僕は月の光のパワーを受信して借りて修正しているのかな、という句)


◆夏井先生の添削後

月光の
 ひとつぶ
  電波時計ぴくん


月光の
 ひとつぶ
  電波時計つん

 

◆夏井先生の添削

発想は瑞々しくて好き。
「月光のひとつぶ」。一粒を手にのせられたような印象。
「電波時計」がそれを受け止めるという発想も良い。
受信と説明しなくても月光の一粒を受けたと思わせてこその10段。
最後はオノマトペにする。
秒針が揺れる動きをオノマトペで表現。
ここから先はあなたが完成させてください。
完成させたら、これ本当に今日1位でもおかしくない。

 

 

 

5位「立川志らく」(名人3段)

谷崎のエロス
  潤目鰯の骨

(谷崎文学賞の副賞が時計。谷崎の小説を読むと実に官能的になる。潤目鰯で一杯やる時に潤目鰯の骨まで官能的になる。谷崎潤一郎の「潤」と「潤目」を引っ掛けた、という句)


◆夏井先生の添削後

谷崎の
 エロス潤目鰯の
     骨刺さる


谷崎の
 エロス潤目鰯の
      骨柔し


谷崎の
 エロス潤目鰯の
     骨ウザい


◆夏井先生の添削

発想の飛ばし方はギリギリの限界。
話を聞くまでは、「潤目」はいらず骨の描写をすれば良いと思った。
「潤目」を活かしたい。
「鰯」は季語だが、「潤目」だけにして骨までくれば鰯と通じる。
最後はエロスと骨を繋ぐ描写が欲しい。
これは季語の描写ですから、あなたご自身で最後は完成させてください。
これをやってくれたら今日は上位。いい勝負でした。

 

 

4位「千賀健永(Kis-My-Ft2)」(名人2段)

震源の時計台
  無音の夜長

(キスマイで北海道の時計台に行った。コロナの時期に北海道で地震があって、あの時計台大丈夫かなと思っていたことを思い出した。それを題材に地震があった時計台。秋なので夜も長い。無音の雰囲気が今回の1番のポイント、という句)


◆夏井先生の添削後

時計台無音
  震源地の
     夜長


◆夏井先生の添削

1番もったいないのは「震源の時計台」という書き方。
「震源の」となると時計台が震源のど真ん中な印象になる。
「噂の震源」のような言い方がある。本当の意味での震源でない捉え方をされる可能性がある。
「震源地」にする。
そうなると語順を変えた方がいい。
(添削後)こうすると無音が前半にあって、なぜ無音かと思ったのが後半に答えとして出てくる。
夜長がしみじみと静けさを増す。
これをやっていたら…もったいなかった。

 

 

3位「梅沢富美男」(永世名人)

火が恋し
 形見の竜頭
   巻く深夜

(去年は母親・おば・兄貴も亡くした。兄貴にプレゼントした時計がある。ローレックス(ロレックス)。兄貴は最期の言葉で「富美男に返してくれないか」。俺の形見だと思って持っててもらいたい」という遺言があった。それを巻いておかないと兄貴との思い出が消えていくな、という句)


◆夏井先生の添削後

添削なし


◆夏井先生の添削

これは良い句。
きっちりと出来ていて、思いもちゃんと伝わる。
「形見の竜頭」で時計と言わなくてもちゃんと表現している。
そこも上手い。
「巻く」は時計なので当然だが、「巻く」という動作をいれることで深夜に一人で偲びながら巻いているというのがわかる。
巻くという行為は亡くなった方の時間を動かし続けたいという思いがある。
50句の中にこれを入れてあげたい。

 

 

2位「横尾渉(Kis-My-Ft2)」(名人6段)

流星の
 ターミナル
  三分で蕎麦

(次の電車・バスが来る前にお腹が減って、ちょっとだけ時間がある。パッと見たら立ち食い蕎麦がある。ここでご飯を食べて次の現場に向かおう、という句)


◆夏井先生の添削後

添削なし


◆夏井先生の添削

「流星のターミナル」は良いフレーズ。
長距離バスを思い浮かべた。列車でもフェリーの乗り場でもいい。
「「流星」があることで普通のターミナルではなく、銀河鉄道の夜みたいにもみえる。
微量のロマンチックも入ってる。
このままロマンチックで終わったらちゃんちゃんなのだが、「三分で蕎麦」という実感・慌ただしさに持ってくる。
ここが横尾さんが成長した点。
今までではロマンチックならそのまま沼に沈んでいった。そうではないのがわかりだした。
破調だが17音なのも上手い。
この語順だと出発しそうな乗り物を横目で見ながら、急いで食べている。
お話を聞いて自分の思い通りの語順に持って来ている。
新鮮で良いと思う。

 

 

 

1位「千原ジュニア」(名人2段)

痙攣の
 吾子の吐物に
    林檎の香

(子どもが熱性痙攣になった。初めてなったのだが本当に時間が止まって真っ白になった。その時抱いていた子どもが肩に吐いてきた。食べてた林檎の匂いがしてハッとして現実に戻った、という句)


◆夏井先生の添削後

添削なし


◆夏井先生の添削

「痙攣の吾子」で状況と自分の子どもというのが前半で全部わかる。
「吐物」と「林檎の香」という展開に驚く。
生々しいリアリティーがある。
「林檎の香」で食欲のない子にすり下ろしたのか、大好きな林檎なら食べれるじゃないかという親心を思わせるし、吐いたものからの展開に親の思いの切なさも出る。
最後の「林檎」は全然美味しそうじゃない。
果物・食べ物は「美味しく」が基本。
この林檎の存在感は抜き差しならないものがある。
「季語と認めたくない」と主張する人はいる。
そういう人に向かっては「無季」だと思っていただいて結構。言い切っても良いと思う。
このリアリティーの前に、私たちはこの人が真っ当な親であることがわかる。
予選で助詞の「や」と「に」についていったが、あなたは1回私が言ったことをちゃんと吸収して復習してこれでしょ?
この真面目な学びようをみんなが受け止めて欲しい!

 

 

2020年金秋戦 決勝戦ランキング 

◆「2020金秋戦」順位◆

優勝「千原ジュニア」(名人2段)
2位「横尾渉(Kis-My-Ft2)」(名人6段)
3位「梅沢富美男」(永世名人)
4位「千賀健永(Kis-My-Ft2)」(名人2段)
5位「立川志らく」(名人3段)
6位「藤本敏史(FUJIWARA)」(名人10段)
7位「三遊亭円楽」(特待生1級)
8位「森口瑤子」(特待生3級)
最下位9位「中田喜子」(名人5段)

※青字が次回シード権獲得

 

シード権は3位までとなりました!


◆◇◆ ◆◇◆


ジュニアさん、おめでとうございます!


しかも予選から優勝した人は今までいなかった上に、敗者復活からの劇的優勝!
なんかたとえるならM-1みたい。
それぐらい「おおお!!!!」と思いました。


ジュニアさんは本当に素晴らしかった!
750ccバイクから脱却し、今は子煩悩な俳句を極めていらっしゃり、それで頂点に立ちました。
ジュニアさんといえば、夏井先生からさんざん「あんたの句は信用できない」と言われていて、それが今やお手本にすべきとまでべた褒めされるようになりました。
この過程を知っているからこそ、今回の下剋上優勝が心に響きます。

 

才能あってこそではありますが、レギュラーもあり多忙なのに、手を抜かずに頑張っているというのが本当に素晴らしいですし、我々一般人も見習うことがありますよね。
すごく励まされた回です。

 

キスマイ横尾さんも梅沢さんもよかったです。

 

ここにフルポン村上さんや東国原さんがいらしたらどんな俳句を詠まれたのでしょうか。
それが気になります。

 

そして、シード権は3位まで。
今や俳句の上位者も多いので、妥当といえば妥当なのでしょう。
でも名人10段は彩としていて欲しいかなとは思います。
だって10段なんですから。

 

あと出場メンバーもいつも固定なのが気になっていますので、そろそろ数人シャッフルでもいいのかも。

 

あと2か月後くらいで冬の冬麗戦ですね。
お正月ですけど。


▽昨年の金秋戦の記事もどうぞ▽

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